2012年05月09日(水)

「コンプガチャが違法」の件(ニュースネタ)

最初は「読売新聞のみが”…という見解を近々発表する”という報道」だったのであまり気にしていなかった訳なんだが。
連休明けになって随分と大々的に報道され始めたもんで(実際の見解の通達の有無は全く報じられず)、さすがに正確に把握しておく必要があるかな、と思ってようやく調べてみた。


◆景品表示法における”カード合わせ”にコンプガチャが相当するってどういう事か。

まず今回の報道まで、ガチャの仕組みや確率を大まかには知っていたんだけれど、”コンプガチャ”なるものが存在し、またそれが売り上げに劇的に貢献していたという事を全く知りませんでした。

ガチャで当たるものを一定数あるいはコンプして、初めて入手可能なレアアイテムがある、というものがコンプガチャ。
無論そのレアアイテムを入手する方法は、コンプガチャ以外に存在しないというのが前提。

消費者庁サイトの景品表示法の説明ページにおいて、真ん中辺りにある”懸賞による景品類の提供に関する事項の制限(告示)”という部分がキモ。
大本を正すとどうもポテチに付いてる、プロ野球選手カードとかでグレーな事をやった状態を規制する為に作られた法律らしい。

> 懸賞による景品類の提供に関する事項の制限
> 中略
> 5 前三項の規定にかかわらず、二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、
> 異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供は、
> してはならない。

そして景品表示法に抵触するかどうかは、この法律で定める”取引”という概念に該当の物品が相当するかどうか、が大きく占めている様子。

でもってこれらの運営会社ではあれこれ言い逃れをして「懸賞に当たらない」という無理クリな見解をしていた訳だ。
が、まあ法律を素直に受け取るのであれば、PC上のデータの貸与だ何だって言っても、実質的には間違いなくコンプガチャの要素(ガチャのレアを2種類以上揃えた場合に別の専用景品が取得できる)は、懸賞及び景品に相当する。
コンプ入手レアアイテムは実質的な「モノとしての価値」を持つ事は疑いようが無い。
またそう価値を持つようにゲームデザインされているからこそ、こぞってそのコンプ入手レアを欲しがる訳でして。

まあ誰がこんなとこを指摘し始めたのかは分からないけれど(数十万レベル突っ込んで後悔した人が弁護士にでも相談したのか)、”実質的にどういうものかという視点で解釈する”という視点で立てば完全アウト。
SNSメーカー側も最初から景品表示法に抵触すると理解した上で実装した訳でも無いハズだが。


ひとつの抜け道として、コンプ入手レアアイテムをコンプガチャ以外でも入手する方法がゲーム中で用意されていた場合、実質的な懸賞という要素から外れるかもしれないなとは思うが。

しっかしまあ色々と大変そうですね…。


オマケ:景表法 カード合わせについて | OKWave
凄く分かりやすい説明

ニュースネタ

コメント

じろう ( 2012/05/11 06:56)

トキオのドリランドのCM見て、おもしろそうだからやってみようとは思いましたね。

やんなくてよかったですわ。

これくらいグレーな部分がないと、この不景気にプロ野球球団買えないと思いますし。

普通のゲームを作ってるメーカーがとばっちり受けないといいんですが。

パピコン ( 2012/05/12 01:33)

>じろう
確かにハマりやすい傾向の人はやらない方が良いかもね。
ただコンシューマのゲームやってるとガチャで3,000円とか、まず払わないでしょう?
大丈夫じゃないか。

普通のゲームを作ってるメーカーはこっち方面に乗り換えようにも上手く行けず、大変な事になってるかと思います。
コナミは例外。

3DSのファイアーエムブレムでアイテム課金が始まってるのが結構凄いらしい、よ。

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