2007年04月28日(土)

星を継ぐもの ◎(SF, 小説, 本)

ジェイムズ・P・ホーガン 創元SF文庫

今となっては古典と呼ばれる部類に入るものだろうが、Zガンダム劇場版のサブタイトルに使われていたり、他でもいくつかの作品でこのフレーズが使わており、影響力の強さをうかがわせる一冊。

エネルギー問題を解決し、月までを探索し尽くした段階にまで到達した人類。とある月面基地で見つかったひとつのホモサピエンスの遺体が現代の地球人のもので無い事が分かり、そこから世界の研究者達が人類のルーツにまで迫る大激論と研究の限りを繰り広げていく。 ひとつの謎が解けるたびにまた新たな謎が生まれていく展開は圧巻でぐいぐいと引き込まれる。
後半ネタが分ってしまうと「何で気が付かないんだ~!?」っていう突っ込みをしてしまうけれどそこはご愛嬌。
これを中高生の時代に読んでいたら目指すものがまた変わっていたかもしれないと思うね。太陽の簒奪者と同じく、SFや小説を読み始めるに当たってははまさにうってつけの一冊。

全体的には時代を感じさせるような部分はかなり少ない小説だと思うけど、研究者達が学会みたいに講堂みたいな広い意部屋に集まって話をしているような場面でタバコを吸いまくっているという描写がやたらと多く、そこだけはかなり印象的だった。

完全なる余談だけれど、最初にこのエントリーに手をつけてから1年半が経ってようやくちゃんと書き上げて公開状態になった。その間小説の感想が1件も追加されて無いんだよな…。
うーん本は読んでいるんだけれどサボりすぎだ。

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