2010年04月23日(金)

自殺よりもやってはいけないこと(日常)

どんな状況でも自殺はするべきではない、というのは間違いなく自分の信条のひとつ。

自ら死を選ぶぐらいなら、どんな過酷な状況でも自分以外の家族とかを捨てようが路頭に迷おうが、経営難に陥った社長さんが家族の事や社員の生活が悲惨な事になろうとも、それでも生きていた方がマシ、だと思ってる。


のだが、最近耳にしたニュースで非常に驚いた事があったので書いておこうと思った。


自殺未遂の結果回復する見込みの無い状況に陥った長男を、実の母親が刺殺する、という事件の判決があったというニュース。

何故この母親が実の息子を刺殺しなければならなかったかというと、「そうしないと残った人たちがもっと悲惨な状況に陥る事が間違い無かった」から。

この事件の最も大きなポイントは医療保険制度の適用条件。

冷静に考えるとある意味当然の処置ではあるのだが、

 自殺(未遂)による入院では医療保険が適用されない

のだそうな。

そしてこの事件のケースでは、自殺未遂後の当人が回復の見込みの無い状態(恐らくは脳死状態か植物状態、あるいはそれにかなり近い状態)になってしまった。
その状態でも病院としては恐らく治療をし続ける義務があるだろうので、かなり高度な(高額な)生存させる為の処置を続ける必要があるのだろう。

で、その医療費に保険が適用されないと

 半月で500万円(33万円/1日)

もの金額になると。

それを医者から聞かされた自殺未遂者の妻が「私が人工呼吸器を外す」と医師に訴えたというのを知った母親が「自分がやるしかない」、と犯行に及んだという次第。

何ともやりきれない話だが、恐らく近い状況になったら多くの人がこれに近い選択をする事になるかと思う。


でこれを聞いて改めて思い直したのが、

 自殺しようとして未遂に終わり、重症の状態で命をとりとめてしまうこと

は、自殺以上にやってはいけない事なんだなと。
ま、自殺さえしなければそもそも間違いは無いのではあるが。


ちなみにこの判決は、懲役5年の求刑のところを殺人にも関わらず懲役3年、執行猶予5年がついたので、非常に画期的な判決という事でニュースになっていたようだ。

そして、これは地裁での判決なのだが、どのニュースの記事にも”検察側が控訴”の文字は見当たらない。

日常

コメント

だいおー ( 2010/05/ 3 08:38)

個人的には(究極的には)自殺は別にいいかな。
未遂は本当大変だった。。。
あと狂った人を強制的病院に入れる場合、色々と法的に手続きやらなきゃいけないんで面倒。

パピコン ( 2010/05/ 4 01:31)

あの時は驚いたよ。
無事で本当によかったです。

>面倒
ってオイ。

そりゃ当然だよ。
適当な理由で入れられては医療保険的にも本人の人権的にも大困りですから。

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