2010年08月30日(月)
会社に給料以上の利益をもたらさないといけない(ニュースネタ)
そんなにうらやましくない? 「社長公募」「新卒年収650万円」 (2/2) (ITMedia Bussiness Media 誠)
マイミクの人が何方か意見を出していたので気になって読んでみた。
確かに微妙ではあるかな。ちなみに1ページ目はほぼ読む必要ない。
言ってる事は当然とも言えるし、色々と言葉が足りていないようにも思える。
やはり会社に「利益」をもたらす、という部分の言葉の定義が曖昧すぎなまま話を進めているところが問題なんじゃないだろうか。
>社長として3500万貰えるのは、会社に3500万以上の利益をもたらすことができるから……
社長に3500万払って雇うのは、今の会社の○○を改善する(赤字を回復、売り上げアップ/シェア拡大など)ためにはこれだけの給料を出して得られるスキルの人材が必要である、と会社を運営している人間が判断した結果。
確かにその求められる結果は3500万円どころの額では無いだろうとは思うが、こういう書き方をすると語弊があるように思う。
3600万利益出せばいいんじゃねーか、みたいな。
もっと単純な例で考えてみよう。
あるゲーム会社で社員として働いている開発者が居るとする。
ゲームを1人で1本、1年で作って下さい(あくまで一例)。
このプロジェクトに対する会社からの予算は300万円です。
あなたの年収は300万円です。
機材等の予算は考えなくていいです。
1年間でキッチリ作成する事ができました。
この人は年収以上の利益を会社に貢献できたでしょうか。
できてるはず。
会社が300万円でやれというプロジェクトを期間内に終わらせているのならば、会社はその300万円の前に各種費用は引いている(1年間分)。
つまりこのプロジェクトの会社の売り上げは300万円では絶対に無い。
そして利益としては更に以下のようなものが考えられる。
・そのプロジェクトを通じて得た開発者の経験(当然会社に残れば)
・作成した技術内容(次のものに使う事ができれば)。大抵は次はもっと短い期間で作成できる
・期間内に終わらせられれば、次の仕事に入れるので利益
・このゲームが予想以上に売れればロイヤリティーが入る、あるいは会社の評判が上がる
・逆にクソだったりバグ残ってたりだと評判も評価も下がりマイナスの利益
とかこんな感じだろうか。
フリーで個人契約しているような場合ならばこうやって非常に分かり易いんだけれど。
会社での集団分担作業、グループ作業での各担当の評価、みたいな話になっていくと非常にややこしくなるはずなのだが、この話ではそこら辺には全く言及されていないのが非常に微妙に思えるところかなあと。
当たり前の事を言ってるだけのようにも見える反面、実は非常にややこしい事をあまり多くを説明する事もせずに曖昧に流しているというようにも見える。
それとふと思ったんだけれど、基本的に我々よりひと回り以上、下の世代はあまり会社の経営状態やら会社レベルのお金の勘定には興味が無いし、知らされる機会もあまり無いかなと。
実際俺もそれぐらいの年代だと予算の話とかほとんど関係無かったし。
今の会社入ってから特にそういう話を沢山聞かされるようになったw
ただまあ「これでこの会社大丈夫なんかいな……」ぐらいの事は今の人も昔も大体の人が気がつくんじゃないか、という気はする。