2010年06月15日(火)

地球に帰還して燃え尽きた探査機「はやぶさ」ってこんなにスゴイ(日常)

本当は昨日書こうと思ってたけれどもW杯熱のせいで延びた。


地球と火星のちょうど間の軌道を運動しているイトカワという天体に探査機が着陸、岩盤のサンプル(衛星の砂)を採取し再度地球に帰還するというのが一番目をひく目標だった(最優先の目標はイオンエンジンによる推進実験や、地球を使ったスイングバイ)。

2005年5月に出発。
2年半でイトカワに到達。
(数年前のサイエンスゼロ(NHK教育)で)確か着陸の制御に失敗した時のダメージで(山の陰になって制御の電波が届かなくなったというような話だった)、サンプル採取の機構が動かなくなった。
が、着陸時に巻き上げられた砂をカプセルが採取している可能性に期待して、制御を取り戻した後イトカワを離陸し、地球への帰還ミッションに移行。

離陸後に燃料漏れが原因により制御不能/通信不能になる。
数ヵ月後に再起動し、バッテリーの1/4が使用不可能、2種類のエンジンのうち化学エンジンは燃料全損失、バッテリーは完全放電状態である事が判明(が、その後太陽光で充電して通信が復帰した)。

その後何とか復旧する事ができ、トラブルを抱えた4基のイオンエンジンを1基ずつ使いまわしつつ地球への軌道を航行。
これで4年の計画が7年まで延びた。


そして2010/6/13 夜、地球へ帰還。
サンプルが入っている可能性のある試料は地球帰還カプセルに渡されており、本体は大気圏との摩擦にて燃え尽きた。


NASAが映したその時の映像がコレ。


航行距離30億キロ。

人類で初めて月よりも遠くの天体に着陸して、帰還した探査機。

マイクロ波放電型イオンエンジンの運用。

ひょっとしたら月以外の天体から採取した初の試料の入手。

その他色々はwikiに詳しく載ってる(このイベント一覧読んでてマジで泣きそうになった)。


と本当に凄い事をやってたんだなと改めて日本人の凄さを思い知らされました(あんま関係ないけど、JAXAはウチの地元の近く)。

ちなみにこの30億キロという距離を大まかに計算してみると、
地球と火星の軌道半径の差だけで見た最短距離(距離は双方の軌道により変わる)が、約7,250万km(でいいんだよな?)。
最長距離で3億37500万km(2.5AU)。

地球~火星までの最長距離の8倍、4往復もする程の距離になるのか(計算あってるのか?)。
とんでもねえな。
ちなみに月の平均公転半径(距離)は 384,400km。


[YOMIURI ONLINE の記事(写真がきれい)]

日常

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