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理論 第11回




 今回は、ポリモードについて説明します。

 2つ以上のモードが同時に用いられることをポリモードといい、中心音(トーナルセンター)が2つ以上ある場合をポリトーナリティといいます。ポリモードにおいては、複数の独立した調が感じられ、かつ、全体としてまとまったサウンドが感じられるものとなります。


1. 調範囲の分離

 複数の調が感じられるようにするためには、それぞれの調を構成する音を分離する工夫がとられます。それには、音域や音色による分離、対位法を利用する方法、それらを複合して用いる場合などがあります。

(1) 音域による分離

 低音域と中高音域を別の調とする場合、ベースラインでひとつのトーナルセンターが示されます。そのときは、トーナルセンターを明確に示すよう、ペダルポイントやオスティナート(繰り返されるフレーズ)が使われることが多くなります。低音域のモードが G Aeolian で、中高音域が Eb-D-Db-C というコード進行でトーナルセンターがC、という構造の曲で、例を示します。

 ベースラインをペダルポイントとした例




 ベースラインをオスティナートとした例




高音部でペダルポイントやオスティナートを使うこともあります。

 高音部でペダルポイントを用いた例




 高音部でオスティナートを用いた例




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