Jazz Guitar 通信講座 ジャズギター通信講座 ホームアドリブ基礎コードワーク理論スタンダードビバップモードイヤートレーニング読譜メカニカルトレーニング
概要 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回

読譜 第1回




 このテキストは、ギターでの初見演奏の能力を向上させるために作成されたものです。ギターの演奏能力はある程度あるが、読譜能力をもっと高めたい、という人を対象としています。


1. 読譜トレーニングの必要性

 楽譜は、コミニュケーションの手段であり、伝える相手がいるときに必要性が感じられるものです。そのため、ギターを始めたばかりの段階では、必要性が強く感じられずに楽譜を避けてしまいがちです。そのうちに苦手意識をもつようになり悪循環に陥ることが多くなります。

ギターを弾くときにおこなっていることを細かく分析すると、その流れは次のように考えられます。





 読譜力に相当するのは、上の図で「楽譜を見る」から「弾く」に至る部分です。

 同じ楽譜を何度も演奏すると、記憶を頼る割合が多くなり、楽譜を見ていても読譜をしていない状況になります。そのため、読譜力が最も鍛えられるのは初見のときとなり、次から次へと新しい楽譜を読んでいくことが読譜力向上につながります。
 このテキストでは、十分な量の練習課題を用意して、初見演奏の機会を提供します。

 TAB譜を見て練習していると、直接ギター上の位置を考えることになりますので、読譜力は向上しません。一方、読譜力以外の能力は練習に伴って向上しますので、読譜に対する苦手意識が増幅する結果となります。TAB譜は、ギタリストだけにしか通用しないコミニュケーションの手段であるため、実際の演奏現場で使われる機会はほとんどなく、読譜力の向上に対しては弊害が目立ちますので、なるべく使わないようにして下さい。

次へ