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イヤートレーニング 第11回





 今回は、連続して演奏されたコードを聴き取る練習をします。


1. 基礎知識

(1) コードの機能

 メジャーキーおよびマイナーキーでは、ハーモニーの大きな流れをトニック、ドミナント、サブドミナントという3つの機能(ファンクション)で説明することができます。

■ メジャーキー

・トニック

 メジャーキーのトニックコードは、スケールの第1音をルートとするメジャーコード(メジャートライアド、Maj7th、6th)で、最も安定していて調性の中心となるものです。トニックからは、どんなコードにも進行することができます。

・ドミナント

 ドミナントコードは、スケールの第5音をルートとするコードで、最も不安定でトニックに進行しようとする性質をもっています。不安定である原因は、コードの3度と7度の間でできる3全音(トライトーン)で、それがトニックコードのルートと3度の間の長3度または短6度(マイナーキーの場合は、短3度または長6度)という安定した音程に解決しようとします。また、このときルートも5度下行という強い進行をするので、ドミナントからトニックへの進行(ドミナントモーション)は最も強い進行となります。

 メジャーキーのドミナントモーション










・サブドミナント

 サブドミナントコードは、スケールの第4音をルートとするコードです。サブドミナントコードからはドミナントコードに進行することが多く、トニックコードに進行することもあります。また、次に説明するサブドミナントマイナーに進行することがあります。

 サブドミナント - ドミナント - トニック




 サブドミナント - トニック




 サブドミナント - サブドミナントマイナー - トニック




・サブドミナントマイナー

 マイナーキーではサブドミナントは、IVmとなりますが、メジャーキーでも借用されて用いられることがあります。メジャーキーにおけるサブドミナントマイナーコードは、トニックへ進行するときに多く用いられ、マイナーキーを予想させながらメジャーキーへ解決するという効果があります。また、サブドミナントマイナーコードからドミナントコードに進行することもあります。

 サブドミナントマイナー - トニック




 サブドミナントマイナー - ドミナント - トニック




■ マイナーキー

 マイナーキーにおいても、メジャーキーと同様、トニック、ドミナント、サブドミナントの3つの機能を基本としてコード進行が作られます。

・トニック

 マイナーキーのトニックコードは、スケールの第1音をルートとするマイナーコード(マイナートライアド、m6th、m7th、mMaj7th)で、最も安定していて調性の中心をなすものです。トニックからは、どんなコードにも進行することができます。

・ドミナント

 ドミナントコードは、スケールの第5音をルートとするコードで、トニックに進行しようとする性質をもっています。マイナーキーの場合は、ドミナントコードの3度と7度の間でできる3全音(トライトーン)がトニックコードのルートと3度の間の短3度または、長6度に解決し、ルートが5度下行進行します。

 マイナーキーのドミナントモーション













・サブドミナント

 マイナーキーでのサブドミナントは、IVm7となります。サブドミナントコードからはドミナントコードに進行することが多く、トニックコードに進行することもあります。

 サブドミナント - ドミナント - トニック




 サブドミナント - トニック




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