(2) 代理コード
V7の代わりに用いられるbII7、IVMaj7の代わりに用いられるIIm7のようにトニック、ドミナント、サブドミナントの代わりとして用いることができるコードを代理コードといいます。構成音が似ているもの、重要な音を共通に持つものが代理コードになります。
■ メジャーキー
・トニックコードの代理
Iと構成音が似ていて、Iの3rdの音を含むコードが代理コードになります。
IIIm7
IIIm7はIMaj9のルート音を省略したもの
VIm7
VIm7はI6と同じ構成音
#IVm7(b5)
#IVm7(b5)はI6(#11)の5thを省略したもの
・ドミナントコードの代理
V7の3rdと7thのトライトーンを共有するコードが代理コードになります。
bII7
bII7はV7と同じトライトーン(3全音)を持ち、ベース音が半音進行になりスムーズになるため、ドミナントコードの代理として、頻繁に使用されます。
・サブドミナントコードの代理
IVと構成音が似ていて、IVの3rdの音を含むコードが代理コードになります。
IIm7
IIm7はIV6と同じ構成音
IV7
IV7はIVに7thを付加したもの
VII7
IV7の代理コード
#IVm7(b5)
#IVm7(b5)のルート省略形はIVMaj7のルート省略形と同じ
・サブドミナントマイナーコードの代理
IVmと構成音が似ていて、IVmのb3rdの音を含むコードが代理コードになります。
IIm7(b5)
IIm7(b5)はIVm6と同じ構成音
bVII7
bVII9のルート省略形はIVm6になります。
bVI7
bVI7とIVm7は3音が共通
bIIMaj7
bIIMaj7のルート省略形はIVm
bVIMaj7
bVIMaj7はIVm9のルート省略形
■ マイナーキー
・トニックコードの代理
Imと構成音が似ていて、Imのb3rdの音を含むコードが代理コードになります。
bIIIMaj7
bIII6は、Im7と同じ構成音
VIm7(b5)
VIm7(b5)は、Im6と同じ構成音
bVIMaj7
bVIMaj7のルート省略形はIm
・ドミナントコードの代理
V7の3rdと7thのトライトーンを共有するコードが代理コードになります。
bII7
bII7はV7と同じトライトーン(3全音)を持ち、ベース音が半音進行になりスムーズになるため、ドミナントコードの代理として、頻繁に使用されます。
・サブドミナントコードの代理
IVmと構成音が似ていて、IVmのb3rdの音を含むコードが代理コードになります。
IIm7(b5)
IIm7(b5)はIVm6と同じ構成音
bVII7
bVII9のルート省略形はIVm6になります。
bVI7
bVI7とIVm7は3音が共通
bIIMaj7
bIIMaj7のルート省略形はIVmになります
bVIMaj7
bVIMaj7はIVm9のルート省略形
以上のことから、代理コードをまとめると次のようになります。
メジャーキー
マイナーキー