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(4) コード奏法

■ メロディーの分析とコード付けのタイミング

 テーマのメロディーをハーモナイズして演奏する際には、すべての音を同じような厚みでボイシングすると必要以上に重くなることがあるため、重要な音とそれ以外の音の扱いを変える必要があります。メロディーにコードを付けるタイミングをコード変化に対応したものとすれば、よりスムーズに聞こえます。

■ ボイシングの方法

・4音のコード

 4音のコードを付けるときは、メロディー音をトップノートとして、4 Way Close、Drop 2、Drop 3 等の方法でボイシングをします。ギターでは、4 Way Close のボイシングは技術的に困難な場合が多く、いくつかのフォームに限定されます。また、ギター特有の変則的なボイシングが使われることもあります。

 4 Way Close

  All The Things You Are




 Drop 2

  All The Things You Are




 Drop 3

  All The Things You Are




 その他のボイシング

  The Girl From Ipanema




・3音のコード

 4音のコードでボイシングするとサウンドが厚くなりすぎる場合、音数を減らして3音のコードとすることがあります。3音のコードとしては、トライアドや、4度、2度、5度の音程で構成されるコードなどがよく用いられます。また、メロディーの音域が低いときは、4音のコードのうちベースと衝突する1音を省略したために、3音のコードとなることもあります。

 トライアド

 スケールの構成音から作られるトライアドを用いて、メロディーをハーモナイズします。コードサウンドを完全に示すことができない場合もあります。

 All The Things You Are




 4度、2度、5度の音程で構成されるコード

 4度、2度、5度の音程から構成されるコードは、3度の積み重ねから発生した通常のコードとは違った現代的な響きを持っています。モード曲で多く用いられます。




・2音のコード

 完全なコードを付けると重くなりすぎるメロディーには、2音で構成されたコードを用いることがあります。このとき、2音の音程によるサウンドの違いに注意します。2度は鋭く、4度や5度はオープンな、3度や6度は穏やかなサウンドがします。

 2度




 3度




 4度




・5音以上のコード

 5音以上のコードは、技術的な制約から用いられるフォームは限られます。




<注意点>

 ギターでコードを演奏するときには、以下の点に注意が必要です。

・ベースとの衝突

 6弦または5弦で、ルートや 5th 以外を弾くときは、ローインターバルリミットに抵触する可能性があるため、ベースとの衝突に注意します。メロディーの音域が低いときは、このために4音のコードを作ることができない場合がありますが、そのときは、音数を減らすことによって対応します。

 ベースと衝突したため濁って聞こえる例




・トップノートとセカンドノートの音程

 トップノートとセカンドノートとの音程が半音となるボイシングは、極めて不協和であるため、通常使われません。ただし、効果音的に鋭いサウンドを積極的に使うこともあります。

 トップノートとセカンドノートとの音程が半音となった例




・b9th の音程

 b9th の音程は、極めて不協和であるため、Root と b9th の場合など、一部の例外を除いて使用されません。

 b9th の音程があるため濁った響きとなった例




■ 重要な音以外の音の処理

 テーマのメロディーのうち重要な音以外の音は、同じ厚み(音数)のコードでボイシングする場合と、より薄いサウンドとする場合があります。

 重要な音とそれ以外の音を同じ厚み(音数)のコードでボイシングするときには、コードトーンやテンションノートとして扱う以外に、アプローチノートとして処理することもあります。

・アプローチノート

 アプローチノートとして扱う場合、次の方法があります。

 クロマチックアプローチ

 半音で次に続く音は、目的の音をハーモナイズしたコードに対して、半音で平行移動するコードでボイシングすることができます。




 ドミナントアプローチ

 次に続く音をハーモナイズしたコードに対して、ドミナントになるコードでボイシングします。ルートを省略した 7(b9) と考えると、ディミニッシュコードを使った方法(ディミニッシュアプローチ)もこの一種と捉えることができます。ドミナント7thコードのコードトーンまたはテンションノートとなるメロディー音に使うことができます。




 スケールワイズアプローチ(ダイアトニックアプローチ)

 スケールを順次進行するメロディーのとき、スケールの構成音で構成されるコードでボイシングします。ダイアトニックスケールをもとにボイシングする場合、ダイアトニックアプローチと呼ばれます。




・コードトーン、テンションノート

 コードトーンやテンションノートとして扱うときは、コードの響きを残しながらトップノートのみをピッキングすることで、コード変化に合わせてコードを付けるようにできます。




・より薄いコードでボイシング

 音数を少なくすることにより、メロディー音によりコードの厚みに違いをつけることがあります。

 3音のコード




 2音のコード




 さらに音数を減らして、シングルノートにする場合もあります。




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