Jazz Guitar 通信講座 ジャズギター通信講座 ホームアドリブ基礎コードワーク理論スタンダードビバップモードイヤートレーニング読譜メカニカルトレーニング
概要 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回

読譜 第10回




 今回は、すべての音が音符で示されたコードの楽譜を読む練習をします。

 音符で書かれたコードの読譜では、単音のときと比べて読み取る情報量が多く、ひとつひとつの音を個別に認識しようとしても追い付きません。そのため、コードフォームをしっかり覚えておいて、見当をつけておくことが重要です。現実問題として、トップノートとコードネームが正しければ、多少の間違いがあったとしても大きな問題にはなりません。練習曲を始める前に、前回と前々回で紹介したコードフォームを再確認しておいて下さい。
 さらに、一部の音を使った2音や3音構成のコードもフォームとして覚えておきます。

・2音(複音)

 2音の音程から、フィンガーボード上の形をすぐ連想できるようにしておきます。練習曲では、3度または4度の2音が使われています。




 2音でスケールを弾く練習をします。

 3度




 4度




・3音構成のコード

 練習曲では、3音構成のコードとしてトライアドが使用されています。これらのフォームを覚えておきます。

 トライアド

 メジャートライアド




 マイナートライアド




 オーギュメントトライアド




 ディミニッシュトライアド




 スケールからトライアドを作ります。

 トライアドの5thがトップノート




 トライアドのRootがトップノート




 トライアドの3rdがトップノート




 楽譜は、各キーごとに、次の原則で書かれた14の練習曲で構成されています。

 拍子想定基本的なコード進行音数
No. 14/4拍子4Beatのバッキング転調なし4音
No. 24/4拍子4Beatのバッキング転調あり4音
No. 34/4拍子メロディー転調なし2音
No. 44/4拍子メロディー転調あり2音
No. 54/4拍子メロディー転調なし3音
No. 64/4拍子メロディー転調あり3音
No. 74/4拍子メロディー転調なし4音
No. 84/4拍子メロディー転調あり4音
No. 94/4拍子メロディー転調なし混在
No.104/4拍子メロディー転調あり混在
No.112/2拍子メロディー転調なし4音
No.123/4拍子メロディー転調なし4音
No.136/8拍子メロディー転調なし4音
No.144/4拍子16Beatのバッキング転調なし4音


 今回も、読譜の練習としての効果を最も上げるため、以下の点に注意してください。

・初見で演奏可能な速度にメトロノームのテンポを合わせ、間違えてもなるべく止まることなく、一つの練習曲を終わらせてください。難しい場合は、テンポを極端に下げてもかまいません。
・練習曲を覚えてしまうほど練習してはいけません。初見で、どんどん先の譜面を読むようにして下さい。
・読譜のときは、フィンガーボードをあまり見ないで、なるべく譜面を見て演奏するようにして下さい。

 なお、今回の楽譜では、音符にテンションノートが含まれている場合でも、基本的なコードのみでテンションノートは記載していませんので、コードネームは参考程度に見て、楽譜の音符を正確に弾くことを心掛けて下さい。


 次回は、コードと単音が混在した楽譜を読む練習をします。

次へ