今回から、転調のある楽譜を用いて、読譜の練習をします。まず今回は、少ないポジション移動で演奏を行います。
まず最初に、転調の度に調号を記載している楽譜で、次に、練習曲の途中に調号がない楽譜で練習します。基本となるキーが1小節、その後2小節転調して元のキーに戻る形で、12のキーに転調するようになっています。
ポジション移動を少なくして、スケールのフォームを変えていくことにより、転調をします。下の図は、キー:C - 2nd Position の近くの12のキーのスケールフォームを示したものです。このように、基本となるキーのスケールと同じまたはすぐ近くのポジションとします。
フィンガーボード上の数字は、左手の運指を示し、○付きの数字は、各メジャースケールのトニックを示しています。
今回も、読譜の練習としての効果を最も上げるため、以下の点に注意してください。
・初見で演奏可能な速度にメトロノームのテンポを合わせ、間違えてもなるべく止まることなく、一つの練習曲を終わらせてください。難しい場合は、テンポを極端に下げてもかまいません。
・練習曲を覚えてしまうほど練習してはいけません。初見で、どんどん先の譜面を読むようにして下さい。
・読譜のときは、フィンガーボードを見ないで、常に譜面を見るようにして下さい。ポジション移動のときも指先の感覚と音の聴き取りで位置を判断して下さい。
次回は、転調を伴う読譜でポジション移動を伴う練習をします。