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読譜 第3回




 今回は、音域がフレット全体に及ぶ楽譜を使って、ポジション移動を伴う読譜の練習をします。


 音域が広い場合、下のような7種類のポジションを移動して演奏します。さらに高い音域のときは、12フレット離れて同じフォームが繰り返されます。



 フィンガーボード上の数字は、左手の運指を示し、○付きの数字は、メジャースケールのトニックを示しています。フィンガーボードの下の数字は、キーがCのときのフレットです。固定ポジションのときと同様、図のように基本的には、ひとつの指でひとつのフレットをカバーするのが原則ですが、その外を押さえる必要がある場合は、人差し指または、小指のフィンガーストレッチを使います。
 低音域のフレーズでは低音弦を中心に、高音域のフレーズでは高音弦を中心に使用することになるため、フィンガーボードを斜めに移動するイメージになります。

次の原則を守ると、フィンガーボードを見ないで確実にポジション移動をすることができます。

・同じ弦で、同じ指で押さえる2音の間で移動する。
・となりのポジションへの移動とし、急激なポジション移動はおこなわない。

したがって、ポジションを上げるときには、メロディーが2度で上昇しているときに、ポジションを下げるときには、メロディーが2度で下降しているときにおこなうことになります。それぞれのポジションの間で、同じ弦で、同じ指で移動することが可能な音を ○ で、不可能な音を ● で示します。















このように、原則どおりのポジション移動をすることができない場合もあるため、ある程度先を読んで、早めにポジション移動をすることが必要です。


 また、今回も、読譜の練習としての効果を最も上げるため、以下の点に注意してください。

・初見で演奏可能な速度にメトロノームのテンポを合わせ、間違えてもなるべく止まることなく、一つの練習曲を終わらせてください。難しい場合は、テンポを極端に下げてもかまいません。
・練習曲を覚えてしまうほど練習してはいけません。初見で、どんどん先の譜面を読むようにして下さい。
・読譜のときは、フィンガーボードを見ないで、常に譜面を見るようにして下さい。ポジション移動のときも指先の感覚と音の聴き取りで位置を判断して下さい。


 練習は、12のキーで行ないます。各キーのNo.1の譜面は、ポジション移動するときの左手の指を数字で示していて、No.2〜No.7は示していません。まず最初にNo.1の譜面でポジション移動の方法を理解して、No.2〜No.7では、自分でポジション移動の場所を判断して下さい。


 次回は、臨時記号が付いている楽譜を用いて、ポジション移動を伴う読譜の練習をします。

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