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イヤートレーニング 第1回




 イヤートレーニングは、耳を鍛えるためのものです。アドリブ演奏には耳の良さが重要であることは言うまでもありませんが、そのための訓練システムは、これまであまりありませんでした。特に、独学で学ぶことは、適切な教材が少ないため困難でした。そこで、ひとりで学べるよう工夫された音の教材を使用して、独学を可能としました。
 ジャズの演奏家がクラシックの演奏家と違うところは、楽譜を介さずに直接聴いた(または思った)音を楽器で表現しなければならないことです。そのため、ここでは楽譜をほとんど使用しないユニークな方法をとっています。

 耳コピと呼ばれる、音を聴き取ったあと楽器を使って確認するという手順での採譜は、特にジャズのように即興演奏を中心とした音楽を習得する上では、必須のものです。これは比較的簡単な作業で、多くの人が楽器を習得する中で実践していることです。
 しかし、楽器を使って音を再現せずに、確信を持って聴き取った音を判別することは、非常に困難です。現実のアドリブ演奏では、試しに音を出してみるということは出来ませんし、コードやスケールなどの音楽知識と結び付けて理解できていなければ、演奏の助けになりません。歌ったり楽器を使うことによって、高い確率で聴いた音を再現できる場合は、聴き取りの能力そのものよりも、聴き取ったものが何であるかを判断する能力が不足していると言えます。そのように。音そのものは聴き取れても、それが何であるかがわからない、という状態になるのは、聴感と音楽知識がリンクしていないことが原因と思われます。

 ここでは、系統的に組み立てられた実習問題を使って音の聴き取りをすることにより、ジャズなどポピュラー音楽で用いられている用語を使った知識と、聴感を関連付けながら耳を鍛えていきます。
最初に音程の聴き取りから始め、メロディー、コード、スケール、コード上のメロディー、コード進行等を聴き取るトレーニングをして、段階的に音感を鍛えていきます。

 今回は、2音の音程 ( Interval ) を聴き取る訓練をします。音程とは、2つの音の高さ( Pitch )の違いのことで、連続して鳴った音の音程が複数になったものがメロディー、同時に鳴った音の音程が複数になったものがコードと言うことができます。

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