2011/08/06(土)オーディオ用(笑)LANケーブル
1m=1万2千円の超高級LANケーブル発売、PCオーディオ向け
製品の販売元サイトを良く読むと、色々興味深い。この高級(笑)界隈においては、最近特にデジタル系(USBケーブルやLANケーブル、HDMIケーブル等)は昔のアナログケーブルと違って音質が良くなるか懐疑的な見方をする人が増えたのか、販売側でも気を遣っていることがわかる。
製品を紹介する販売店や他サイトはともかく、販売元としてはオーディオの音質に直接関わるという言い方をしていない。「音が良くなる・改善する」「オーディオ用とそうでないもので音質が変わる」などといった、電源やRCAケーブル、SPケーブルで昔(今も?)よく見られた謳い文句が無い。この会社が特に気を遣っているんだろうと思うが、とにかくメーカー側としては一切音質が良くなるということを言わないよう徹底しているようだ。
そもそも、Ethernetの規格を利用し通信するためのLANケーブルがどんなものであろうと、通信するのにエラーが無ければ得られる結果は同じなわけで、音質に影響などあるわけがない。しかしこれを言わず、音質が変わる・良くなるという直接表現を避けて宣伝しているわけだ。
- 純国産である
- 海外産より優れているという気にさせる
- オーディオに関わっているメーカーが出した高級ケーブルである
- 「オーディオとして」他との差別化があるようにみせかける
- 電気特性を並べ立てる
- 安物と比較し、優れている→音が良いと錯覚させる。データは正しいだろうがオーディオには関係ない。
- 対ノイズ性能に優れている
- ノイズという言葉に敏感な層に向けたもの。データは正しいだろうがこれもオーディオには関係ない。
今回の製品の例で言うと、Impressの記事中に「「ネットワークオーディオの音質向上を期待できる」(販売しているオリオスペック)という~」というくだりがあるが、オリオスペックのサイトの該当製品の詳細ページにはそういう記載はない*1。Impress自身がオーディオの音質向上になりますよ、とは言ってないんだよね。Impressじゃない他人が言ってますよということを記事にしているだけにすぎない。
こうやって色々責任を逃れるように、ユーザーが勘違いするように誘導し、販売するわけだ。
まあそんなわけで、超高級で素晴らしく品質が良いLANケーブルをお求めの方は購入されるとよろしい。ただ、オーディオには何の効果もないけどなw