December 21, 2006

なぜかクリスマス

 なぜか知らねど、日本の暮は右も左も全部クリスマス、てなことになっております。まぁ、そんなことで、くだらない1曲をプレゼントしましょう。
 歌っておりますのは、Jose Jinenezホセ・ヒメネスことBill Danaというコメディアン。彼は、56年から60年にかけて米国TV番組「スティーヴ・アレン・ショウ」の放送作家をも務めておったそうです。で、あるとき「学校の先生を目指す心やさしいスペイン系アメリカ人、ホセ・ヒメネス」というキャラクターを思いつき、そして自らホセを演じたコントにより、なんと5枚ものアルバムをリリースするほどの人気キャラクターに化けてしまった、ということでございました。彼の芸は見たことはございませんが、まぁ、さしずめ日本でいえば、ゼンジー北京みたいなモンでしょうか。
 60年代も終わろうという頃、彼の芸が人種蔑視との声がささやかれるようになり、ホセ・ヒメネスはしだいに表舞台から消えていった、ということであります。
 ホセといっしょに歌おう、ということで、スリーヴには、スペイン訛りの歌詞がプリントされとります。画像をクリックすれば大きいサイズでご覧戴けます。

Sing Along With Jose / Hingle Bells

December 7, 2006

おっと、こんなCMが(@_@)






Phil Spector
Phil Spector Definitive Collection







これがオリジナル!!

Anders & Poncia盤をよく見ますとオリジナルではトリミングされているピアノの左部分が描き足されております。もう少し上手に描き足しなさいと、あえて苦言を呈す。

December 3, 2006

クリスマス・ギフト

 これはいったい何者であろうか?うぬ、くせ者であることには間違いございませんぬ(≧∇≦)ノ彡。ま、全体からするとたいした内容ではないのですが、「スパニッシュ・ハーレム」のスペクターによるヴァージョンは聴いてみたいものでござる。クリスマス・アルバムはステレオ版ならば、なお美味しい哉。●詳細


おいおい


 BrillToneはドイツにあるらしい怪しげなレーベルでありますが、珍しいデモ・テイクの発掘でオールディーズ・マニアから一目置かれる存在でもあります。ひとくちに海賊版と申しましても、大きく三つのタイプに分けられまして、ひとつは、志など微塵もない、最低の輩が作る単なる売れ筋レコードのコピー。これが大手レコード会社の怒りの元であります。どしどし取り締まっていただきたい。二つ目は、盗み取りによるライヴ、ラジオショウ等のレコード化。そもそもレコード会社が商品化するつもりのないものが中心なので、同情できるものであります。三つ目は、マニア的価値が高いにも関わらず、さりとて売り上げにも貢献せず、レコード会社もその存在すら忘れてしまったようなレコードの復刻であります。このタイプの海賊行為に対しては、レコード会社は文句をいう筋合いではありますまい。むしろ、商品価値を蘇らせ、新たな音楽ファンの掘り起こし的役割を担っているといっても過言ではないのですからね。で、BrillToneは、その上をいく、死蔵された音源の発掘という快挙を連発する志の高いレーベルであります。そのレーベルからの最新リリース『Pete Anders & Vince Poncia Masterworks』(Brill Tone/APW888)のジャケット・デザインを見てびっくらこきました。おいおい、わたくしの知らぬところで、いったいなんてことを。流用したいというなら、ひと声かけてくれればよいものを。サンプル盤ひとつで手を打ったのに(≧∇≦)ノ彡。
 ま、リスペクトと理解して、今回は許す。だから1枚ちょうだい。





マーシー・ジョー、本名から察するにドイツ系アメリカ人?

What I Did This Summer
(ROBBEE R-115)
Produced by Lennie & Lou
Arranged and Conducted by Lennie Martin


レニー・マーティンは1963年、46才の若さで急逝。Robbeeレーベルは、彼が設立したマイナー・レーベルで、名前の由来は彼の息子のロバートから来ているそうだ。
また、テレビ、ラジオのコマーシャル・ジングルを数えきれないほど残したという。

September 27, 2006

今はもう秋

 ときたら「誰もいない海」と無意識に下の句を口ずさんでしまう貴方、お互い白髪も増えましたなぁと感傷に浸る季節となりました。ということで、夏の想い出を歌った歌として、ロビン・ウォードの「Wonderful Summer」がございますが、これに勝るとも劣らずの佳曲をご紹介したいと思います。1961年にリリースされたマーシー・ジョーの「What I Did This Summer」であります。彼女の歌声は、なかなかキュートでありますが、ただ、何というか、そつの無い歌い方が、やや優等生的で、学校の授業ならほめられましょうが、ガール・ポップス的には、ちょいとチャームさに欠けているなぁと感じてしまいます。そのあたりに、彼女が脇に置いとかれてしまう理由があるのでしょう。もっとも、楽曲に恵まれなかった、というのが一番の原因ですけどね。

 マーシー・ジョーは、1944年ピッツバーグ生まれ。本名は、Marcy Rae Sockel。マーシー・レイ・サーコルと発音するかしらね。Sockelはドイツ語で台座(ソケット)の意味であり、ゾッケルと発音するようですが、米国では読みは変わってしまう可能性が多分にありますから、よくわかりません(^^;)。いくらなんでも「マーシー・レイ・ソケット」じゃないでしょう。
 1961年にボーイフレンドのハワードへの思いを歌にした自作曲「Ronnie」でデビュー。なぜ、ハワードではなくロニーなのかというと、単に響きがよいからということらしい。しかも、これが幸運にもヒット(全米81位、地元ペンシルヴァニア州のラジオ局では堂々1位)。そんでもって、男の子の名前路線で「Since Gary Went In The Navy」、「Jumping Jack」を立て続けにリリースとあいなりましたが、柳の下のドジョウは三匹もいなかったという厳しい現実に終わっております。じつは「What I Did This Summer」は、2枚目の「Since Gary Went In The Navy」の裏面の曲なのですが、裏にしておくのはもったいないドリーミーな曲であります。実際、はっきり申しまして「Since Gary Went In The Navy」はつまらんです。ついでにいわせていただくとヒットした「Ronnie」も面白くありません。ただ、騙されたつもりでレコードを買ってしまったロニー君やゲイリー君、ジャック君がおおぜいいたということは想像に難くありません。わたくしとて、ついつい店頭で見つけた「よっちゃんのす漬いか」を買ってしまったクチであります(≧∇≦)ノ彡。

 さて、「What I Did This Summer」ですが、タイトルこそ男の子の名前はありませんが、歌詞にはしっかりと♪His name is Dean, He is seventeenと男の子の名前路線を踏襲しております。
 冒頭「♪ア〜アアアア〜」のスキャットとそれに心地よく絡むストリングスは、ガール・ポップの中でも出色のものでしょう。もうわたくしなどは、この10秒でノックアウトしてしまいました。プロデュースとアレンジはレニー・マーティン。彼は「Since I Don't Have You」でおなじみのスカイライナーズのアレンジをしており、この手の魅惑的なストリングスはお手の物でありました。また、バック・コーラスには前回同様にルー・クリスティがヘンな声でサポートしております。
 マーシーは、ロビー・レーベルから3枚のシングルをリリースしたのち、翌62年にフィラデルフィアでは大手のレーベルでありますスワンに移籍、エディ・ランボウとのデュエットを含め5枚のシングルを残しますが、100位以内のヒットは記録されておりません。その後、ハワード君とめでたく御結婚されたようでございます。めでたし、めでたし。





奥村チヨのこの歌は、けっして中途半端ではございません。

July 21, 2006

中途半端はやめて

 とはいえ、こういう映像をネットに上げた人に感謝であります。そういえば昔、テレビの深夜帯で、ロックンロールの歴史をまとめていた番組で観たような。やはり1分も満たない短さという、中途半端な扱いでしたが。





Dance To Hits Of The Beatles 
(WWCCM06882)


Chopin '66
(WWCCM06902)


St. Giles Cripplegate
(WWCCM06892)

Collectors' Choice Music


ステレオが登場したころは、どのレーベルもステレオであることを誇示していた。RCAでも「LIVING STEREO」というロゴが大きく踊っております。クラシック・アルバムは、名盤であってもつまらぬデザインがけっこうあるものだ。上の「ホヴァネス:神秘の山&プロコフィエフ:キージェ中尉」は、名盤とはいえないかもしれないが、ちょっと和むイラストがジャケ買い心をかき立てます。下の「カイピラの小さな汽車」は、まさに騙されたつもりでジャケ買いしました(^^;)。ヴィラ・ロボスの魅力を知るきっかけとなった1枚。


 テディ・ベアーズといえば、何はともあれ、やはりこれ。会ったとたんに一目惚れ。



ちょっとだけよ。えっ?最後まで聴きたい?アンタも好きねぇ。



Phil Harvey
(Inperial 5583)


Annette Bard
(Imperial 5643)

July 11, 2006

ジャケ買いは勧めん

 喜ばしいことに、ジャック・ニーチェがリプリーズに残したソロ・アルバム、4枚すべてのCD化が完了いたしました。LPから吸い出してCD-Rに焼こうかと思っていたところですから、またとないニュースでございます。といっても、すぐに購入する予定はございませんが(≧∇≦)ノ彡。ということで、左に、そのアルバム・ジャケットの画像を貼り付けておきました。

 さて、「ジャケ買い」なら、どれをお選びか。ではなく、こういう場合は「名前買い」をするべきでしょう。とはいえ、『Chopin '66』だけを選択するというのも、「偶然にも飽きのこないインスト・アルバムを選択した」として、「ジャケ買い」も侮れません。

 もっとも、純粋に「ジャケ買い」をする場合、とりたてて聴くつもりは

 すぎやまこういちのアレンジが光る、ロック版ヴィヴァルディ四季。昭和49年度芸術祭参加とある。個人的には名盤だが、買う気も萎えるデザインが寂しい。ジャケ買いを勧めない理由のひとつ。
ないレコードであるわけで、したがいまして、音楽のジャンルもまったく問わないということであります。今までのように、好みのジャンルのコーナーに行って、エサ箱をあさっているだけでは、ジャケ買いはできません。レコード屋さんの端から端までしらみつぶしに、という誠に根気を要する無謀な行為であると、一般論として申しあげておきます。
 その一方で、当然のことながら、中身を想像させる装置としてのジャケット・デザインが存在するわけでありまして、その本来の意味から、「ジャケ買い」は、決して無謀な行為とはいいきれず、同時にデザイナーとしては腕の振りどころでもあります。
 結局、好きなジャンルにおかれましては、「ジャケ買い」は有効な手段ともいえ、たとえ期待通りの内容ではなかったとしても、ジャケに騙されたつもりで買ってみたという言い訳にもなる便利な言葉であります。
 
 ジャケット・デザインを歴史的、学術的に愉しみたい、勉強したいというかたのための一冊が、1993年に美術出版社より出版された「12インチのギャラリー」です。(デザインの現場 増刊NO.55として前年にも出版されている)

内容は、12にカテゴライズ
されております。

  1. LP早創期
  2. カッサンドル工房
  3. ディアギレフを讃えて
  4. 詩人と音楽
  5. アメリカン・テイスト1
  6. アメリカン・テイスト2
  7. 音楽の捧げ物
  8. 偉大なる作曲家たち
  9. 世紀末のイコノグラフィ
  10. 楽興の時
  11. "仕掛け"と"見立て"
  12. 夏の歌
1940年代のSPのセット物にはじまり、80年代の近田春夫までを幅広く拾い上げ、デザイン的に系統立てたものでございます。残念ながら、今は絶版のようですが。また、解説というか本文は、デザイン的、あるいは歴史的なバックボーンは語られていても、音楽の内容はほとんど語られてはおりません。なので、ここで取り上げられたレコードを聴いてみたいという欲望は起こりえず、精神衛生上好ましいものであります。それでも、純粋にジャケ買いしたくなるものもあるかもしれませんが。
 ところで、幅広く拾い上げと書きましたが、やはりそれはそれ、どうしてもクラシックに比重が置かれているところが、まぁ学術的でもあります。弁護するならば、クラシックのほうがデザイン的に幅広く遊びやすい、とでもいいましょうかねぇ。


ジャケ買いに ふさわしいのか この子グマ

 つい先ごろ出版されました、毎日コミュニケーションズ刊『Beautiful Covers/ジャケガイノススメ』にデカデカと取り上げられておりますところのテディ・ベアーズのデビュー・アルバムでございますが、ん〜ん、わたくし的には少なくともデザイン的にそそられる要素なしと、断言しておきましょう。まだ、ぬいぐるみだけのほうがデザイン的に可愛い哉。とはいえ、お三人は有名人なので、ご本人がたがメインのデザインでなければいかんというお達しがあったことは想像に難くありません。ほんでもって、スタジオで、「ハイ、ポーズ」の記念写真を全面に配しました、の図であります。ほんでもって、可もなく不可もない、というデザインに落ち着きましたということかしらね。ま、強いてあげれば「STEREO」のデカさが物をいうデザインとでもいいましょうか。しかしながら、今回発売された紙ジャケは、モノラル盤仕様。なのにHMVのショップサイトにはステレオ盤の画像が。これは、ちょっと問題あるのじゃないの。しかも、画像の出元はこちらですね。Web管理も、いろいろと大変なんだなぁ、と思ったしだい。で、サービスに、もうちょっと大きめの画像をご用意しました。
使っていいよ(≧∇≦)ノ彡

(LP-12010) - The Teddy Bears Sing! - Teddy Bears [1/59]

 ところで、1959年当時において、ティーネイジャー向けにステレオ盤をリリースすることは極めて稀なことであるわけですが、インペリアル・レコードとしては広告戦略の意味もあったのではないでしょうか。であるとするなら、大ヒット曲「To Know Him Is To Love Him」をステレオで再レコーディングさせ、呼び水としてアルバムの1曲目に入れるのがレコード会社のごく常識的な商法であります。それがままならなかったあたりに、スペクターの我儘に振り回されたインペリアルという構図が垣間見えるようでもあります。構図といえば、スペクターの右足が、<SING!>と床を踏み鳴らしているみたいだね(≧∇≦)ノ彡

 さて、今回リリースされた紙ジャケ仕様の復刻盤ですが、点数を付けるとすれば、厳しいけれども60点(-_-;)。ボーナス・トラック無しのオリジナルどおりの復刻であれば、モノラルで75点、ステレオ(当然ジャケットも)で80点というとこころでしょう。ビートルズ・マニアじゃあるまいし、モノ、ステレオ両収録など、あまり意味がないというもの。ボーナス・トラックも「You Said Goodbye」のシングル・ヴァージョンが抜けているという中途半端さが減点対象であります。僭越ながら、わたくしが監修したとするならば、インペリアルに於けるテディ・ベアーズ関連の総ざらいを目指したことでしょう。
 まずは、テディ・ベアーズのシングルのみの曲は当然のこと、さらにフィル・ハーベイ名義のインスト・シングル「Bumbershoot / Willy Boy 」を。さらに、テディ・ベアーズの紅一点アネット・クラインバードのシングル「Alibi / What Difference Does It Make」を収録させましょう。せっかくの機会なのですよ、再び日の目を見させてあげたいじゃぁ、あ〜りませんか。



エンジェルス
「ロンリー・スターダスト・ダンス」

 1990年にリリースされたラスト・シングル。カップリングの「YAKIMOCHI」は、(月桂冠)白い小鉢キャンペーンCFイメージソング。作詩、作曲、編曲は「ロンリー・スターダスト・ダンス」と同じ面子ですが、サウンド的にはまったく面白みはなく、残念。
♪イントロとエンディング




 アレンジャーとして渡辺茂樹の名前は、ここにもありました。歌うベッシー・アルギラキはギリシャ人。第10回東京音楽祭参加曲だそうですが、さすがに日本語の歌もうまい。曲調、アレンジもわたくし好みでございます。音壁とは、まったく関係がございません、あしからず(^^;)



麻倉未稀
「リメンバー・ターン」

 楽曲的にはイマイチですが、スペクター・サウンド、あるいはナイアガラ・サウンドを意識した作りになっています。ベスト盤に収録されておりますので、ちょっとそそられたかたはチェックされるとよろしいかと。
♪イントロだけでも聴いてみる



鳥越マリ
「暗くなるまで待てない」

 この新川博のアレンジは、聴き方によっては、ちょっと、ナイアガラ風味を感じるかも。時々聞こえるスティールドラムが涼しげな、夏向きの一枚。

June 11, 2006

天使の置き土産

 ふとした気まぐれで、「ロンリー・スターダスト・ダンス」、「スペクター」で検索をかけてみました。検索結果「0」。これほど醜い結果がでるとは、思いもよらぬことでありました。Yahoo!、Google、Goo、Infoseek…ことごとく玉砕。「スペクター」のかわりに「ナイアガラ」を置き換えても、無駄な抵抗に終わっただけでございました。「ロンリー・スターダスト・ダンス」だけですと、若干ヒットしますが、内容に触れた記述は無きに等しい。ん〜ん、エンジェルスの「ロンリー・スターダスト・ダンス」は、なかなかよくできた「和製ウォール・オブ・サウンド」であるにもかかわらず、ネット上で取り上げた痕跡が見あたらないとは、こりゃまたどういうわけだ、世のなか間違っとるぅよぉ、であります。しょうがないので、検索結果「1」を目指し、重い腰を上げましょう。

 えー、さて、このエンジェルスの「ロンリー・スターダスト・ダンス」がどれくらいよくできた「和製ウォール・オブ・サウンド」であるのか。わたくしの拙い文章力ではうまく伝えられませんので、せめてサワリだけでもお聴かせしようと思ったのですが、その筋の方面から、お叱りが来そうなのでイントロとエンディング(歌無し)をMP3にしました。これでも少々問題があろうかと思いますが、著作権を振りかざそうにも、パクリがバレバレなので文化庁も黙認していただけるかと(≧∇≦)ノ彡。ま、こういう行為に目くじら立てる前に、廃盤にすること自体を反省していただきたい佳曲であると思うのですが、いかがでしょう。ぜひ、復刻して欲しいものです。こんなことを申しますのも、以前ご紹介したことのあるレインボー・シスターズの「.悲しきウエザー・ガール」ですが、何を血迷うたか、オムニバスCDに収録してしまう暴挙が許される御時世だからでございます。それは『80'sメモリアル・アイドル ファースト・キッス』という3枚組のセットのことです。また、レインボー・シスターズにも驚きましたが、中でも、「11PM」や「ゲバゲバ90分」の名物プロデューサーだった井原高忠氏のお嬢さん(確か養女だと聞いておりますが)の南マリアの名前を見た時にはさすがに腰を抜かす思いでした。「湘南アフタヌーン」は、そのサウンドも含めて、コニー・フランシスが歌いそうなオールディーズ調の曲ですので、機会があれば取り上げようとしていたシングルだったからでございます。プロデュースは当然、お父やん。「親ばかです」とリリース当時、井原氏本人が日曜喫茶室というラジオ番組で語っておりました。そんなこんなで、シングルを持っているしだいです、はい。ま、そのようなエピソードを知っているアイドルは、わたくしにとって稀なことで、このオムニバスCDには、ほとんどは知らん名前、知らん曲ばかりで、よくぞリリースしたと、その勇気を称えたいくらいです。が、しかし、そそられども玉石混交は否めず、購入するには、ちょいと勇気がいるわね、でございます。鹿取洋子の「ゴーイング・バック・トゥ・チャイナ」、青葉久美の「.恋はティニィ・ウィニィ」、高橋利奈(当時、TBSで彼女のオーディションからデビューまでを追ったドキュメント番組があり、たまたま観ておりましたので、つい購入してしまった1枚(^^;)の「16歳の儀式」なんてところは、恥ずかしながらシングルを持っておるのですが(^_^ゞ、

 話が脱線しましたが、エンジェルスは、米英のオールディーズを日本語の意訳で歌う9人組のガール・グループでございました。また、アレンジを担当したのが、GSワイルドワンズの後期に加入した渡辺茂樹氏で、各シングルにオリジナル曲の簡単な解説を書き、若人への啓蒙にも努めておりました。
 で、通算7枚目にあたる最後のシングルとなった「ロンリー・スターダスト・ダンス」は、作詞:さいとうみわこ、作曲:沖山優司

 B面の「翔けスペースシャトルコロンビア」は、打ち込みによるインスト曲でありまして、スプートニクスとペリー&キングスレイを足して二で割ったような、これまた捨てがたい佳曲といえましょう。しかしながら、今では、悲しみを思い起させる曲名になってしまいましたが…
による斉藤美和子(1986年リリース)のリメイク曲で、アレンジは大木雄司のクレジットがあります。ジャケットをご覧になればおわかりのように、4人になってしまいました。18ヶ月のブランクの間にメンバーそれぞれ事情が有ったのでしょうか。あるいは、渡辺茂樹氏によるアミューズの大所帯ボーカルグループ「エンジェルス」というプロジェクトそのものが終了したのかもしれません。ま、それはともかく、沖山"キケン野郎"優司の曲ですので悪いはずはなく、また、ステレオタイプでは有りますがツボを抑えたアレンジも相まって、オールディーズ風味のガール・ポップとして、原めぐみの「涙のメモリー」と並ぶ名曲に位置するものであります。振り返れば、彼のソロシングル「東京キケン野郎」も、マニアの間ではアナクロ・エレキ歌謡の怪作と誉れ高く、小林旭がオリジナルだというホラも真に受けてしまう人が出てもおかしくはないほどの出来栄えでありました。「♪君がのぼれと言うのなら、のぼってやるぜ東京タワー」と、東京タワー・ブームの今にこそスポット・ライトを当てて欲しい1曲であります。そうかぁ、もう25年も経つのかぁ。またもや、話がずれてしまった哉(^^;)。

 そのエンジェルスですが、「バス・ストップ」や「ストップ・ザ・ミュージック」、「雨に消えた初恋」とオールディーズのカヴァー・シングルをひと月に1枚と立て続けに6枚(A・N・G・E・L・Sと6枚集めると、ファースト・コンサートのチケットが当たるクーポンが付いておりました)リリースしましたが、アレンジは80年代終りにありがちな、ごく平均的なもので、特に評価すべきものはなかったのであります。しかし、打ち止めのシングルがスペクター・サウンドとは、なにか素晴らしい置き土産をいただいた気分でうれしゅうございます(≧∇≦)ノ彡。






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このサイト名の由来は、もちろんフィル・スペクターが創造したWALL OF SOUNDの語呂合わせです。 HOUNDには、マニアという意味もあるようですが、特に深い意図はありません。また、ぼくは吠えたりもしません。このサイトでは、そのフィル・スペクターの再認識と知名度の向上を第2の目的としたものです。(文責: 大嶽好徳)
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