「今日お隣に越して来た惣流です。
つまらないモノですが、お使い下さい」
「まぁ、わざわざすみません。アラ、カワイイお嬢さんですねェ」
「ホラ、アスカ。ご挨拶しなさい」
「・・・・」
母親に隠れて、女の子は一言も口を開かない。
ユイの横に立っていたシンジは声を掛けてみる。
「こんにちは。エト、ボク、シンジっていうの。
ナカヨクしてね。あの、アスカ・・ちゃん?」
「・・・・」
やはり、女の子は返事をしてくれない。
それから、いろいろと話し掛けてみたのだが、
結局シンジは彼女の声を聞くトコができなかった。
その日の夕食時、両親が女の子のコトを話していた。
それは難しくてシンジにはよく分からなかい内容だった。
ふと、ゲンドウが箸を置いて、真剣な顔でシンジの方を見る。
「シンジ。アスカくんと仲良くするんだ。いいな」
突然の命令口調にビックリするシンジ。
それでもシンジは元気に答えた。
「うん! ボク、アスカのコト、好きになっちゃったモン!」
話は前日に遡る。
いつものように3人で帰る通学路。
アスカが楽しそうに話していた。
「ホント、去年の夏は散々だったわ。
ばかシンジったら、泳げもしないクセに
エア・マットに乗ってどんどん沖まで行っちゃうんだモノ。
それで、大波被って本気で溺れかかったのよ。
全く冗談じゃないわ。ホ〜ント、世話が焼けるのよね」
そんなコトをすごく嬉しそうにアスカが話すので、
レイは羨ましくなって意地悪な口調になってしまう。
「フ〜ン。でも、アスカ。そんなトコが好き、って顔に書いてあるわよ」
「な、何言うのよ! レイったら。そ、そんなコト、あ、あるわけ・・・・」
「あ〜ッ! 赤くなった! アスカ、か〜〜いい!」
「そ、そんなんじゃ、無いわよ!」
「あ〜あ、いいなぁ、アスカは。
ず〜っと、シンちゃんの側に居られたんだもの。
アタシも、シンちゃん助けたかったなぁ。
そんで、じ、人工呼吸なんかしちゃったりして・・・・
キャー、いいわ、いいわ。
夏の海。輝く太陽。白い砂浜。
そこで、アタシとシンちゃんのキス・・・・」
うっとりとした表情で、すっかり妄想モードに入ってしまったレイに、
アスカは呆れて声もなかった。
全く話に置いて行かれていたシンジは、
笑顔をひきつらせながらも、やはり黙ったレイの様子を眺めるだけだった。
そんな時、前方に見知った顔が現れた。
「あ〜! 加持先生!」
「ヨッ! アスカ君。今帰りかい? オ、シンジ君も一緒か。
いつも仲がいいねぇ。ん? そっちの子は? あまり見ない顔だな」
「またぁ、アタシが好きなのは加持先生だけですよぉ〜だ!
この娘は綾波レイ。シンジのイトコで、アタシ達の幼なじみ」
「・・・・あ、初めまして。綾波レイです」
ようやく、こちらの世界に戻ってきたレイが、どうにか尋常な挨拶をする。
「ヤ! 俺は加持リョウジ。体育教師だ。よろしくな」
「はい」
「それで、加持センセェ。いったい何処行ってたのぉ?
そんなに荷物もってェ」
「ああ、買い出しだよ。今日宿直なモンでな」
レイの紹介が終わると、アスカは加持の腕に掴まり、
甘えた声で話を続ける。
その姿にシンジは胸が苦しくなった。
(どうしたんだろ? どうして胸が苦しいんだろう?)
(でも、やっぱりこの世界でもアスカ、加持さんが好きなんだな)
(あれ? そう言えば、ミサトさんと加持さん・・・・)
(2人が一緒になれるといいな。アスカには悪いけど)
(でも、ホントに胸が苦しい。・・・・何か悪いモノでも食べたっけ?)
「それじゃ、他の先生達を待たせてるから。じゃあ、またな」
そう言うと、ジャレつくアスカをあしらうと、
シンジにとってはたまらなく懐かしい、男臭い笑いを残して加持は去って行った。
「へ〜、素敵な人ねェ、加持先生って」
「でしょ、でしょ。やっぱりアンタもそう思う!?
アタシの周りにいるマトモな男って加持先生だけね!」
「ねぇ、アスカは加持さ・・先生のコト、好きなの?」
会話に加わろうと、何気なくシンジが口にした言葉。
アスカの顔から表情が消えた。
その横でレイが息を飲む。
一瞬の沈黙の後、
ぱーーん!!
乾いた音が弾けた。
「このォ! 馬鹿シンジィ!! アンタなんか、大っキライ!!」
そう言うと、アスカは走って行ってしまった。
残されたシンジとレイは、いつまでも呆然とその場に立ち尽くしていた。
夕食の時間、レイがその日の出来事を逐一報告するのは、
もはや碇家において恒例となっていた。
今日もレイは、あちこち脱線しながら事細かに話を続ける。
そして、レイはチラリとシンジの顔を窺いつつも、帰宅途中での出来事を話す。
聞き終えたユイは大きなため息をつくと、シンジに向き直って話し掛けた。
「シンジ。最近アスカちゃんのコト怒らせてばかりだけど、
ちゃんと謝ってるの? アスカちゃんに愛想尽かされても知らないわよ」
「で、でも・・・・」
ユイの深刻な顔、それにゲンドウの眼鏡を通して向けられる視線に怯みながらも、
シンジはなんとか口を開いて言い訳する。
「あの・・どう、どうしてアスカが怒ったのか、分からないんだ。
朝ボクが起きてるだけで不機嫌そうだし・・・・」
「アラ、分からないの? 全く、コレだから男の子は・・・・。
いい? アスカちゃんは幼稚園の頃から、
ずっっっっっっっと毎朝アナタのコト起こしに来てくれてたのよ。
それなのに突然自分で起きるようになってるんだモノ、調子も狂うわ。
それもレイちゃんがウチに来てからだモノ。
アスカちゃんとしても気になるトコロよ。
それから、アナタに加持先生のコト好きなのか、
なんて聞かれちゃ、アスカちゃんもショックに決まってるでしょ?」
「シンジ、・・・・善処しろ」
話が意外と深刻な方向へと向かい始めたので、
レイは少々ワザとらしく口を挟んだ。
「あ、あのぉ、アスカっていつからシンちゃんのコト、
起こしに来るようになったんですか?」
「え? あ、そうね。確かアスカちゃんのお家が引っ越してきて、
1,2週間後かしら・・・・
あの日アナタったら、目覚まし粉砕してしまったんですよね」
「えぇ〜、なんですか? ソレ」
「あのね、レイちゃん・・・・」
「ユイ、その話は、その、・・・・や、やめてくれないか」
「不許可です。それでね、この人ったら・・・・」
「・・・・クスン」
この時のユイの言葉がずっと胸にひっかかり、
シンジはベッドで横になってからもなかなか寝付けなかった。
今日も、記憶にない幼い自分の夢で目が覚めた。
(昨日の話であんな夢を見たのかな?)
(夢の中のアスカ、あんまりらしくなかったな)
(そう言えば、母さんの言ってたコト、ホントかな?)
(でも、習慣が狂ったくらいで怒るなんて)
(それくらいで・・・・怒ってたよな、向こうでも)
(じゃ、じゃあ、まだ寝てた方がいいのかな?)
(でも、昨日の様子じゃ、今日は来ないかも・・・・)
ベットで上半身を起こしところで、シンジは延々とそんなコトを考えていると、
勢い良くドアが開いた。
「コラ〜ッ!!馬鹿シンジ!!起きろぉ!!」
アスカの元気でご機嫌な声が響き渡る。
ビックリしたシンジは、ホントにベットから飛び上がってしまった。
「ん〜? 何だ、起きてるじゃない。
それじゃ、さっさと着替えて降りてきなさいよ!」
そう言うと、アスカはスキップしながら部屋を出ていった。
(やっぱり、朝起きてちゃダメなんだ・・・・)
(ひょっとして、こっちのボクってワザと寝坊・・・・)
(まさか、考えすぎだよ)
などと、考えながら何気なく時計を見て、シンジはもう一度飛び上がった。
「わぁ! こ、こんな時間。お、遅れちゃう」
そう叫ぶと、大慌てで着替えて階段を駆け下りた。
ダイニングの自分の席について、急いで朝食を詰め込んでいると、
アスカは楽しそうにレイやユイと話をしていた。
時折、大きな笑い声を上げたりしながら、ホントにご機嫌のようだ。
その様子を横目で盗み見ながら、
(明日も、寝坊した方が平和かなぁ?)
などと、シンジは考えていた。
「あ、それで、おば様。うちのママ、今日から学会なの」
「はいはい、キョウコから聞いたわ。いつものようにいらっしゃい」
「はい! ありがとうございます」
「何?」
突然の展開についていけないレイが、アスカに問い掛ける。
「あのね、アタシのママ、研究所勤めなんだけど時々学会発表なんかで、
家を空けるのよね。パパは海外に長期出張中だし・・・・」
「女の子1人でお留守番なんて不用心だから、
その時はウチに泊まってもらってるのよ」
アスカの説明をユイが補足する。
「あ! いけない、もうこんな時間!
レイ、シンジ、遅刻しちゃう! 急ご!」
「ホントだ、大変!」
「ふぁ、ふぁはったはら、ほんはにひっふぁらふぁいふぇ」
2人は口一杯にご飯を詰め込んだシンジの両手を引いて、玄関へと急いだ。
あっと言う間に、放課後となった。
道々他愛もないお喋りに花を開かせて、帰宅の途に着く。
「それで、アスカの部屋は? 客間?」
碇邸に着くと、レイが疑問を口にした。
「ううん。・・・・ウッフッフ。
じゃ〜ん、アタシ専用の部屋、もらってるの」
「ええ〜ッ! そ、それじゃ、シンちゃんの部屋挟んだ反対側・・・・」
「そ! それがアタシの部屋よ」
(そ、そんなぁ。それじゃ、アタシのアドバンテージがぁ!!)
(うう、アスカったら、今までそんなコト一言も・・・・)
(これはもう、実力行使しかない!・・・・のかなぁ?)
この事実にショックを受けたレイはかなり危ない妄想へと突っ走っていった。
どこか別の世界へ行ってしまったレイを放って置いて(もう慣れた)、
アスカはシンジに命令口調で話し掛ける。
「あ、シンジ。アタシの部屋、掃除するから手伝って」
「ええ! ぼ、ボクがぁ?」
「そうよ。他に誰がいるってェの!?」
「わ、分かったよ。・・・・やるよ」
「分かればいいのよ。さ、早いトコ、やっちゃいましょ」
(ま、いっか。向こうじゃいつものコトだったし・・・・)
(『掃除しろ』じゃなくて、『手伝って』って分マシかも)
(でも、ホントにアスカって人に命令するの慣れてるよな、ここでも)
「うわ〜っ! 埃っぽォい!
シンジ、アンタずっと窓も開けてくれてないでしょ。
まったく、あれだけやっといてって・・・・」
「ご、ゴメン」
ぶつぶつ文句がこぼれるアスカに思わず謝ってしまう。
それから、テキパキと掃除にかかる。
あの世界で、葛城邸の家事一切を任された経験がモノを言う。
しかし、そんな手際の良さがアスカの不審を買う。
30分程して、ようやく一通りの掃除が終わった。
「ふぅ、これでいいね」
振り向いてアスカに笑い掛ける。
しかし、アスカは難しい顔でシンジをジッと見ていた。
只ならぬ様子にシンジの笑顔がひきつる。
「ど、どうしたの? アスカ・・・・」
シンジの問いにも無言のアスカ。
しばらく居心地の悪い沈黙が続いた。
その重苦しさにシンジが落ち着か無気にそわそわしてると、
ようやくアスカが口を開いた。
「ねぇ、アンタ誰? ホントにシンジ?」
「な、何言ってんだよ、アスカ・・・・」
「ね、ホントのこと言って。
アタシにだけはホントのこと言って!
アタシにだけはウソつかないで!」
突然の言葉にシンジはどう応えるべきか判断が付かなかった。
シンジの様子とは無関係に、自分の胸の内を全て明かしたい、
そんな衝動にアスカは駆られていた。
「アタシ、ちっちゃい時から、ずっとシンジのコト見てきた。
レイに負けないくらい、シンジのコト見てた。
最初は手間の掛かる弟、みたいな気がしてた。
それで、ずっと世話焼いて・・・・
でも、違うの。
アタシ・・・・
アタシは!
・・・・シンジのコト、・・・・好き、なの」
そう言うと、アスカは真っ赤になって俯いた。
アスカの告白にシンジは最初の衝撃と併せて、完全に混乱してしまった。
シンジの沈黙をどう取ったのか、アスカは告白を続ける。
「アタシは、シンジをずっと見てたの。だから分かるの。
シンジが、今のシンジがアタシの知ってるシンジじゃないって。
たぶん、レイが転校してきた日から、何かが違うの。
そっくりだけど、違うの。
どこが違うのか、ハッキリ言えないけど・・・・違うの。
ね、お願い。ホントのコト、話して・・・・」
最後は哀願するようなアスカの表情にシンジはドキリとした。
シンジは嬉しかった。
そして、この世界の自分がちょっぴり羨ましかった。
ボクは独りじゃない。
アスカはずっとボクを見ていてくれた。
ボクが変わったコトに気づいてくれた。
ボクのコトを好きだと言ってくれた。
「・・・・ありがとう、アスカ。
でも、何から話せばいいのか・・・・
うまく話せるかどうか、自信ないんだ。
信じてもらえるとも思えないし・・・・」
「アタシは信じる!
どんな話でも。
シンジの言うことなら。
だから、お願い・・・・」
涙に潤んだ瞳でアスカはシンジの眼を覗き込み、
必死に訴え続ける。
やがて、シンジは、ポツリ、ポツリと話し始めた。
「ボクは碇シンジだよ。間違いなく。
でも、アスカの知ってる碇シンジじゃないかもしれない。
アスカも、ボクの記憶の中のアスカじゃない。
ボクの記憶には、別の世界で、別の人生を生きたボクや、
アスカや、綾波や、ミサトさんや、父さん、
それにたくさんの人がいるんだ。
こことは違う、戦いばかりの世界・・・・」
思ってもみなかったシンジの話にアスカはキョトンとした顔をしている。
その表情にシンジは苦い笑いを浮かべる。
「・・・・やっぱり、信じられないよね」
「そんな・・・・アタシは・・・・」
「いいんだ。ボク自身信じられないんだから。
でも、考えたんだ。
ボクはやっぱりこの世界で生まれた人間じゃないか、って。
ただ、あの世界のコトを、エヴァの世界を思い出しただけなんだって」
シンジの脳裏には、夢の中での言葉が、
あの第17使徒タブリスの言葉が浮かんでいた。
「あの世界で、ボクはいつも独りだった。
だから、誰も見てくれない、誰も気づいてくれない、
それがどんなに辛いコトか、よく分かるんだ。
だから、消えていくしかなかった彼が、
自分たちが存在した証を残したかった気持ちも、分かる気がする。
ただ、誰かに覚えていて欲しかったんだ、きっと・・・・」
まだ不思議そうな顔をしているアスカを見てシンジはクスっと笑い、
それから柔らかな大人びた微笑みを浮かべた。
アスカにとっても初めて見る表情だった。
その笑顔にアスカの胸は高鳴った。
「ごめん、やっぱりうまく話せないや。
もう少し、もう少しボクの中で整理が着いたら、
もう一度始めから話すよ。
でも今のボクには、この世界のボクがどんなに幸せなのか分かるよ。
アスカが、いつも、側にいて、くれるから・・・・」
自分のセリフにシンジは赤くなり、口ごもった。
アスカは、と言うと当然首まで真っ赤になっている。
シンジは乾いた唇を舌で湿らせると、ゴクリと唾を飲み込み、話を続けた。
「・・・・ボクは、きっとアスカのコト、す、好き、だと思う。
でも、ボクにはよく分からない。
女の子を好きになったコト、無かったから・・・・
コレが、今の気持ちが、ホントに好き、ってコトなら、
綾波のコトも、同じくらいに、好きだと思う。
狡いとは思うけど、・・・・コレがボクのホントの気持ち・・・・」
いつしか陽が沈み、薄明かりの中2人は部屋に立ち尽くしていた。
ふぅ、っと大きく息をすると、アスカはコトリとシンジの肩に頭をもたれさせてきた。
「あ、アスカ?」
「ホント、狡いんだから。このアタシが死ぬ思いで告白したのに、
その返事がレイと同じかぁ」
「ご、ゴメン・・・・」
「いいのよ。昔も、今も、そこがシンジのいいトコだって、知ってるんだから。
そんなトコを好きになったんだから、仕方ないわ」
「・・・・」
「でも、アタシにだけシンジの秘密を話してくれた。
それで今日のところは勘弁して上げるわ」
そう言って微笑むアスカの顔は眩しかった。
とても愛おしかった。
気がつくとその頬にシンジは手を添えていた。
「アスカ・・・・」
「・・・・シンジ・・」
2人の距離がゆっくりと近づく。
互いの息遣いが感じられる。
そして、2人の唇が触れようとした瞬間、
「シンちゃぁん! アスカぁ! ご飯だよぉ!」
階段の下から、レイの平和な声が聞こえてきた。
「え・・と。その、あの。・・・・行こっか?」
「え、ええ、そうね」
少し気まずい思いをしながら、2人は部屋を後にした。
(ああん、惜しかったぁ!)
(全く、レイったら、気が利かないんだから!)
(って、レイに知られたら殺されちゃうかな?)
(でも、次こそは! 行くわよ、アスカ!)
平和な夜は静かに訪れた。
to be continued
管理人(その他)のコメント
カヲル「シンジ君〜涙」
アスカ「何を悲しんでいるのよ・・・ははあぁん、さてはアタシとシンジがいい雰囲気になったからって・・・・にやり」
カヲル「それもそうだけど、そんなことじゃないさ。僕は、ぼくは今日ほど哀しいと思ったことはないよ」
アスカ「????」
カヲル「ああ、所詮人は一人なんだね・・・・涙」
アスカ「いったい何が哀しいのか、言ってご覧なさいよ」
カヲル「シンジ君、よりにもよってぼくのことを「タブリス」だなんて他人行儀で呼んで〜!! なんで今までのようにカヲル君ってよんでくれないんだよ〜涙」
アスカ「なんだ、そんなことか」
カヲル「そんなことかじゃないっ!!」
加持 「まあまあ、そうそう怒らずに」
アスカ「あ、加持さんだ〜」
カヲル「や、珍しい人がきたもんだね。しかし、なんでどうでもいいことなんだい?」
加持 「名前なんて所詮自分を表す番号に過ぎないさ。それが証拠に、おれは葛城のことをミサトなんて呼ばないし、あいつもおれのことを加持って呼ぶ。それでも他人行儀なわけじゃない。大事なのは心の中の思いさ」
カヲル「でも・・・・」
加持 「シンジ君はしっかりと君の言葉を覚えていたじゃないか。それでも不満なのかね」
カヲル「そうか、それもそうだね! ぼくはシンジ君に見捨てられたわけじゃないんだ!!」
アスカ「・・・・なんて立ち直りの早い・・・・」
カヲル「そうと決まったら、さっそくシンジ君のところへ・・・・」
アスカ「立ち直ったとたんにそれかいっ!!」
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