上から順に2008年、1981年、1976年の作品。まるで分解写真を見るようでもあります。で、なぜか、時代を遡ると髪が長くなっていく。



そういえば最近、松原みきを見かけないなぁと思っていましたら、なんとすでに鬼籍に入っておられました。44歳という若さだったそうです。合掌。







Saul Bass (1920-1996)
ニューヨーク市出身。グラフィックデザイナーおよび映画作家。彼の名前を知らないデザイナーや映画人はモグリであるといっても過言ではない。96年4月25日没。





April 3, 2008

他人の空似、あるいはインスパイアの誘惑

  これら三点を見比べて、「なんだぁ、パクリかぁ」などと大人げない感想を抱かないでいただきたい。見れば見るほどに微笑ましいではないか、そう思っていた だければ幸いでございます。「自分だったら、こうするのにィ」と創作中枢を刺激されたなら、なおのことサイコーに結構なことであります。
 そうです、映画「サイコ」の有名なシャワー・シーンの絵コンテも手がけた米国デザイン界の重鎮であったソール・バスがこんなことを述べておられる。同氏の作品が、しばしば模倣されていることに対して、
「模倣するということは、わたしの作品に引きつける魅力とパワーがあるということ。だから悪いことではない。模倣したくなる動機を分析し、学び、さらに新しい表現を追求してほしい」と。さすが大御所、いいこというではないか。こういうことの積み重ねが文化を形成しているのだ、といい切ってしまいましょう。
  それはそれとして、「北京石景山游来園」がサイゴ通告を前に全面降伏してしまったようですが、少々残念な気がしないでもありません。あの脱力感といいます か中途半端さは逆にオリジナリティに富んでいるといってもよいほど、和ませる力を持っていましたのにねぇ(≧∇≦)ノ彡。






Sony Music Shop

1 夢で逢えたら/シリア・ポール
2 一千一秒物語/松田聖子
3 SOMEDAY/佐野元春
4 つのる想い/須藤薫
5 世界中の誰よりきっと/中山美穂 & WANDS
6 二人は片想い/ポニー・テール
7 夏休みの宿題/杉真理
8 酸っぱい経験/多岐川裕美
9 恋のハーフムーン/太田裕美
10 雨は手のひらにいっぱい /シュガー・ベイブ
11 涙のメモリー/原めぐみ
12 YOU MAY DREAM/シーナ&ロケッツ
13 Ring Ring Ring /YUI
14 うれしい予感/渡辺満里奈
15 ドゥー・ユー・リメンバー・ミー/岡崎友紀
16 青空のように/大滝詠一
17 わすれたいのに/モコ・ビーバー・オリーブ


訳も増補部分だけでなく全面的に見直しが行なわれた。

コーセー化粧品'80年春のキャンペーンソングでもあり、オリコン6位のヒット曲。



「I Wish」がインストであるのが残念。この1曲のために買うのも辛い。


March 16, 2008

音壁の 商標登録 しとくべき 、だった哉?

 「音壁 JAPAN」なるコンピレーションがリリースされるそうですなぁ。今や「音壁」も「Wall Of Sound」の和訳として市民権を得たということですか。めでたし、めでたし。振り返れば、わが「音壁新聞」が「音の壁」を「の」抜きにした最初だと思い ますが、まあ、言葉というものは「3文字」、「4文字」に短縮される傾向がありますので、誰が言い始めるともなしに遅かれ早かれ「音壁」が使われるように なるのは、ごく自然のことでしょう。それはそれとして、「音壁」という言葉は、実際のサウンドに相反して、ずいぶんと軽い響きに聞こえてくる今日この ごろでございます。

 さて、この「音壁 JAPAN」ですが、選曲に苦労の跡が見え隠れしています。音壁ソングが同時代に数多く出現した英国、米国とは異なり、アルバム1枚分寄せ集めるだけでも大仕事だということなのでしょう。
 日本の音壁ソングの多くは、どうしても「Be My Baby」に始まり「Be My Baby」に終わるという感が強く、ドラム・パターン、ストリングスとカスタネット、そしてエコーに頼るきらいがあります。まさに「音の壁」ではなく「音壁」。 壁は作れず障子越し、てなところ。で、思いますに、まずはエンジニアの無理解が挙げられるのではないでしょうか。エンジニアの腕の善し悪しという話ではありません。スペク ター・ サウンドは60年代当時でさえ、デモテープの出来損ないと揶揄されるほどの異端の音作りだったわけですから、理解して貰えぬのも無理からぬかと。 大滝詠一ですらロンバケの制作時、エンジニアの吉田氏と怒鳴り合いに近いことがあったそうですから、推して知るべし。次に、予算とスケジュールの壁が立ち はだかることでしょう。いつまでも、試行錯誤を繰り返してはいられません。なんとなくスペクターぽいアレンジがあれば良しとしよう、と最初か ら壁ならぬハードルを低くしていたように感ずるのは、わたくしだけでしょうか。
 その「なんとなくスペクター」として、7人組B級アイドル・グループ、シャワー(村井実美のソロ)の「Shall We Dance」、あるいは庄野真代の「Hey Lady 優しくなれるかい」、岡田有希子の「リトル・プリンセス」、渚のオールスターズの「The Last To Know」などが挙げられる哉。一聴して「Be My Baby」へのオマージュとわかるはず。

 ところで、モコ・ビーバー・オリーブの「わすれたいのに」はどうなんでしょうねぇ。プロデュースした朝妻氏も「スペクター・サウンド


Pony Tail
「GREETING CARD」(BRIDGE121)
BRIDGE INC.

じゃない。パリス・ シスター風だけど、そのころまず、スペクター・サウンドっていうのは確立していないから」と『フィル・スペクター 甦る伝説 増補改訂新装版』に特別収録 された大瀧氏との対談で語っておられますように、ぜんぜん音壁とは関係ないのですけどねぇ。その朝妻氏がプロデュースした「ポニーテール/二人は片思い」 には興味がいくところです。バックは鈴木慶一とムーンライダース。この曲がお目当てのかたは、もう少し待つとよろしい。唯一のアルバム「グリーティング・カー ド」が、紙ジャケ仕様、ボーナス・トラック入りで発売されるそうだから。

 ま、それはそれとして、鈴木慶一プロデュースによる渡辺美奈代の「ちょっと Fallin'Love」、スパイラル・ライフの「I Wish」、エンジェルスの「ロンリー・スターダスト・ダンス」、森丘祥子の「夢で逢えたら」、吉田拓郎の「サマーピープル」、レインボー・シスターズの「悲しきウェザーガール」は、候補の対象になったのでしょうか。ちょっと気になりました。付け加えれば、「世界中の誰よりきっと」は、最近テレビCMで使われた酒井法子のカヴァーのほうが、音に厚みが出ていて好印象でありました。
 かえすがえす残念なのは、「I Wish」、「悲しきウェザーガール」が、和製音壁としてはなかなか良いできにもかかわらず、収録されなかったことでございます。 嗚呼、そうだ。レインボー・シスターズには、歌唱力という大きな壁が!














ジャケット裏 面に刻印してあるナンバーは1778 / 5000。2004年8月のリリースなのに、まだまだ在庫はありそうな気配。




January 6, 2008

CD を 売るのももはや 紙頼み

 違法と知りつつ著作物をダウンロードした人を罰しようという、常軌を逸した法律を制定しようと文化庁が躍起になっております。CD、DVDの売り上げ の減少は、ネットによるファイル交換が大きな原因であるといいたいようでございます。しかし、未だその因果関係は証明されておりません。広い目で見れば、 売り上げに貢献しているというデータさえあるのですが、彼らは見ようとしません。ちょっと考えれば、ダウンロードするはタダだからであって、お金を出すく らいならいらないという人間がほとんどだということが分からんのかいな。しかもダウンロードすることが目的化して、タンスならぬハードディスクの肥やしと なっている人も案外おるのでは、と思いますがね。話題の音楽や映画を所有していることで安心して、本でいうところの積ん読状態でありましょう。観る時間、 聴く時間があるくらいなら、さらなる新作を求め、ネットを徘徊してしまう、そういう人間に、財布の紐を緩ませようなんて期待はせんほうがよろしい。馬鹿な 法律を考える前に、ちゃんと金を出しても欲しがるものが何かを考えなさい。

 大体、経済問題に文化庁が首を突っ込むこと自体が変であり、そもそも、著作権を扱う省庁が、なぜに文化庁であるのか不思議に思っておりましたところ、こ ちらのブログ池田信夫 blog 文化庁vs霞ヶ関で氷解いたしました。

 そんなこんなで、CDは紙ジャケのリイシューでカモりましょうとばかり、各社そろって熱心でございます。ジョン・レノンもスペクターが絡んでるしなぁ、 参ったぜの今日このごろでありました。

 じつは、白夜書房より「フィル・スペクター 蘇る伝説」が、原書の増補版が出版されたことにともない、その増補翻訳本として再び、この春出版されることと相成りまして、註とディスコグラフィも若干補 強しようということになり、お手伝いさせていただいておりますが、そういえばチェックメイツLTDの紙ジャケが数年前に出ていたなぁ、てなことを思い出し まして、その番号を知ろうとネットで検索したところ、なんとまぁ、HMVジャパンで今も取り扱いしていることを発見したのでございました。当 時、新宿ディスクユニオンで五千数百円也という値段に萎えてしまって以来、無いことにしていたブツであります。それが、輸入盤どれでも3枚買うと25% OFFというセールも重なって、ついオーダーしてしまいました(≧∇≦)ノ彡。お値段2,041円也(^o^)。

 で、肝心の紙ジャケのデキでございますが、5,000枚限定の通し番号が金文字で刻印され、限定品の甘き香りを漂わせているにもかかわらず、やや雑な作 りと申さざるを得ません。まず、パールが入った高級紙を使う意味が分かりません。まさか、ブラック・パールだからなんていうのは無しね。で、そんな紙代に 無駄金を使いーの、しかし肝心の印刷が甘いーの、なんていうのは紙ジャケ本来の基本がなっておりません。裏面のライナーの文字は写真複写のため4色のアミ がかかっております。そもそもオリジナルはモノクロ印刷。インクの無駄遣いじゃあ〜りませんか。さすが日本では、こういうのは考えられません。 さらに、厚紙のジャ ケット本体ですが、ご覧のようにノリシロが2センチほどあり、CDを収め難くしております。今更遅いのですが、日本の紙ジャケを参考にしていただきたかっ たねぇ。また、チラシのようなものが封入されておりますが、本来はLPの袋です。ちゃんと袋にして欲しかったと思うのは、単なる欲でございましょうか。

 ところで、ジャケットにはステレオの表示があるのにも関わらず、中身のCDは、なんとモノラル・ミックス。いろいろと文句を付けましたが、これはちょっ と得した気分でございました。


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