A Christmas Gift For You From Philles Records
(Philles PHLP 4005)

これがオリジナル・ジャケット・デザイン。何も引かない、何も足さない、というこだわりが、ほしかった。

ところで、正調ホワイト・クリスマスが聴けるアルバムは極めて少ない。しかも、ことさらジャケットに表示してあるわけではないので、片っ端から聴いてゆくという阿呆らしいことになります。取りあえず下の4枚(3種)にはヴァース入りが収められております。ご参考まで。

Classic Christmas
Billy Gilman
(Sony Music SSP 94386)

2000年リリースのセカンド・アルバム。 当時、米国音楽史上初の12歳のプラチナ・アーティストだったそうです。

A Christmas Album
Barbra Streisand
(Sony Music MHCP-514)

1967年のアルバム。編曲と指揮は名匠マーティ・ペイチ。

Sings the Rosemary Clooney Songbook
Bette Midler
(Sony Music SICP-518)

プロデュースと編曲は、バリー・マニロウによる2003年のリリース。

Cool Yule
Bette Midler
(Columbia 82876 86266 2)

初のクリスマス・アルバムは2006年リリース。上と同じテイクのホワイト・クリスマスが入っています。

December 16, 2007

望まれぬクリスマス・ギフト

 英国人は毎年、望まれないクリスマス・ギフトのために23億ポンド(約5240億円)を無駄にしているということだそうです。ん〜ん、我が家にもそんな無駄なギフトがたくさんあることを思いださせてくれました。スペクター君のクリスマス・アルバムでございます(≧∇≦)。いったい、何枚あるのでしょうねぇ。正直、数えるのが怖いです。
 そんな中、こんな新譜が出ました。紙ジャケ仕様「クリスマス・ギフト・フロム・フィル・スペクター」。しっかり、商魂に乗せられてしまう自分が情けないよぉ (>_<)。そんなこんなで、シアトル在住のスペクター・コレクター、ヤングさんに教えたら速攻で注文したみたい。クリスマスには届くだろう、だって。アマゾンにアフィリエイトしとけば良かった(≧∇≦)ノ彡。

 さて、出来栄えはいかがかと申しますと、オリジナルのようにビニール・コーティングを施してあり、なかなかでありました。ただ、決定的にダメなのは、オリジナルのアルバム名とロゴが使われていないことです。大人のしがらみがあるでしょうが、PHILLESはもう存在しないレーベルじゃないですか。出荷時にシールで隠して「いや、もう、手違いで旧ロゴマークとタイトルを修正するのを忘れちゃいました。デザイナーはクビ!」なんて、言い訳を用意してさぁ、なんとか再現してほしいものでした。
 それはさておき、土橋氏の解説は紙ジャケットを膨らませるほどのボリュームで、おなかいっぱいになります。駄文書きのわたくしには、到底、このようなそつのない長文の解説は書けません。ただ、もったいないことに、気になる記述が二、三あることでした。チョンボの数では人には負けないわたくしですので、他人様の揚げ足を取る資格などありませんが、やはり間違いは正しておかねば、人道に反することでしょう。もっとも、スペクター君は、若干踏み外しておりますが (≧∇≦)ノ彡。
 まず、ひとつ目。「ハワード・ロバーツ、それにアーニー・フリーマンのジャズ・ギタリスト2人と共演・・・」とありますが、アーニー・フリーマンはピアニストであります。高校時代はスウィング・バンドでサックスを吹いていたそうですが。
 で、フィレス・レコード(アメリカ人ならフィルズとかフィリーズと発音してしまうはずだという説もあります。ちなみにAldon Musicもアルドンと何の疑いもなく表記していますが、一般的なアメリカ人はオルドンと発音しているようです。Jack Nitszcheは、我がサイト以外はジャック・ニッチェと表記しますが、ニューヨーカーはニーチィと発音してました。Cha Cha Charming Magazineの主宰者シーラ・バーゲル嬢にお会いした時に聞きましたので、確かです。日本ではニッチェだと申したら、(流暢な日本語で)ちょっとヘンねと笑ってくれました。Tokyo Diary 07.21.03 の投稿の最後のほうにチラッと名前があるでしょ。)が、LAで設立されたと書かれておりますが、設立時の本社はニューヨークです。

 そして、些細なことですが、収録曲について、「White Christmas」は・・・「間奏部分でのダーレン・ラヴによるセリフも聴き所。」とだけ書かれておりまして、何がどう聴きどころなのか、不親切でした。
 
 ずいぶん昔の話ですが、レコード・コレクターズ誌に僭越ながらわたくしは、セリフは本来ヴァースとして歌われるところだが、本家のビング・クロズビーですら省略してしまったほど、ほとんど歌われない部分である、てなことを書きました。スペクターが雪とは無縁のLAで録音したから勝手に付け加えた訳ではなく、アーヴィング・ヴァーリン自身がLAに住むようになって書いたロマンチックな恨み節なのですね。
 まぁ、とにかく、このスペクターのクリスマス・アルバムを初めて聴いた時、1曲目の「ホワイト・クリスマス」でノックアウトされてしまったことを付け加えておきましょう。
 おしまいに、遅ればせながら、こちらのブログをご覧になることをお薦めします。勉強になります。てなところで、正調版ホワイト・クリスマスをご用意いたしましたので、お聴きいただきながら、次回まで。(次回って、いつだ?)ハッピィ・ホリデイ。

追記12/19/2007
BBSをご覧になられたかたは、すでにお気づきと思いますが、オンルッカーさんからのご指摘のとおり、Irving Berlinは「アーヴィング・ヴァーリン」ではなく「アーヴィング・バーリン」と表記すべきでした。お詫び申し上げますm(_ _)m。



March 8, 2007

ルシール・ボールとのコラボレーション
 なんと、米国TV「ルーシー・ショウ」のルシールのためにスペクターは一肌脱いでいたのでした。







聴くべきものは、スペクターのデモのみ。高いか安いか、思案のしどころ。

Spanish Harlem
Ben E. King
(Atcol 45-6185)


Spanish Harlem
King Curtis
(Atcol 45-6387)

キングはキングでも、こちらはサックス奏者のキング・カーチスによるカヴァー。キングのよしみ(?)でベンのカラオケを拝借。安直に作られた1枚。

January 12, 2007

ハーレムのコンクリートに咲く薔薇一輪

 というわけで、歌詞のまんまのイメージ写真を配したベン・E・キングのアルバムを長らく御鑑賞いただいております。

 さて、Spectre極東調査員Ms Kより興味深い情報をいただきましたので、ご報告いたします。それは、世界的なスペクターのコレクターでありますヤング氏の見解として、例の2枚組のスペクター・コンピレーションCDは大方の予想通り、スペクター自身による「スパニッシュ・ハーレム」のデモ・ヴァージョン以外、聞くべきものはないということでございます。で、お友達のよしみとして、その曲を拝聴させていただきましたが、それとて、スペクター・ファン以外は、「それで?なにか」という反応をされる程度のものであります。そもそも、デモですからねぇ。いや、だからこそ貴重な音源であるのですが。それゆえ、この1曲のために清水の舞台から飛び降りる覚悟を決めかねているかたのために、試聴ということで半分だけお聴かせしましょう。それだけでは心苦しいので、後半はカーティス・キングのインストをくっつけました。余計なお世話といわないでいただきたいのですが、よろしいですか。
 キング・カーチスは、ここでは、ふだんのテナー・サックスからソプラノに持ち替え、そつなくプレイしております。なんか物足りないのは、ベン・E・キングのカラオケを流用したせいかもしれません。やはり、テナーでファンキーにブロウしてくれなきゃぁ。これでは、キングじゃなくジャック止まりであります。ま、唯一の聴き所としましては、リード・ギターのモツレ奏法でございます(≧∇≦)ノ彡。

Spanish Harlem












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