University of 3rd Tokyo

episode 3

 

シンジとアスカが二人で買い物にでるのはよくある事だった。特に二人が免許を取って以来は

運転の練習がてら、よく行っていた。行きと帰りで運転を交代するのだ。

しかし、今日の二人は今までの二人ではなく、恋人同士の二人である。二人は家のガレージに

置いてあるシトロエンの側にいる。

「行きは僕が運転するよ。」

「うん。でも帰りもシンジが運転して。」

「え?」

アスカの言葉にキョトンとするシンジ。

「車の運転は彼氏にしてもらうの。そうでしょ?」

そう言ってアスカは頬をほんのりと桜色に染めると、助手席にさっさと乗り込む。

一瞬金縛りにあったシンジは照れたように頬を指でポリポリと掻く。

「早く行こうよ!」

「う、うん。」

シンジは緊張を解く様に深呼吸してからドライバーズ・シートに付いた。

近所の大型店舗`セブンス・ヘブン´。食料品から日用雑貨、服や化粧品まで、品揃えには

定評のあるこのスーパーマーケットに二人のシトロエンは向かう。

 

その日の夜。アスカの作った夕食を終え、シンジはリビングでテレビを見ている。

シリアスな展開を見せているドラマ…。しかし、シンジの顔は締まりなくニターと笑っている。

そしてちらっとキッチンを覗く。

そこには片付けをしているアスカの姿があった。

「こんなところもあったんだ…」

以外と言えばあまりにも以外な展開。シンジは体がこそばゆくなる感覚に再びにやける。

最も、二人を知るもので以外と思うのはシンジだけだろうが。

 

ヒカリやトウジ、ケンスケはアスカの努力を知っていた。高校に入ってからのアスカの努力は

その親友達にとって涙なくして見られなかった。それまでは全くと言っていいほどしなかった

家事の類をヒカリやユイに付いて教わる姿。勝ち気な性格を押さえる為か、しゃべり方まで

変えようとしているアスカを3人は陰から支えていたのである。

そして、シンジの前では昔のアスカのままでいるのを見る度に、溜息をもらしていた。

「全く、当てつけてくれるよな。」

「あの惣流がなあ…」

「これがアスカの本当の姿なんだから。」

彼らの口癖である。

 

しばらくして、アスカがシンジの横にちょこんと座る。

「お疲れさま。」

シンジがアスカの方に顔を向け、労いの言葉を掛ける。

「うん…お風呂、沸いてるよ?」

アスカは後ろで束ねていた髪を解きながらそう言った。その仕草はほのかな色気を漂わせ、見ている

シンジの思考を奪う。

「どうしたの?」

ボーッとしているシンジを見て、アスカが不思議そうに尋ねる。無意識の誘惑。

「あ、い、いや…あ、アスカが先に入んなよ。」

思わず視線を反らせるシンジに、アスカはぴったりと寄り添う。

「アタシは後に入るわ。だからシンジ、先に入って。」

それまではアスカの方が絶対先に入っていた。習慣の様なものである。

「でも…」

「いいから先に入るの。」

「分かったよ…」

アスカにピシッと言われると無意識に体が動くシンジ。しかし、その口調とは裏腹にアスカの表情は

穏やかなものだった。

 

風呂から上がったシンジはリビングにいるアスカに声を掛ける。

「お先、風呂開いたよ。」

お茶を飲みながら雑誌を読んでいるアスカ。

「ん、分かった。先に部屋で待っててね。」

「うん。」

別に考えていなかったシンジは軽く答えて部屋に戻った。アスカはそんなシンジを見て溜息一つ。

「やっぱりシンジねー。」

 

パジャマに着替えたシンジがアスカの発言に気付いたのは、部屋で風呂上がりのビールを飲んで

いる時だ。

-あれ?さっき確か部屋で待っててって言ってた様な…-

気付くのが多分に遅いが、これでも随分マシにはなっていた。そして急にそわそわしだすシンジ。

-それってどんな意味なんだろ?まさか…-

ニターッと顔が崩れる。

-いやいや、もし違ったらあまりにも悲しいぞ…。それに…なんせ今日だもんな、はっきりしたの。-

また普段の顔に戻る。

-でも、もし一緒に寝よっ、なんて言われたら…我慢出来るかな…僕だって男なんだもんな。-

今度は困惑の表情。

-別に慌てる理由なんてないんだし…よし、ここはひとつ僕が大人になってアスカを制しなくちゃ。-

見事に尻に敷かれている自分に気付かないあたりはやっぱりシンジだ。

-そうだよ、やっぱり僕が毅然とした態度で…-

「ねえ、シンジ。」

-なんせ最初が肝心だもんな、イニシアティブを取っておかないと…-

「シンジってば!」

「へ?」

ふと顔を上げるとそこには男物の白いシャツを着たアスカが腰に手を当てて立っている。

シャツの下はショーツだけしか着ていないようだ。

「どうしたのよ…ノックしたのに返事がないし、入ってみたら百面相してるし…」

そう言ってアスカはベッドの端に座るシンジに迫る。ムードもへったくれもないシンジに少し怒って

いる様だ。屈んで顔を寄せる仕草。ボタンを三つ開けてあるシャツから、Dカップの胸の谷間を

シンジに見せつける。視線が胸に行っているのを確認する様にアスカはシンジの目を見る。

釘付けになるシンジの視線。白くきめ細かな二つのふくらみは存在を主張する様に揺れている。

ゴクッ。思わずシンジは唾を飲み込んだ。

「何処見てんの?」

「あ、あう…」

「何・処・な・の?」

「む、胸…」

おろおろするシンジを見ると、優しい微笑みを浮かべてシンジの膝に座るアスカ。シンジの手から

ビールを取ると、それを喉に流す。

「あ、僕のビール。」

こんな時にこんなとぼけた台詞が出る。アスカはふぅ、と溜息。

「全く…ボケぼけっとしてんのは相変わらずなんだからぁ。」

あまり残っていなかったビールを飲み干すと、アスカは缶をごみ箱に投げ入れる。

「でもそこがいいのかもねー。」

シンジの首に手を回して軽いキス。イニシアティブは完全にアスカの手中にあった。

「と、ところで…」

おろおろシンジはいらないことを言おうとした。

「なんで…ん…」

先読みしたアスカに唇をふさがれる。今度はディープキス。シンジの先ほどの決意はあっさりと

アスカに破られる。シンジの手は逡巡しながらもシャツの上からアスカの胸に…。

思わず漏れるアスカの甘い吐息。一旦キスを止めるアスカ。

「アタシはずうっと待ってたんだから…」

「ん…アスカ…」

「なあに?」

額と額をくっつけ、アスカが尋ねる。

「いいの?本当に…」

シンジの言葉に嬉しさと恥じらいの表情で答えるアスカ。

「優しく…してね。」

そう言ってアスカは身体の力を抜く。アスカの計画は最後の仕上げに入っていった。

 

翌朝、シンジは隣から聞こえる寝息で目を覚ました。

まさに天使の様な安らかな寝顔に、シンジも安心したような微笑みを浮かべる。

「…シン…ジ…」

アスカの寝言に顔が赤くなるシンジ。そっとベッドから離れると静かに着替えをすませる。

こそっと部屋を抜け出ると、キッチンに向かう。ケトルに水を入れ、火に掛ける。

「モーニングコーヒー…か…」

にんまりと自然に顔が崩れるシンジ。

「…まるで映画みたいだ…」

シンジはアスカがヒカリに借りまくり、無理矢理一緒に見せられたDVDソフトの場面場面を思い出す。

これもアスカの教育の一貫なのだが…。ベッドでの振る舞いも、そんな処に由来した訳である。

コーヒーを煎れ、シンジは二つカップを持って部屋に戻る。

「アスカ、おはよう。」

「ん…」

アスカはシンジの声とコーヒーの香りで目を覚ます。シーツで胸を押さえ、身体を起こした。

「はい。」

そう言ってシンジはカップを差し出す。

「おはよう…シンジ。気が利いてるわね。」

シンジはアスカの横に腰掛けると少し照れくさそうに微笑む。

「こんなのに憧れてたんだ。」

「ふうん…実はアタシも。」

そう言って嬉しそうに微笑むアスカに見とれるシンジ。

「ん?」

「いや…良かったなって…」

「何が?」

「怒らない?」

キリッと真顔で尋ねるシンジにアスカは無言で頷く。

「夢を見てるみたいだったから…ね。目が覚めた時にアスカが隣にいて良かったなって思った。

 だって、昨日のアスカは今まで僕の知ってたアスカじゃなかったもんなぁ。」

そこまで言ってシンジはチラッとアスカの表情を確認する。

目を閉じてコーヒーを飲むアスカの顔には満足げな微笑み。

「今日になっても昨日のアスカだし、本当はこっちのアスカが今のアスカなのかなって。」

「苦労したんだから。シンジの為にね。」

そう言うアスカの顔は満面の笑みを湛えていた。シンジも幸せそうに微笑みを返す。

「さ、朝御飯、作るね。」

アスカがシーツを巻いて立ち上がる。

「先にシャワー浴びてきて、シンジ。」

「う、うん。」

パタパタと部屋を後にするアスカを見送ると、シンジはふとベッドのシーツに眼が行った。

「なんか…恥ずかしいな…」

そこには昨日の出来事を証明するシミが付いていた。


あとがき

これは正規のものではないです。

十八禁の方が本命で、これはやばいところを抜いただけの手抜きバージョンなんですよね。

本当に読んでいただきたいのは十八禁の方なんです。

episode 2、3はアスカが主役。レイの出番はなしです。

いやいや、シンジが骨を抜かれていくのは書いてて恥ずかしいですねぇ。

つくづくうらやましい奴です。

次の話からレイが本格的に登場します。

シンジをついにゲットしたアスカに安息は訪れなかった。

レイがアスカに挑戦状を叩きつける。

不敵に微笑むアスカ。

シンジって一体…?

次回、episode 4をお楽しみに!して下さい。

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管理人(その他)のコメント

カヲル「ということで、その本命という18禁ばーじょんは黄昏歌舞伎町に配置しておきました。題して『夜の大学Rossignol』ってとこかな」

 べきどかぐしゃっ!!

アスカ「なによそのいやらしい響きの名前は!!」

カヲル「あうう、い、いたい・・・・涙」

アスカ「涙じゃないっ!! それに高橋ぃ!! ついに18禁をだしたわねえぇっ!! しかもこのアタシ以外の人間に公開するなんて!! 生まれ出てきたことを後悔させるほどのお仕置きをくれてやるわっ!」

カヲル「公開と後悔・・・・もしかして、ギャグのつもり?」

 げしげしげしっ!!

アスカ「あんたはジョークを言っていい時とそうでない時の区別もつかんのか!!」

カヲル「・・・・いや、いまは言ってもいい時だとおもったんですけど・・・・

アスカ「どこが言ってもいい時期なのよ!! そもそもあんた・・・」

カヲル「すとーっぷ!! そこまで、シンジ君があそこでこっちを見ているよ!」

アスカ「えっ!! い、いつのまに・・・・」

シンジ「・・・・・?」

アスカ「い、いつからあそこにいたのよ、シンジは!!」

カヲル「だから言ったのに。言ってもいい時期だと思ったから、って。君も18金の方をシンジ君に知られるのはいやだろう? 二人のあられもない姿がみんなに読まれているとシンジ君が気付いたら・・・・」

アスカ「気付いたら?」

カヲル「恥ずかしがって、手、出してくれなくなるよ」

アスカ「・・・・・(真っ赤)」

カヲル「ま、そんなシンジ君じゃ僕にも手を出してくれそうにないから、今はだまっといてあげるよ」

アスカ「あんたはどーでもいいのよ!!(汗)」


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