そして、その悪寒はドアが『プシュッ』と言う音と共に開いた時に確信へと変わったのだった。
今回は、完全ギャグタッチで書き上げようと誓う菊地 啓一!
果たして、うまくまとまるのだろうかっ!?(自分で言うな………自分で)
今回の後書きにはビックゲストが!
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シンジ達が踏み込んだその家は一言で言うなら………修羅場
玄関に積み上げられた幾つもの段ボール、更に踏み込めば居間全体に広がるごみの山。
そんな環境ではただひたすら絶句するほか成らなかった。
「こんばんは〜、あの、ミサト先生?」
やがてシンジがおずおずと口を開く、無理も無い。
玄関前では声が響いて来たものの、どうやってもこの家からはその声の主が見つからないのであった、
その山積みになったゴミのせいで。
「あ、ごめーん、その辺で適当にくつろいどいてー」
そして、シンジ達は身の回りの確認をする、そして結論に至る。
『この状態でどうくつろげと………』
シンジとカヲルの偽らざる感想であった。
「あー、葛城先生、この状態でどうやってくつろげと?」
ずけずけと臆面も無く言ってのけるカヲルにシンジは冷や汗を流す。
「わーっ!なんでも有りません、ミサト先生!!」
そして、慌ててカヲルの口を塞ぎフォローする。
すると、奥の部屋からタンクトップときわどくカットされたジーンズと言う、
とても中学生の前に出れる訳も無い服装で登場し、しかもほんのりではあるが顔は上気しているのである。
当然、シンジはミサトを直視できず、つい視線を反らしてしまった。
そして、そんなシンジのウブな様子を見るとついつい、からかいたく成るのがこの人である。
「あら〜ん?どーしたのかしらん?熱でも有るのかなぁ?」
と、言いうつむいているシンジの顔を下から覗き込む。
結果、シンジは精神的にどんどん追い詰められて行くのだった。何処まで?それは……。
『逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ』
と心の中で何回もリピートしている状態にまで追い詰められるのだった。
さて、もう一方の変態……じゃなくて子供は、と言うと………。
部屋の中を調べていた……。
その様子に気が付いたシンジがカヲルに注意を促す。
「ちょっと!カヲル君、人の物を勝手に触っちゃ駄目だよ!!」
うむ、実に良心的である。-----が、
「ふ、すまない、シンジ君。結果的に君を裏切ってしまったね……そう僕はプロファイラーだから…」
んで、パターン的にこの後に台詞は………。
「カヲル君!何を言っているか分からないよ!!」
「ふ、情報を集めているってことさ………」
「あ、あの〜、もしもーし!?ここ、あたしの家なんだけど…静かにしてくんない?」
この場の訳の分からん空気に耐え切れ無かったミサトが口を開く。
「あ、ごめんなさい!」
「あ、いや申し訳ありません。僕としたことが………」
取り敢えず二人とも反省した様子なのでミサトは事前から用意して来た言葉を紡ぐ。
「はいはい、それじゃあ二人ともちょっち悪いんだけどー、玄関まで戻ってっくんない?」
いや、まさか…………やるのね……。
「さあさあ、遠慮せずに入って!」
玄関先まで戻ったミサトは入り口の一歩外に待たせてある二人に元気よく声を掛ける。
そして、シンジはおずおずと口を開き喋る。
「あ、あの……おじゃまします」
一方カヲルは……。
「それでは、失礼します」
そして、ミサトは心の中でほくそ笑み、リハーサルまでした台詞を口にする。
「あ、ストップ、二人とも!ここはこれから貴方達の家に成るのよ、だからほら!」
『ただいま』
「おかえりなさい」
あくまでも、たおやかな微笑みであった。
だが、心の中では『つかみはオッケー』とか古い事が渦巻いている、葛城ミサト二十九歳、独身であった。
『ミサト先生って凄く良い人なんだ………』
先程からかわれた事すら忘れてそんな判断を下すシンジ、いかんよ、大人には裏表があるんだから。
「さて!今日と言う日を祝して………歓迎会よー!!」
……何故?そうか、ただ単に酒が飲みたいだけか………。
「か、歓迎会だなんて、大げさですよ、ミサト先生!」
こう言った場面で遠慮するのが碇シンジであり、こういった場面で探りを入れるのが渚カヲルである。
『ギシッ』
その場の二人が同時に軋んだ椅子の音がして来た方向を振り向く。
すると、今日の昼頃に青葉をいたぶった時と同じポーズで座っていた、
ゆったりと椅子の背にもたれかかり、足を組む。ここにパイプでも有れば完璧な探偵ぶりであった。
「カ、カヲル君?何を………?」
「真実を見つけるだけさ」
「ちょっち、勝手が過ぎるんじゃない?カヲル君」
そろそろミサトのこめかみに青筋が浮かんで来た。
「カヲル君!失礼だよ!真実とか罪とか、もううんざりだ!ねぇ、普段のカヲル君に戻ってよ!」
…何が普段だ、これでこそカヲル君だよ、シンジ君。全国のファンは切れ者なカヲルを待っているのさ。(爆)
「だから〜、あたしがなんかした訳〜!?」
やはり、ミサトのその台詞を待っていたかの様に言葉を紡ぐカヲル!
「では、申し上げましょう。葛城先生は今、歓迎会と言いました、なのに用意の一つもされていない!
つまり、これから用意すると言うことですね?しかし、僕の記憶が確かなら、商店街前を通ったのが
七時頃、そしてこのマンションゼルエルにたどり着くのに暫し、そして、この家での会話つまり、
店は既に閉店されており、この時間帯ではコンビニでちょっとしたものしか買えないでしょう。
いえ、買えたとしても、レトルトが精一杯!それでどうして歓迎会と言えますか?
……だが、酒のつまみ位は購入が可能でしょう。
加えて、僕達が葛城先生とさっき会った時には、ほんのりですがお顔が赤く染まっておりました。
そのことから、『教え子が来るけど、ちょっとなら良いか?』と言う考えが推論できます!
故に!葛城先生は好酒家の方だということが予想できます。
……ふぅ」
一息つくカヲル、バケモノクラスの肺活量である。ちなみにシンジ達は思考停止状態である。
「結果!…あ、いやあくまでも僕の推理ですが……ミサト先生はかなりの酒豪だと。
だから、シンジ君」
突然、カヲルの代わりに酸欠にでも成っていたかの様なシンジは話しかけられ驚いた。
「……………な、何?」
「ミサト先生は歓迎会と称してお酒が飲みたい、ってことさ」
したり顔で喋るカヲルに次の瞬間シンジは冷徹に切り返す、
何故なら、酸欠によりまともな返答が出来ない状態だからだろう。当然と言えば当然だが。
「それがどうしたの?」
ガビーン
よろよろと足をふらつかせ、背中を壁にドンとぶつけ、更には腰が抜けたかの様にへたり込むカヲル。
そんなカヲルのオーバーアクションすらも『カヲル君も酸欠かなぁ?』
ぐらいしか考えられ無いシンジで会った。……自業自得たぁこのことでぇ。
(あるじ)
さてさて、この家の元主の葛城ミサトさんは……その場には居なかった!
早速、心配を始めるシンジ、追って復活するカヲル。いつもとなんら変わらぬバカっぷりだ。
「あれ?ねぇ、カヲル君、ミサト先生見かけなかった?」
「いや、僕は推理するのに夢中だったから……」
「それじゃぁ、何処に行ったんだろう?買い物かな?」
「ふむ」
言って軽く腕を組むカヲル。何かを考えている様だ。
「まぁ、それ程心配することじゃ無いよ、シンジ君」
素頓狂な声を上げ、反論するシンジ。
「だって!玄関のドアは開いていないし、足音も聞こえ……」
クスッ、と微笑みを漏らし穏やかに話すカヲル。
「おや?シンジ君にも聞こえた様だね、そうだよ、この音こそがリリンの生み出した料理の道具……」
静寂がその空間に満ちる。すると、チーンとベルの鳴る音にガチャ、何かが開く音が響いて来る。
「そう、あれこそがリリンの生み出した料理の奇跡…電子レンジだよ……」
「は、はは、何だ…」
自分の過大妄想に気が付き引きつった笑いをこぼすシンジ。
だが、客を放ったらがしにして、食事を始めるか?普通?まったく、常識を疑うわね。
ガチャ、ガチャ…パリーン!
『あ〜あ、やっちゃたぁ……、ま、いいや』
騒々しい音の後、台所の方からミサトの暢気な鼻唄が響いて来る。
なにげに耳を傾けてしまう、二人。何故?
『ふ〜んふ〜んふ〜ん、今は動け無い、それーがさだめだけど、あきらーめはしなーい、……』
シンジ達にさらなる重圧が降り注ぐ、二人の気持ちは『聞かなければ良かった』であろう。
そしてミサトはくるりとテーブル方向に振り向き、足音が響き、これまた大声が響いてくる。
「そこに座ってね、さぁ!どーんどん食べちゃって!………レトルトだけど。」
山積みにしてあったビールの空き缶を二人ががりでやっとこさかたずけた所に、明らかに手抜きの、
そして、着色料バリバリの物が食卓に置かれた。
それらのモノを目の前にしてカヲルは平然と座っているが、シンジは顔面蒼白、明らかに嫌悪の表情である。
「………た、…食べなきゃいけませんか?…どうしても……?」
うつむき加減で脂汗すら流すシンジ、…過去にレトルトについてなんぞやのヤな思いで、でもあるのだろうか?
「だぁーめよ!好き嫌いしちゃあ!」
シンジの頭を掴んでぐりぐりとかき回す、ミサト。そしてそれに抵抗するシンジ。
「わっ!いや、あの僕はただ……」
シンジが次の声を発する前にミサトは手の動きを止めて、囁く。
「こうやって、他人と一緒に食事するの、楽しいでしょ?」
しかし、カヲルの返事は……。
「ええ、勿論、楽しいですよ、葛城先生。
まぁ、僕としてはシンジ君との二人きりのディナーのほうが良かったですけどね」
にこにこといつもの笑みを絶やさずに言ってのけるカヲル。
ミサトはいわゆるジト目でカヲルを睨みながら、声の調子は軽く返事をする。
「あっそー、悪かったわねぇ?でも、一つ忠告しておくけど…」
息つぎ程の間を置き、あっけらかんと問題発言を言うミサト。
「ん、まぁ、教師として、近親相◯は賛成出来ないからね、気を付けなさいよ!」
ぶばーっ
「うわ?なんだい、シンジ君汚いじゃないか」
「あれー?どしたのかなぁ?シーンちゃん、どーしてむせ返るのかなぁ?」
「げほっ、がっ、み、みみみ、ミサト先生が変な事言うからじゃ無いですか!」
「いやぁーねぇ、冗談じゃないの、冗談」
…本当に教師としての発言だったのだろうか?
こーやって、たわいもない会話を続ける内にシンジは段々と疲れ果てて来た。
「ん?なーんか調子悪いみたいね、シンジ君、そうだ!お風呂に入りなさい!風呂は命の洗濯よ!」
その様子に気が付いたミサトがシンジに入浴することを勧める。
「ああ、そうですね、それじゃ、お先に失礼します……」
力なく返事を返し、力なく椅子から立ち上がり、風呂場へと歩いて行くシンジ。
そして『ニヤリ』とほくそ笑むカヲル、気を付けろ!周りは全て敵だぞ!シンジ!!
ちゃぷん
「ふぅー、今日は何だか物凄く疲れたや、……風呂は命の洗濯…か、 どっちかって言うと嫌なことを思い出すだけなんだけどな……、 ……嫌な事…父さん、カヲル君が時折見せる他人行儀な態度、母さんの裏表、そして、僕自身の……」
ぶくぶくぶく
シンジは湯船に潜り、自分の考えを中断する。……風呂に入ってまで苦悩することは無いのに……。
「母さんが僕に隠している事は何だろう?そう言えば絶対にカヲル君の昔の事を教えてくれない」
(母さんは何を隠しているのだろう?僕はカヲル君が本当の兄弟で無い事を偶然聞いてしまった事が有る。
その後、僕はカヲル君に………愚かしくも壁を築いてしまったんだ……。
馬鹿だ、本当に…。でも、カヲル君は僕の心の壁を取り払ってくれた、嬉しかったんだ、
誰かから必要とされる事が、なのに、カヲル君は僕の心を見て置きながら、自分の心の本当は見せない。
どうして……どうして見せて、開いてくれないんだろう?何が悪いんだろう?『…罰的過…よ!アン…は!』
…!?…今、何かを思い出し掛けた様な……うう、やっぱり思い出せない。誰だったっけ?
ともかく、僕は………ぼ…くは……僕………あれ?…気…持ち……悪……く成って……来た……)
ばしゃあ!!
シンジは湯船に倒れ込む、そんな時、あの二人は……テーブルを挟んで熱く口論していた…。
そのテーマは…
L-GAIMの主題歌はMI◯か鮎◯さんのどちらがふさわしかったか!
である。(捧ぐ to Q会の方、内輪ネタかも、ごめんなさい)
「だからですね!M◯Oのあの歌声こそ、ベスト、オブ、L-ガイムですよ!!」
「なーに言ってんのよぉ!!鮎◯はねぇ後にZガンダムのオープニング、エンディング共に歌ってんのよ!」
「ふっ、それならば、◯IOはダンバインとL-ガイムの両方ともそうですよ!」
「なによーちょっと位ダンバインでマーベルのハワイの友達役をやったからって
いい気に成ってるんじゃ無いわよ!」
「ふっ、それこそがMI◯の無限の可能性を証明する材料ですよ!例えるなら林◯めぐみと似た様なモノですよ」
……と、まぁこの様な作者のマニア性を証明するような会話が行われて居たのだった。(^^;;;;;
しかし、余りに長いシンジの入浴時間に心配したカヲルは、
冷やかすミサトの言葉に耳もくれず浴場へと向かうのだった。
がらっ!!
風呂場の引き戸を一種乱暴に開け、そこで見た状況に驚愕する!!
その光景は……背中だけを水面から浮かして顔は沈めたままのシンジ!いわゆる土左衛門スタイルで有る。
「シ、シシシ、シンジ君っ!!!?葛城先生!シンジ君が……!!」
カヲルは自分がびしょ濡れに成るのもいとわずシンジを抱きかかえ、ミサトの所まで運ぶ、
その際、色々とあったのだがそれはあえて述べないで置きたい。
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それからそれから、どーした?
「う〜ん、だ〜いじょうぶよ、頭冷やして安静にしていればすぐ直るって、
ほら、カヲル君もお風呂に入ってきなさいってば」
ミサトはあっけらかんといつもの調子で言う。がその楽観に救われる人も少なくは無い、今回のカヲルの様に
「ふぅ、それでは、葛城先生、僕も入ってきます」
「あ、ちょっち、ストップ、あのさぁ、カヲル君?私の事はミサトで良い、
って言ってある筈なんだけど、どうして、葛城、先生なの?」
「あ、いえ、特に深い意味は無いんですけどね、教職の方にぞんざいな口の効き方と言うのは…と思いまして」
「いえ、違うわね、まぁ、誰かの台詞じゃ無いけれど、貴方、”他人との一時的接触を恐れている”わ」
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「……い、いやだなぁ、ミサト先生、僕ってそんなに繊細に見えますか?」
カヲルはシンジの部屋の部屋の襖を握ったまま、振り返らずに答えた。
「ええ、少なくとも私には…それに、ユイさんに聞いているの、貴方の今までのいきさつを少しばかりね」
お互いの顔は薄暗さ故に見えない。だが、カヲルの頭脳は超高回転をはじめていた!
(…僕の過去の一部を知られている?…フッ、問題無いね。それよりも何故ユイさん、
なんだろう?通常、教員が生徒の保護者を呼ぶ時は……この場合、碇さん、の筈だ。
この事からミサト先生は『過去に碇ユイ氏との接点が有る』が推測される。それに、
まぁこんな事を考える迄もなく……僕に過去を『知らされている』時点でユイさんが
全幅の信頼を寄せているのは間違い無いしね…なら!少しばかり質問をしてみるか。)
「そうですか…なら、ゼーレの事件、関わりが有りますね?一三年前のあの忌まわしき事件に」
言われてミサトは苦しそうに顔を歪める、いや焦燥を感じさせる気配がした。
「…………………ええ、そのときにユイさんのお手伝いをしていたわ」
空気が明らかに重くなる、そして、渚カヲルは後悔していた、…ああ、この人も悲しみを背負った人だった…
と、故にカヲルはこの場の重圧を取り除こうとする。………ああッもうギャグや無いやん!
「すみません、それじゃ、シンジ君の事を宜しく頼みます、それじゃ僕もお風呂に入って来ます」
そう言い残し結局はミサトの方を振り向かないままにその場を去るカヲル、行くは浴場。
「ごめんなさい」
ミサトの謝罪は誰の耳にも届かなかった……。
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ドタドタドタドタドタ…ガラッ!
カヲルは風呂場からけたたましい音と共に駆け戻って来た、そして、
食卓でビールを飲んでいる彼女を見つけると同時に
「コレは何ですか?ミサト先生」
そう言って、ひょい、と腰の前に持ち上げていたモノを肩より上に持ち上げる。
「ああ、…そ…れ?その子は……ペンペン…て…言うの…………新種の……温泉…ペンギンなの」
ミサトはしどろもどろに成って答えた、何故なら……まぁ、カヲルのある一点
に眼を奪われていたから……とでも言いましょうか……と、ともかく!!
「新種の温泉ペンギン?……ああ、成程ね、そうかそういうことか…」
何がどう解ったのかは知らないがカヲルはうむうむと納得している。
「んでぇ、…前、隠したら…………?」
「おや?これはこれは、僕としたことが…それでは」
言ってそそくさと、前を隠さずに、だが尚も優美な物腰で歩き去って行く。
うーん、なんていうか…耽美なやっちゃなぁー。
そして、残されたミサトは…余韻に浸っていたッ!
と書けば要らぬショタ疑惑が起こりかねないな。だが、それも真実の一つである。(ごまかし)
そして---それぞれの夜は更けて行く。
新たなる転機に向けて 孤独にも似た静寂の中で------
翌日
「暑いな…」
「シンジ君は暑いのは嫌いかい?」
その、誰に話しかけたともない少年…シンジと呼ばれた少年の愚痴に答えたのは、
透けるような色白の肌、そして見る者を自然に惹き付けてしまうルビーの如き…赤い瞳。
しかし、その中性的な美しさを持った少年の問にもう一方の少年は”平常心”
とプリントされたシャツにハーフパンツをだらしなく着たまま答える。
「そうは言うけど、カヲル君。見てよ!もぅ三十八℃も有るんだよ!暑いに決まってるじゃないか」
シンジは暑さのせいか、いつもより一オクターブ高い声で言った。
「ふぅ、シンジ君。君はまだ解っていないようだね…」
カヲルと呼ばれた少年はやれやれ、といった表情で言った。
「な、何が解って無いって言うんだよ…」
その問を待っていました、とばかりに返答するカヲル。
「シンジ君も気付いているんだろ、心頭を滅却することは、暑さを乗り越える為の壁だと云う事を」
「カヲル君、何を言っているか分からないよ!!」
「遺言さ……」
カチャ、カチャ、パキン、
キーボードを打つ音とその後の何か、ガラスの様なモノが砕ける音その中に一人の男が居た。
……………………男は鈍重な声で一言を、まさしく世界をゆるがすが如き一言を漏らす。
「もうすぐだよ…………ユイ」
to be continued
番外菊地(な、なんと正解者はたった一人!!これもひとえに菊地の稚拙な文章の責任?
ま、いいや!ともかくMUTOさんおめでとー!!)
MUTOさんのHPはここ!
『ぱちぱちぱちぱち』
(次回からは菊地もより良い文章を目指しますんでお見捨てなきようお願い致します!!)
後書き文書3
菊地「うおおおぉぉぉん!!」
神妙なD「……はっ!?な、何叫んでんだ!オマエは!!?」
萌え萌えな菊地「え〜?今回はものすげーゲストをお呼びしたのだ!!」
ため息のD「ケンスケか?トウジか?」
蔑みの菊地「おい、おい…発想が貧困だな……」
D「何だ、違うのか」
菊地「…ハイパーなビッグゲストだ!!!!」
『ぱたぱたぱたぱたぱた』
??「こんにちはー、あれ?でも夜型の人が多いんだよね?それじゃ、今晩は『ぺこり』」
D「貴様っ!何者だっ!?名を名乗れ!!!」
かばう菊地「やめろ!怯えているじゃないかっ!」←(これを機に悪人のイメージを広めようとする奴)
D「貴様が正義を行使すると虫酸が走る!退室する!代わりの奴を用意する!」
菊地「代わり?Rか?Tか?」
D「Tだ!あのシチュエーション馬鹿を用意する、さらばだ!」
??「帰っちゃいましたね、菊地さん、でもTって一体?」
菊地、説明の座「うむ、Tとは己の好むシチュエーションの為なら碇ゲンドウすら利用する馬鹿者だ」
??「え?と、父さんを!?」
T「てりゃ!」『ドグッ』
菊地を蹴り飛ばす
??「ああっ!酷いじゃないですか!……大丈夫ですか?広報部長さん?」
ぶっ倒れた菊地がくがく揺さぶるレイの手にそっと自分の手を重ねる菊地
菊地「ふっ、心配しなくてもいいさ、この位、君の為なら耐えてみせるよ」『キラキラ』
バックに照明がいつの間にか用意されていた。
T「照明なんて下手な小細工はしないで下さい!」
邪魔されて不機嫌な菊地「なんだよ、照明使って、雰囲気出しちゃあ悪いのか!?」
断言のT「悪い!下手な照明は余計に質を落とします!」
ガビーン菊地「質って何だー!質って!?」
決めポーズT「お答えしましょう!それは……」
??「あ、あのぉ、ちょっと良いですか?」
T「なんですか?碇レイちゃん?」
慌てるレイ「わああ!本名出さないで下さいよ!」
T「………今の言葉で自分がそうだって事を立証しましたよ」『ニヤリ』
レイ「うわぁ、どーしよー、おとーさんに『トラブルには気を付けろよ』って言われたのに、こんな
使徒だか人間だか分からない怪しい……」
口を抑えるT「寝言を言っては駄目ですよー、寝言は!はっはっは」
反撃の菊地「何が寝言だ真実のく………『ジュバッ』…ふぎゅっ!!?」
D「退室しろ!T、これは命令だ」
T「分かりました、かなり長く成りましたからね」
レイ「さよーならー(^^)/~」
ニヤリ菊地「さて、邪魔者は消えた事だし……『キリッ』コホン、あー、」
気配を読んだレイ「あの〜目が非戦闘員じゃなくて特殊工作員に成ってますけど…」
ウルフ菊地「ふ、そんな事は無いさ、それよりもどーせトラブルに巻き込まれたんなら
火傷をするまで遊んでみないかい?」←(幾つの人間の言い回しだ…(^^;
困惑なレイ「え、あ、そんな事言われても、おとーさんが……」
構わず押しよる菊地「なに、怖いことは無いさ………力を抜いて……」
『ズッギュゥゥウウウン』
Crow「任務完了、コードTAKE、これで良かったんだな?」
TAKE「ああ、レイに近ずく者には死だ!」
闇夜へと消える『黒タマネギ部隊』(パタリロか…ふっ)こと、Crow!彼は一体何者なのだろう!!!(爆)
当惑のTとD『えっと、ツッコめなかったな、』
引きつっているレイ「うわぁああ、血が、血がぁ!おとーさーぁあああん!!!!!」『ズドドド』
ダッシュで走り去るレイ、その後に残されたものは脳髄の飛び散った菊地だけであった。
D「一応、今回の後書きは終了です」
T「一応、次回に期待して下さい」
醜劇
ゲストキャラ提供:TAKE A CHANCE様の碇レイちゃん!
(親衛隊が結成されています!超豪華メンバーの仲間入りしませんか?)
ネタ、場所提供:深澤直樹、丸山直之
原作:深澤直樹(エヴァンゲリオン普及推進委員会)
執筆:菊地 啓一(後書きに生きる!)
ありがとうございました
8/1/97
管理人(その他)のコメント
カヲル「耽美はいい・・・・・」
どかっばきっぐしゃっっ!!
アスカ「のっけからなに問題発言しているのよ!!」
カヲル「うが・・・・なにをするんだ。ぼくは「旅はいい」と言ったんじゃないか」
アスカ「思いっきり誤変換されているわよ」
カヲル「それは僕のせいじゃない(きっぱり)」
アスカ「・・・・まあいいわ。しかしどうしてまた、旅はいいなんて言い出したのよ」
カヲル「決まってるじゃないか。葛城ミサトの部屋に移り住んだ。いわゆる流浪の旅じゃないか」
アスカ「そんなもんかしらねぇ」
カヲル「君もまだまだあまいねぇ」
アスカ「べつにいいじゃない」
カヲル「いいかい? 旅は人を大胆にする。現に僕も、いつもなら恥じらうだろう裸を見られても、それほど苦痛を感じなかった」
アスカ「それはアンタの性格のせいじゃないの?」
カヲル「だから、シンジ君もあそこでは大胆になって・・・・ぼくと・・・・ほうっ」
アスカ「なに歓喜のため息なんかついているのよ!1」
げしげしげし!!
カヲル「ぐあ・・・・」
アスカ「やっぱりのっけの発言は誤変換じゃなかったわ」