新機動新世紀 EVANGELION W

第3話:EVA、南米に立つ

NERV南米支部

かろうじてEVA04の攻撃からのがれた葛城ミサトは支給された新型MS「アダム」
のテストに入った。
「特佐、この機体の特徴は従来のMSに比べS2機関の搭載によって通常のMS以上の
 戦闘能力を有しながらも大気圏内での無変形単独飛行能力を有していることと、装甲
 がエヴァンゲリオニウムαで構成されていることです。
 現時点ではNERVの所有する最強のMSと言えます。」
「シンクロシステムの搭載は?」
「はい、一応有るようですがなにせエヴァンゲリオニウムβでつくられている為、精度
 に若干の不確定要素がありますが問題はないでしょう。エヴァンゲリオニウムγが有
 れば完璧なシンクロシステムだけでなくATフィールドの展開も可能になるのですが
 残念ながら今の我々の技術力ではシンクロシステムの初歩の初歩、バイオセンサー
 ぐらいにしか役には立たないでしょうが有るだけましですね。」
「やはりDr・ユイの失踪が響いていますかね、葛城特佐。」
「そうね・・・・・日向君、テストにはいつから入れる?」
「早くても明日からですね、マヤちゃんの方はどう?」
「あ、あのう、その・・・やっぱり明日まで待っていただけますか。きちんと整備して
 からテストを行いたいので。」
「そうね、あす10:00より試験を開始します。以上、解散。」
その声と共にスタッフは持ち場に戻った。

その姿を見送りながらコーヒーを飲むミサト。
任務の為とはいえども地中海支部を見殺しにするような形で脱出したことがミサトの胸
の内を暗くしていた。
だからか、そばに誰かが立っていることに声を掛けられるまで気がつかなかった。
「・・・・・葛城特佐お話があります。」
すこし緊張気味のマヤが立っていた。
「なに、マヤちゃん。昔からのつき合いなんだから気楽にしてよ。それで話ってなに?」
「実はアダムの事なんです。」
「何も問題ないんでしょ?」
「ええ、でも葛城さんは知っておいた方が良いと思うんです。」
「なんのことよ?」
「実はアダムのテストパイロットに葛城さんが選ばれたのはシンクロシステムの為なん
 です。アダムのシンクロシステムを開発されたのは葛城博士なんです。」
「とうさんが・・・・でもそれとテストパイロットとどうつながるの?」
「通常シンクロシステムはパイロットの固有の神経パルスにあわせます。おそらくあの
 5機のEVAもそのパイロット専用にセッティングされているはずです。
 アダムの性能を引き出すためにはシンクロシステムにもっとも適したパイロットを選
 んだんです。葛城博士が開発したシステムなら娘である葛城特佐がもっとも神経パルス
 の調節が容易なのではないかと考えたのだと思います。」
「つまり、アダムは父さんの形見ってことか・・・・皮肉なもんね。」

翌日、ミサトはミサトは珍しく朝早くから格納庫に来ていた。
「まーやちゃん、かわい子ちゃんのごきげんいかかがあー?」
「!!、どうしたんです葛城さんこんな朝早くから?・・・お洗濯もの取り入れた方が良
 いかも・・・・・」
「なーんかいったまやちゃん(怒)」
「い、いいえ。S2機関、順調。各部シンクロシステム、オールグリーン。いけますよ。」
「日向君は?」
「マコトさんは今寝てます。きのう一晩がかりでデコイMSの戦術プログラミングして
 ましたから。」
「今日中におもちゃと模擬戦までこぎつけれるか・・・・・。」
「まあ、全戦術パターン下においてのテストが済まないと実戦には出せませんから。
 マコトさん、葛城さんのために一日でも早くテストを済ませたいんじゃないんですか。」
「日向君には迷惑掛けるわね・・・・・・」
「ふわあーーマヤちゃんおはよう。準備できたあー。まだ九時だから葛城さんが起きて
 くるまでたっぷり時間があ・・・・・って葛城さん?」
「そーーよーー日向君(怒)」
「夢見てるんだきっと、うんそうに違いない。葛城さんがこんな朝早くから起きてて、
 しかもシラフなわけないもんな。・・・・・」
「ひゅーーーうーーーがーーーーーあーーーーーー目え醒まさんかい!!」

ドゲシィ!!!!

「夢じゃなかった・・・・・・今日は何か悪いことが有るぞ。ってもう悪いことになって
 るか・・・・・ガクッ」
「ふ、ふ、ふ、良い度胸してんじゃない。」
「葛城さん止めさすのだけは勘弁してくださいよ。日向さんがいないと葛城さんの書類
 片づかなくなっちゃいますからね。」
「・・・・まあいいわ。少し早いけどテスト始めるわよ。・・・しかし、いやにマヤ
 ちゃん日向君の肩持つわね。」
「そんなことはいいですから早く乗っちゃってください!」
「うぷぷ、かわいいんだから。」
「葛城さん!!!」
「はいはい、これじゃどっちか上官かわかんないわね。」

「アダム、テストのため発進します。進路上の障害物の撤去、および必要のない作業員は
 全員シェルターに避難せよ。消火班、非常事態に備えて待機。これよりNERV南米
 支部第一級戦闘体制に移行。総員配置につけ。」
慌ただしくなる基地の中でマヤ、復活したマコト、ミサトは最終的な打ち合わせに入った。
「葛城さん、一応アダムの推進システムにはリミッターをもうけました。S2機関の暴走
 を未然に防ぐためです。そのため今日のテストでは出力は75%前後になります。」
「でもマヤちゃん。75%でもサキエルクラスのMSの5割増しじゃないか。こんなの
 で大丈夫なのかなあ。」
「日向君、私のサキエルカスタムは通常型に比べて2割増しだったわ。今日のテストは
 そこまでにしておきましょう。それはいいけどマヤちゃんリミッターが何故要るわけ?」
「まだMS用S2機関の長時間運転のデータが不足してるんです。運転データが揃えば
 リミッターを解除します。」
「判ったわ。日向君、基本動作チェック終わり次第デコイMSを出して。マヤちゃん実弾
 テストにいきなり入るからモニター忘れないでね。リツコの奴は一ヶ月なんて言って
 たけど一週間でテストを終えるわよ。もたもたしてたらEVAに先を越されるわ。」
「「了解」」 
「さーて、いっちょやりますか。」

慣らし運転もせずに一気に推力を上げ空中に踊り出るアダム。
「葛城特佐、もうちょっと丁寧に扱ってくださいよー(涙)」
と言うマヤの泣き言をサウンドにミサトはご機嫌だった。
「うーん、いい吹き上がりねーえ。うーん気に入ったわよ、かわい子ちゃん。」
「ミ、ミサトさん。きちんと規則通りに・・・」
「日向君、さっさとデコイMS出しなさい。マヤちゃんモニター始めて。」
「はあ、解りました。デコイMS三機発進!」

格納庫から発進する無人MS。
その機種を冷静に判別するミサト。

「シャムシエル飛行型MST機、サキエル陸戦型MS軽装型1機に重武装型T機・・・・
 日向君らしい基本を押さえてなおかつ柔軟性に優れた組み合わせね。おそらくプログ
 ラムも三機のフォーメーションアタックに重点をおいてるはず。地上からは軽装型の
 サキエルで牽制、空はシャムシエルで押さえて主力は重武装タイプってとこか。
 それじゃまずは制空権から取りますか。」

ミサトの乗るアダムは真っ先にシャムシエルに狙いを付ける。
シャムシエルはかわして距離を取って不得意な格闘戦を避け、パレットガンによる攻撃
を行おうとするが推力に勝るアダムは一気に間合いを詰めてビームサーベルを一閃させ
シャムシエルを切り裂く。
その隙を突いて地上に展開した2機のサキエルがそれぞれパレットガンとグレネードを
集中させる。
すばやくかわすアダム。
しかし、完全に回避できずに何発か食らうが装甲を貫通する弾は無かった。
「ちぇ、日向君に読まれてたか。一機犠牲にした隙に集中砲火とは思い切った手を打つ
 わねー。」
「そりゃ、葛城さん直伝ですから。しかしシミュレーションによる判定ではダメージ
 0ですよ。もし仮にデコイMSに実弾を積んでいてもアダムにはほとんどダメージは
 与えられないことになりますね。」
「でも、装甲は確実に減少しているわ。装甲への過信は禁物か。ましてや相手があのエ
 ヴァじゃあね。」

無駄口をたたきながらも地上に展開しているサキエルの内動きの鈍い重装備型にリニア
キャノンを向けすばやく三連射して撃破して、すばやく加速上昇して残りのサキエルの
真上からリニアキャノンを連射し三機とも撃墜した。

「デコイMS三機撃破を確認。葛城さん今日はここまでにしておき・・・こ、これは。」
「日向君どうしたの?」
「もう一機、未確認のMSの反応があります!!六時の方角、こちらに急速接近中。」
「このエリア味方MS?」
「いえ、識別信号有りません。それに現在ファイルにあるどのMSとも合致しません。」
「それじゃあ・・・・」
「ええ、間違い有りません。NERVのファイルにないMSと言うことは間違いなく
 EVAタイプです。おそらく北米に現れたEVA02です。くそっ、今この基地の南
 のエリアで味方の部隊と交戦状況に入りました。か、葛城さん!!」

日向の制止も聞かずにミサトはアダムを交戦区域に向かわせた。
「葛城さん、無茶しないでください。先輩にくれぐれも葛城さんの暴走を止めるように
 言われてるんですから。」
「あら、マヤちゃん。これは絶好のチャンスよ。アダムのテストには丁度いいし、うまく
 行けばEVAのデータが手に入るわ。もちろん相手を撃破しようなんて考えてないわよ。
 相手にあきらめさせて手を引かせるだけよ。それにどのみち防衛線を突破されたら、
 こいつが狙われるのは解りきった事よ。それなら先手を打つわ。」
「了解しました。くれぐれも無茶はしないでくださいね。」

「くっ、化け物め。」
そのころすでに交戦していたNERV、MS部隊の隊長機の周りには味方MSだった物
が無惨な姿になっていた。
「所詮あんた達、凡人とこの天才パイロットのあたしとじゃ勝負にならないわ。」
「ほざくなあ!!」

ぐしゃ。

次の瞬間、EVA02からくり出された貫手はサキエル型MSを軽々と貫いていた。
「話しになんないわね。この天才パイロット惣流・アスカ・ラングレーにこの程度の腕
 で勝てるわけ無いじゃない。たいくつねえー・・・・・ん?何このMS?早い!!」

「葛城さん、敵は挌闘戦メインの装備がなされています。特に左右どちらの腕も肘から先
 をリニア等で打ち出してリーチと威力を増した貫手が繰り出せます。
 それから、おそらくソニックグレイブを装備しています。折り畳まれていますが瞬時に
 展開できると思われます。下手にリーチを取ろうとすると危険です。
 銃火器でのヒット&ランが理想ですが相手の機動性から命中率はかなり低くなりますね。
 どうします?」
「ここは、癪だけど敵の得意な挌闘戦で懐にはいるしかないようね。」

すばやく牽制のリニアキャノンを連射するアダム。
それに気がついてバーニア全開でかわすEVA02。

その機動性によってアダムの繰り出す弾はほとんど当たらない。
命中弾も何発かはあったが微弱ながらも展開されていたATフィールドと装甲によって
致命傷とはならなかった。
しかし、アスカもミサトの牽制によって自分の得意な間合いに持ち込めないでいた。
ATフィールドの展開にエネルギーを取られているせいもあり出力をこれ以上、上げられ
なかった。
「ち、少しは出来るのがいるようね。あのパーソナルマークは・・・・・なるほど、NE
 RVの誇るエースパイロット『ナイフエッジ』葛城ミサトが相手とは面白くなってきた
 わ。」

「マヤちゃん、もっと出力あがんないの?」
「無茶言わないでください。もうリミッタに到達してますよ。」
「ちっ、せめて出力全開なら互角の戦いが出来るのに。」
ミサトは実戦経験で相手の間合いを押さえるすべに長けているおかげでアスカの乗るEV
A02を抑え込んでいた。
しかし、時間稼ぎにしかなっていないことはミサト自身がいちばん解っていた。

「マヤちゃん、味方はまだ?」
「待ってください日向さん、いちばん近い基地からでも20分はかかります。」
「くっ、間に合うのか。」
「日向君、後20分は稼げないわ。もうキャノンの残弾が底を尽き掛けてるの。ここは、
 痛み分けにしてでもあちらさんに退場を願うしかないわね。」
「そんな無茶ですよ。相手のデータもまだ不足してるのにどうやって戦う気なんですか?」
「まだ、解析できてない所があるの?」
「ええ、左腕に取り付けられているシールドらしき物ですがそれだけじゃなさそうなん
 です。気を付けてください。」
「りょーかい。」

一方、アスカも予想以上のミサトの抵抗にいらだちを募らせていた。
「ちっ、こちらの間合いを読んでるか・・・・でも残弾も残り少なくなってきたでしょ
 うね。ここらへんで決着を付けさせてもらうわ。」

ミサトは弾の切れたリニアキャノンを排除するとスロットルを最高出力にたたき込んで
一気に間合いを詰めた。
「勝負よ!!」

「まだよ!!」
アスカの駆るEVA02、バンガード・ティーゲルもその意図をすばやく見て取った。

両機とも一気に加速して間合いを詰めた。
「でえーーい!!」
ミサトの繰り出すビームサーベルを払い、貫手を繰り出すアスカ。
一進一退の攻防になった。
「さすが『ナイフエッジ』と呼ばれてコロニー制圧戦において加持リョウジと並び称
 された腕は伊達じゃないって事ね。でも、こっちには切り札があるのよ。」
すばやく左腕のシールド部分を突き出したアスカのEVA02。
その姿に直感的に反応するミサト。
次の瞬間、シールドの内部に固定されていた金属製の槍のような物が貫手とは比べ物に
ならないスピードと破壊力を持って打ち出された。
が、シンクロシステムを搭載していたせいかミサトの乗るアダムは通常のMSでは考え
られない反応速度でそれを紙一重でかわした。

「かわせた?」

「かわされた?」

かわしたミサトもかわされたアスカも驚愕していた。
アスカの切り札。
シールドに装備されている硬度のみを追求したエヴァンゲリオニュウムで造られた槍を
リニアカタパルト+強力な火薬カートリッジを利用して打ち出す「ティーゲル・ファング」
普段から使用している貫手「ティーゲル・クロー」に比べて射出速度は2倍近い。
通常MSなら何が起きたか解らない内に貫いているはずだった。
それがかわされたことにアスカは少なからずショックを受けていた。

それに対するミサトも呆然としていた。
アダムがミサトの意志を感じとったかのごとく信じられないほどの反応速度を見せた。
「かわせたの?ほんとうに?」

「す、すごい。シンクロシステム瞬間的にですが65%を越えました。すごいですよ葛城
 さん。」
「あ、あんな反応速度、通常MSでは絶対出せない。」
マヤ、マコトも呆然としていた。

しかし、もっとも早く立ち直ったのはミサトだった。
「まあ、なんにしろ避けれたんだから儲け物よ。」
対するアスカも気を取り直した。
「偶然に決まってるわ。そうよ、たまたま外れたに決まってるわ!」
しかし、言葉とは裏腹に動きが多少鈍りミサトは互角に近い戦いを行っていた。

しかし、長期戦になれば不利になると感じたアスカは渾身の攻撃「ティーゲル・ファング」
を再び仕掛けた。
「私が負けるわけ無いのよ!!」

さしものミサトもここまでの精神的な疲労もあり今度はかわせなかった。
しかし、ミサトは瞬間的にアダムの左腕を突き出しアスカの繰り出した攻撃を相殺した。
次の瞬間ミサトは残った右手をEVA02の左肘の部分にたたき込んだ。
アダムの右腕も大破したがEVA02の左肘部分も完全に粉砕していた。

そこへ近くの基地からやってきたMS輸送機が姿を見せた。
アスカはこれ以上の戦闘の継続は危険と悟り撤退を決めた。
ミサトも追撃したくとも両腕を大破しこれ以上の戦闘は不可能だった。
「『ナイフエッジ』葛城ミサト!!今回はあんた、運が良かった用ね。あんたとの決着は
 また今度付けさせてもらうわ。」
そう言い残すとアスカの乗るEVA02はバーニア全開で戦闘域から離脱していった。
「こ、子供?しかも女の子?そんなのと私、殺しあいをしてたの?」
アスカの捨てぜりふを呆然と聞いていたミサトだった。


そんなことが南米で行われていたころ日本では・・・・・・
「どーして面会できないのよ!!」
「そんなこわい顔して怒鳴らないでくださいですう。」
「私の碇君にあわせないつもりなの!!」
「ですからあ、まだ面会謝絶でえーー。」
「・・・・ああっ、まだそんなに具合が悪いの碇君。みんな私が悪いのよ。私なんかを
 かばったばっかりに・・・・(涙)。私が貴方の手足となって一生支えて上げるわ。」
あたかも、周りの照明が消え、舞台の中心で悲劇のヒロインを演じているかのような
美少女はご存知、霧島マナ嬢。
そしてマナのそんな様子と話す内容から精神科の先生に来てもらおうかと考えている不幸
な看護婦はネームプレートに「信濃ミズホ」と書かれていた。

「あのう、お嬢様。私はどうすれば・・・・・」
不幸にして見捨てられたかのようにお見舞いの品の定番、篭入りの果物を持たされている
不運な運転手、青葉シゲル。
ここまでに体に教えこまれた「お嬢様には決して逆らってはいけない」を無意識に守る男。

「貴方がたが彼を運んできたのですか?」
危ない妄想モードに突入していたマナとすみっこで壁を向いていじけていたシゲルに声を
掛けてきた勇気有る医師がいた。
その姿を見ると看護婦、信濃ミズホは精神科に電話をしようと手に取っていた受話器を
下ろした。
「山岸先生、丁度よかったですうーー、この人がどーしても碇シンジって人に面会させろ
 て言うんですうーー。」
「・・・・・解りました、貴方は仕事に戻っていいですよ。」
「ありがとうございますうーー。今度お礼にハーブティーごちそうしますね。」
「え、遠慮しとくわ(汗)」
彼女の人生においてもっともやっかいな面会者をまかせて嬉しそうに去っていく看護婦
信濃ミズホ嬢であった。

一方、こっちの世界にようやく戻ってきたマナは声を掛けてきた女医に問いかけた。
「あなたは?」
「失礼しました。碇シンジさんの担当医山岸マユミです。どうぞこちらに」
そう言うなりシゲルをほっぽってエレベーターにマナと二人で乗ってしまった。
マナもシゲルの存在など「シンジに会える」の前には何の価値もなかったようでマユミに
ついてさっさとエレベーターに乗ってしまった。
シゲルは壁に向かって周囲の雰囲気を重苦しくしたまま神に語り掛けていた。

エレベータの中でマユミはマナとシンジの関係を把握しようと努めていた。
「失礼ですけど貴方と碇シンジさんのご関係は?クラスメイトかしら?」
「いえ、恋人です。(きっぱり)」
「そ、そうですか。そういえば貴方のお名前をうかがってませんね。」
「そうでしたわ。失礼しました。私は霧島マナといいます。」
「霧島?、もしかして国連の外務担当官代表の霧島氏の?」
「ええ、できのよい娘ですわ。(きっぱり)」
「・・・・・そ、そうですか。」
「それで碇君の容態は?」
「外傷は関知しましたが意識が何故か、戻らなくて・・・・・・ヒィィ。」
マユミは思わず後ずさってしまった。
そこにいたのはまさしく「鬼気」迫るオーラを背負ったマナの姿だった。
慌ててフォローの言葉をさがす山岸マユミ医師。
「だ、大丈夫ですよ、きっと。ほ、ほら愛する人が側にいると回復が早いって言いますし、
 もちろん全力で治療させていただきます。それはもう骨身を惜しまず・・・・・」
その台詞がきいたのかマナから発せられる鬼気も徐々に薄れた。
その時マユミは医師になって以来、これだけ一人の患者の回復を心底願った事はなかった。
さもないとどんな運命が自分に待っているかをたった今、垣間見てしまったからだ。
(お願い早く目を醒まして碇シンジ君。でないと私、殺されちゃうかも・・・・)
そんなマユミの願いに気がつかず一人妄想しているマナ
(そう、愛する思いはきっと碇君に届くわ。だって彼は私の王子様なんですもの)
マユミは日頃は信じてなかった神に心から身の安全を祈っていた。

その少し前、病院のすぐ外の公衆電話であやしい関西人が普通の人には意味の解らない
ことを話していた。
「・・・・そや、甲子園球場の裏にバースと掛布がおるから丁寧に扱こうて欲しいんや。
 ワシはいまから監督を迎えに行ってくる。・・・・・そや、ムッシュ吉田や。
 ほな、バースと掛布はたのんだで。ムッシュを浜風がよう吹くところにつれて行くから
 迎えの車よろしゅうな。六甲おろしが合図やで。ほな、たのんまっせ。」

がちゃん

その関西人は阪神タイガースの帽子を直し、
「さあて、監督をスカウトに行きますか。」
と言って病院に向かって歩きだした。

そのころ、マユミとマナはシンジが治療を受けている部屋の近くまで来ていた。
シンジの部屋の前にはNERVの兵士が監視に立っていた。
「山岸軍医どの、いかがされましたか?そちらの方は?」
「ここの患者へのお見舞いに来られた方よ。」
「しかし、ここは・・・・」
「かまいません。通しなさい。」

プシュー

中に入ったマナが見た物は診察台に縛り付けられたシンジの姿だった。
再びマユミを襲う強烈なプレッシャー。
「あなたNERVの軍医だったの?でも何故、碇君をこんな目にあわせるの?」
言葉はさすがいい所のお嬢様。丁寧だがすさまじいまでの殺気をマユミは感じ取っていた。
「か、彼は危険すぎるわ。全身に骨折の後はあるし見た目からは信じられないほど鍛え
 上げられた筋肉。NERVの中には彼が一連のテロの実行犯ではないかと疑う者もいる
 んです。それでしかたなくこうやって拘束してるんです。も、もちろん私は反対したん
 ですよ。」
マナの殺気が薄れることで身の安全を感じ取って一息つくマユミ。
これ以上ここに一緒にいるとまずいと感じたマユミは下の階にある喫茶店でマナから詳
しい話を聞こうと考えてマナを誘った。
マナの方も今の所どうしようもないことが判ったのでその誘いに乗った。
シンジの近くまで行き声を掛けるマナ
「早く目を醒ましてね。私の碇君(はあと)」

ぴくん

側で脳波計を見ていた助手が一瞬、脳波に反応を見たような気がしていたがその後まった
く反応がなかったので見間違いだろうと思った。
眠ったままのシンジを名残惜しそうに見てマナはマユミの後について病室をでた。

(ふーう、い、今のはかなり危なかったかな・・・・)

「まったく、どーしてぼくのように優秀な軍人がこんなちんけな人間の監視をしなきゃな
 らないんだ。・・・・・うん?おい、そこの怪しい関西人何してんだ?」
次の瞬間その兵士はボコボコにされて気を失った。
怪しすぎる関西人はそのまま部屋に入るなり、モニターを見ていた医師もたちまちKO
して哀れな相田二等兵を医者と共に縛り上げてしまった。
「しっかし、おまんも器用なことしくさるのー。脳波計に反応出さずに覚醒するなんて
 そうそうできるこっちゃないで。・・・・おい、おきんかい!」
ブツブツ・・・・・
「起きちゃダメだ。起きちゃダメだ、起きちゃダメだ・・・・・・」
「・・・・・あかん、道理で反応がでんはずや。しかし、えらく強力な暗示をかけたもん
 やな、これぐらいならそこまでせんでもええやろに?」

ぼかっ


「どや、起きたか?」
「うっ、お前は、あのときの関西人!。でもなんでこんな所に来たんだ。わざわざ命を
 狙いにか?」
「そーゆーわけじゃないんや。どーしてもお前に会いたいちゅう人もおるし、どうもの
 この間のことはワシの勘違いやったようやし。ここは助けたるわ。」
「・・・・・一応感謝しとくよ。」
「ほなそろそろ、始まるでえー。」
ちょうどその頃、下の喫茶店でお茶を飲んでいたマナとマユミの耳にいきなり阪神タイ
ガース応援歌「六甲おろし」が響きわたった。
次の瞬間、人のほとんどいないエリアに集中して爆発が起こった。
「ちょ、ちょっとなによこれ?」
「わかりません。もしかしたらテロかも。」
「そ、それじゃ、碇君が危ない!!いかりくーーーーーーん。」
ドップラー効果を響かせて走り去るマナ。
慌ててそれを追いかけるマユミ。
マナは途中、壁に向かって語りかけているシゲルを片手でひっつかむとそのままエレベー
タに向かって、さらに加速した。

「何をしたんだ関西人!!」
「そういきりたたんでもええ。ワシも病気の妹、抱えとるんじゃ。患者さんには傷一つ
 おわせへん。それにあれは音は派手やが破壊力はほとんど無い。安心せい。それに
 ワシには鈴原トウジちゅう立派な名前が有るんじゃ。」
「・・・・・すまん、トウジ。」
「なに、気にすんな。しっかし破壊工作員にしちゃ優しいな。」
「それはいいから早くはずせよ。」
「わかっとんじゃが外し方がようわからへんのじゃ。」

その頃、マナはエレベータが吹き飛ばされていたため非常階段を走っていた。
「お、お嬢様。も、もうだめです。」
「そう、ならあんたの大事にしてるあのギター、借金のかたに差し押さえるわよ。」
「ううう(涙)、解りましたあ。シクシク。」
「いーーかーーりーーくーーんーーーー。」
「よくあそこまで絶叫しながらこのスピードで階段を上れるものね。医者としては興味
 がわくわね。」
マユミも必死についていっていた。

びっくううう
シンジの背後にすさまじいまでの悪寒が走る。
「ま、まずい。あ、あれが近ずいてる。」
「NERVの連中か?」
「い、いや。もっと恐ろしい者だ。」
(にげなきゃ、早く逃げなきゃ・・・・・)

うわあああああああーーーーー

ぶちっ

「お、お前。右手の拘束具を引きちぎったんかい。」
「早くナイフを貸せ。」
「お、おう。」
すばやくナイフを使って残りの拘束具を外すシンジ。
その隙にパラシュートを準備するトウジ。
「これを使うで。」
「わかった。」
病室を飛び出す二人。
ちょうどその時階段からマナが姿を見せた。
「いかりくーーーーん。」
「げ、あの女は・・・・」
「・・・・・逃げるぞ。爆弾で外に面した壁を吹き飛ばせ。」
「よっしゃあ。」

かちっ。
ぐわあーーん!!

病院の壁を吹き飛ばして海に向かってダイブするシンジとトウジ。
トウジがすぐにパラシュートを開いたのに対してシンジはそのまま落下していく。
「僕はここで、死んだ方がいいんだ。」
「あほーーー!!今日の飯がまずうなる。やめんかい!!」
「このバカ関西人!!よくも私の碇君をバカ呼ばわりしたわね。これでも食らいな
 さい!!」
次の瞬間、マナは手近なモノを掴んで投げつけていた。
正しくは「者」だったが・・・・・・
「この偽善者あああああああーーーーーー」
語尾にドップラー効果を残して落ちていくシゲル。
ものの見事にそれに当たるトウジ。
そして二人して海に落ちていった。

「碇くーーん。愛する私を残して死んじゃいやああーーーー。」


その声に過去の恐怖がよぎるシンジ。
「シンジ、ダメじゃないの訓練から逃げ出しちゃ。」
「だって、かあさん。僕には出来ないよ。」
「そう・・・・・・」
そういって悲しそうな顔をした次の瞬間にはスリッパによる強烈なアタックが待っていた。
「かあさんは偽善者、父さんを倒すためにしか僕は必要ない・・・・」

「い、いやだああああーーーー」
幼い頃から刷り込まれた母「碇ユイ」の恐怖。
どこかにている霧島マナによって再びよみがえった恐怖。
悲しいまでに刷り込まれた戦士としての訓練がその「恐怖」から生き残るための反射的な
行動をおこし、パラシュートを開かせた。
「碇くん・・・・・よかった。」
彼は喜んで無かったかも知れないがマナは涙を流して喜んでいた。

落下速度は完全に殺せなかったがシンジの鍛えぬかれた体は傷一つおわなかった。
「すごい、やはり彼は特別ね。」
いつの間にか現れたマユミがその光景をみて呟いた。

海岸に降りたシンジはシゲルと共に海に落ちたトウジを引き上げていた。
「すまんのう、これで貸し借りなしじゃ。」
「・・・・・気にするな。」
トウジに肩を貸し、トウジの仲間が乗ってきたボートで脱出したシンジ。
その様子を見つめるマナ。
「彼は必ず戻ってくる。必ず・・・・・・」
その頃海に取り残されたシゲルは天国のおばあちゃんに手招きされていた。


その頃、中東のあるオアシス
「僕の名は渚カヲル。君の名前は?」
「・・・・・・・・」
「やれやれ、名前ぐらい教えてくれてもいいんじゃないかい。
 君のエヴァも修理、補給してあげてるし、少なくとも君の狙いも僕の狙いもおそらく
 同じ。それなら共に戦った方がいいに決まってるじゃないか。」
「・・・・・・・・」
「やれやれ、共闘がいやなら、君は利益が一致している間は僕を利用する、そして僕も
 君を利用する。利益が一致しなくなったらそこで終わり。これでいいじゃないか。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「やれやれ、困ったものだね。そうだ、そろそろ夕食だ。何かリクエストは有るかい?」
「・・・・・・綾波・・・・・・・レイ・・・・・・・・」
「なんだって?」
「・・・・・・・・・・私の名前・・・・それと、肉嫌いだから・・・・・・」
「わかったよ。」
他人を魅了する笑みを見せカヲルは料理を注文していた。
「これからしばらくはよろしく、綾波レイ。」
「・・・・・・・ええ、そうね。」


同時刻、とある会議室。
「我らゼーレの目論見、国連の支配権を握るのも時間の問題だ。」
「しかし、六分儀の動き妙ではないか?」
「奴にはなにもできんよ。それに今はEVAとかいう奴らの相手で動けんさ。」
「そうならいのだが・・・・・」
「問題ないさ、奴は所詮現場の人間だ。こちらの意向一つでなんとでもなる。」
「それよりも危険視すべきは霧島だ。」
「さよう、奴が国連総長になれば我らの目論見は水の泡だ。」
「奴はコロニーとの平和、共存を望んでいるからな。」
「ふん、我らゼーレがすべてを支配するのがもっともふさわしい。」
「奴をなんとかせねばな。」
「しかし、今回の会議で我らの勝利は確定する、その後始末すればよい。それでは諸君、
 アデレードの会議場で会おう。」
その声と共にすべてのホログラフィは消えた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次回予告
アデレードで行われる国連会議にゼーレとNERV司令六分儀ゲンドウが出席することを
知るEVAパイロット達。
しかし、それはゲンドウの仕掛けた罠だった。
やっとの事でアダムを修理したミサトもアデレードを目指す。
そこで、見たものは・・・・・・

次回「EVA5機、集結」

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{作者のお部屋}
作者「どっちが来ると思う。」
カヲル「やはり、マサカリが先じゃないかな。」
作者「・・・・・まずいな。」
カヲル「ああ、まずいね。」

ドガーーーーーーーン!!!!

アスカ「ぜえ、ぜえ。ここの作者はどこ!!よくも私をあんな無様な扱いにしたわね。
    やっと3話目にしてこの私が活躍するってのに「あの」アル中30女相手に
    引き分けですってえーーー!!」
カヲル「そ、そんな御無体な、作者に言ってくださいよ・・・・・ってあれ?
    い、いないぞ。」
アスカ「下手な演技ねしかし麗しき友情ね。かばい盾するといつも以上にひどいわよ。」
カヲル「そ、そんなあ。さっきまでは間違いなくここにいたのに。」

カヲル「作者、逃げたな、僕をいけにえにして逃げ出したな!!」

アスカ「問答無用!!」

−−−ここからは放送倫理規定に引っかかるため放送できませんご了承ください−−−

作者「すまんね、カヲル君。きっとそのうちいいこと有るさ。それに今日は特別なお客様
   が来ているからね。あの『Genesis Q』から来てくださった信濃ミズホ嬢
   です。」
信濃ミズホ嬢(以下ミズホ)「おじゃましますですうー」
作者「どうも済みませんねこんな辺境の地にまで来てもらって本当に感謝してますよ。
   お父さまのnaryさんにもよろしくお伝えください。」
ミズホ「ご丁寧な挨拶ありがとうですう。」
作者「さて今回のご感想などは?」
ミズホ「つかれたですう。とくに霧島マナさんの相手をすると私の本来の世界での苦労が
    嘘みたいに感じられますう。」
作者「そうでしょうねえ(しみじみ)彼女の相手をしてると身を削られる思いですから。
   この間なんか自分の扱いに不満があったからっていきなり手榴弾を投げ込んで来る
   んですからたまりませんよ。」
ミズホ「そうですか、大変ですねえ。そうだハーブティーでもいかがです?」
作者「ううっ、これぐらい優しい女性出演者がいたならなあ・・・喜んでいただきます。」
ミズホ「はい、どうぞ。」
作者「ごくごく、・・・・・ぐっ、(バタリ)」
ミズホ「だ、だいじょうぶですかあ?」
作者「大丈夫じゃないです・・・・・・し、しまった。一服盛られた。」
マナ「くくく、今回は私の扱いが当然なものだったから許して上げようと思ってたのに
   愚かなまねをするからよ。」
作者「き、霧島マナ嬢。ど、どうしてここが・・・・・・」
マナ「甘いわね、今回はあのへっぽこだけを気にしてたようだけど詰めが甘すぎるわね。」

ぐちゃ


作者「こ、この挽き肉寸前なのは・・・・・もしかして・・・・・(汗)」
マナ「そうよ、ここの管理人。今回は最初に見つけた時点ですでに血塗れだったけど。」
ミズホ「ここのカヲルさんもアスカさんにこうされる運命なんですね。」
カヲル「僕の扱いっていったい・・・・・・」
マナ「ミズホちゃんだったっけ、この作者は嘘つきなのよ。こいつの言ったことは信じ
   ちゃダメよ。」
ミズホ「そうはみえないんですけど・・・・それよりけがの手当を・・・・」
マナ「大丈夫よ、後で私が『手当』をしとくから貴方は早く帰りなさい。
ミズホ「それじゃあ、おじゃましましたあー。」(信濃ミズホ嬢、退場)
マナ「さて、あんた達の扱い、解ってるわね。覚悟はいい?」
作者「ううう、あ、あそこにシンジ君が歩いてる。」
マナ「どこ、どこよ・・・・・って、また逃げたなあの野郎ーーーー!!」

作者「ふう、ミズホちゃんのハーブティーに備えてあらゆる薬を飲んでおいて正解だった
   なあ。おかげで一服盛られても回復が早くて助かった・・・・」

ps、オリキャラの「信濃ミズホ」嬢の出演を快く了承してくださったnaryさんに
   心から感謝します。
                  By 京極堂テイシュウ
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京極堂テイシュウさんへの感想はこ・ち・ら♪   



管理人(その他)のコメント

カヲル「しくしくしくしく・・・・」

アスカ「なに泣いてるのよ、アンタ」

カヲル「ただでさえぼくはここでいじめられているのに、マナちゃんにいじめられてぼこぼこにされて・・・・うう、なんてぼくは哀れなんだ・・・・涙」

アスカ「はん、それはあんたの日ごろの行いが悪いからよ。ほら、日ごろの行いのいいミズホなんか、ぜんっぜん悪い事はないじゃない」

カヲル「ま、そりゃそうだけどね。しかし・・・・naryさんとこから出張で出てきてもらうとは・・・・京極堂さんもなかなかやるねぇ」

アスカ「ま、まあ、あそこは格がね・・・・」

マナ 「あら、お二人で仲良くなにをしているんですか?(にっこり)」

カヲル「びくうっ!!」

アスカ「誰と誰の仲がいいのよ!!」

マナ 「あなたがたお二人ですわ。聞くところによれば毎回コメントで夫婦漫才をしていらっしゃるとか・・・」

アスカ「だぁれが夫婦漫才よ! こんなホモ男と!」

 べきどこぐしゃっ!!

カヲル「うがぁ・・・・なぜ・・・・涙」

マナ 「あらあら、こんなに痛めつけられて・・・・(と近づき、カヲルにだけこっそりと)『さぁて、覚悟はいいかしら?(にっこり)』(と傷口を二・三発殴る)」

カヲル「ひぃぃぃぃぃがくっ」

アスカ「あら、気絶したわ」

マナ 「あらあら、よっぽど傷がひどかったのね。あ、アスカさん、悪いけど彼、病院に運んでくれるかしら?」

アスカ「何でアタシが?」

マナ 「だって、私はこれからシンジ君とでえとですもの。でえと♪」

アスカ「で・で・でえとぉぉぉ??」

マナ 「そうですの。ですから、よろしくおねがいしますね〜ぱたぱたぱた」

アスカ「む、む、むきぃぃぃぃぃぃっ!!」

 ・・・・翌日、生ゴミ置き場に肉塊と化したカヲルの姿があったという・・・・



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