そしてそれから
第11話 クリスマスプレゼント
マナ「ねえ、みんなでクリスマスパーティをしましょうよ。」
マナがそう言ったのは12月も半ばのころだった。あれから3ヶ月ほどがたって、マナもすっかりアスカ
たちと仲良くなっていた。或いはシンジが好き、という共通の想いが却ってよかったのかもしれない。
シンジたち4人はその力のせいか、特に親しい友人というのは少ない。トウジたちくらいなものだ。
そんな中で、マナがすんなりシンジたちと仲良くなったのは誰にとっても意外だったようだが、
今ではこうして一緒に昼食をとるのが自然に感じられる。今日もみんなで一緒にお弁当を食べて、一休み
していたところだった。
アスカ「いいわね。」
シンジ「そうだね。それじゃ、ごちそうをつくらなくちゃ。」
マナ「私も手伝うわね。シンジ。」
ヒカリ「じゃあ、私はケーキを作るわ。」
トウジ「いいんちょの手作りケーキか。楽しみやなー。」
アスカ「何いってんの。あんたはヒカリを手伝うのよ。」
トウジ「わいがかー?」
ケンスケ「じゃあ俺は買い出しと飾り付けをやるよ。」
レイ「場所はどうするの?」
カヲル「僕たちの家でいいと思うよ。」
こうして、てきぱきと話が進んでいく。
そして、クリスマスの当日。シンジたちの家では今準備の最中だった。
マナ「シンジ、そっちはどう?」
シンジ「だいたいできたよ。」
ケンスケ「シンジー。飾り付けはこんなものでいいのかー?」
シンジ「ちょっと待ってて。今、手が放せないんだー。」
アスカ「ヒカリと鈴原は?」
マナ「さっき電話があったわ。これからくるって。」
半日近くかけただけあって部屋の中はまさにクリスマス一色になっている。ケンスケが買ってきたパーティ
用品を確認しながら、アスカは飲み物が少な目なのに気が付いた。シンジもマナも料理に手一杯で気が
付かなかったのだろう。アスカは飾り付けが終わって一休みしているレイに声をかけた。
アスカ「ちょっと、レイ。飲み物が不足してるから買ってきてくれない。」
レイ「わかったわ。」
カヲル「じゃ、僕も一緒にいくよ。」
レイ「別に一人でも平気よ。」
カヲル「いいじゃないか。レイ一人に重い荷物を持たせるわけにもいかないしね。」
レイ「そう?ならおねがいするわ。」
街もまた、クリスマスの色に染まっている。レイもカヲルも人混みは好きではないので早々と買い物を
済ませると公園で一休みしていた。
レイ「カヲル、お酒ばかり買っていたでしょう。」
カヲル「いいじゃないか。パーティには付き物だし、どうせ、レイも飲むだろ?」
レイ「それはそうだけど・・・・・」
レイもカヲルも酒を飲んでも酔う事はない。二人とも、薬物に対する抵抗力が非常に高いからだ。
ただ、雰囲気を味わいたくて飲んでいる感がしないでもなかった。
アスカに云わせれば、「なら、メチルでも飲んでなさい。」となるのだが、折角のパーティだ。
たまにはいいお酒を飲みたいじゃないかというのがカヲルの意見だった。
公園のベンチに腰掛けて、歩いていく人をぼうっと見つめるレイに、カヲルが話しかけた。
カヲル「それにしても、使徒の僕がクリスマスパーティとはね。」
レイ「いいじゃない、別に。どうせみんな本来の意味に関係なく、遊ぶ口実くらいにしか思っていないわ。」
カヲル「・・・・・・レイも、変わったね。」
レイ「そう?」
カヲル「ああ。以前よりずっと魅力的になったよ。」
レイ「な、何を云うのよ。」
顔を赤らめるレイ。だが、カヲルはまじめな顔で続けた。
カヲル「レイ・・・・・・幸せを見つけたかい?」
レイ「よく分からないわ。ただ・・・・・・・」
カヲル「ただ、なんだい?」
レイ「私は今の生活がとても気に入っているの。出来ることなら、ずっとこうしていたいと思うわ。」
カヲル「自分の居場所を見つけたんだね。いい事じゃないか。」
レイ「そうね。・・・・・カヲル、貴方はどうなの?」
カヲル「僕かい?僕もこの生活がとても気に入っているよ。」
そういって、人混みに目を向ける。こうしてみただけでも数え切れないほどの人がいる。そしてその一人一人
がそれぞれの人生を歩んでいる。そう思うとカヲルはとても不思議な気がした。
カヲル「正直言って今の生活を始めるときに不安がなかったわけじゃない。けど、今では十分幸せを感じて
いるよ。使徒として暮らしていたころには感じたことがなかった幸せを。」
レイ「人としての幸せね・・・・私は人類補完計画のために造り出された道具に過ぎないのかもしれない。
でも、私は今、人として生きている。そして今のこの世界が気に入っているの。それで十分よ。」
カヲル「補完計画は結局中断したままだが、人類は補完されなくても十分やっていけるさ。この光景を見て
いるとそう思える。」
レイ「・・・・・・そうね。」
普段は嫌いな人混みも、なぜか輝いて見える。自分の持つ力をなくすことは出来ない。完全に人になることは
出来ない。だが、それでもレイは今の幸せが、人としての幸せが好きだった。
だから、レイはカヲルと一緒に暫くそのまま佇んでいた。
アスカ「遅ーい。何やってたのよ。」
カヲル「ははは、ごめん。ほら、頼まれた飲み物、買ってきたよ。」
シンジ「二人とも早くー。そろそろ始めようよ。」
レイ「ええ。」
ヒカリ「全員そろったみたいね。」
マナ「それじゃ、始めましょ。」
「「「メリークリスマス!」」」
全員の声にクラッカーの音が見事に重なる。そして、楽しいクリスマスパーティは始まった。
トウジは早速料理を食べ始める。
トウジ「いやー、さすが、シンジは料理がうまいなー。」
ヒカリ「私はどうなのよ。」
トウジ「もちろん、いいんちょのケーキも最高や!」
ヒカリ「そ、そう?」
トウジに褒められてヒカリは頬を赤らめた。そして、いかにも美味しそうに料理を食べているトウジを
幸せそうに見つめながらヒカリも食事を始めた。
ケンスケは写真を撮りまくっている。
ケンスケ「おーい、惣流。こっちを向いてくれよ。」
アスカ「撮るのはかまわないけど綺麗に撮ってよね。」
カヲル「僕の場合被写体がいいからそんな心配をしなくて済むけどね。」
レイ「何馬鹿なこといってるの。」
シンジたちを写真に撮りつつ、ケンスケはふと思う。この4人はずいぶん変わったな、と。
特にレイがこんなに優しく微笑むなんてエヴァに乗っていたころには考えられなかっただろう。
シンジが来てから、そして戦いが終わって4人で暮らすようになってから、レイは次第に変わっていった。
今でもあまり表情を変えることはないが、時折見せる微笑みはレイの写真の売り上げを不動のものにしていた。
人としての生活が彼女の美しさに輝きを与えたのだろう。そんなレイを純粋に綺麗だと感じつつ、これで
また写真の売り上げが上がると喜ぶケンスケだった。
マナ「はい、シンジ。これ食べて。私が作ったの。」
シンジ「うん。おいしいよ。さすがマナだね。」
マナ「よかった、シンジに喜んでもらえて。」
マナとシンジが仲良く料理を食べあっているのを見て、むっとしたアスカが二人の間に割ってはいる。
アスカ「何やってんのよ、あんたたちは。こんな時に二人でかたまっちゃって。ほらシンジ、これ
食べなさい。」
シンジ「う、うん。」
アスカ「どう、美味しいでしょ。」
シンジ「これ、僕が作ったんだけど・・・・・」
アスカ「分かってるわよ。今度私が美味しい料理を作ってあげるからね。」
シンジ「ははは、楽しみにしてるよ。」
マナ「一番、霧島マナ。『予感』を歌いま〜す。」
みんなある程度食欲が満たされたのか、興味がカラオケに移っていく。マナが歌い終えてかなり盛り上がって
きたとき、いきなりレイが立ち上がった。
レイ「私も歌うわ。」
レイはいつもなら歌わないのだが、今日は珍しく歌っている。そんな気分なのだろうか。
レイの歌う『FLY ME TO THE MOON』を聞いて今度はアスカが対抗意識を燃やす。
アスカ「次は私よ。カヲル、リモコン取って。」
カヲル「ほら。」
こうしてパーティは盛り上がっていった。
しかし、楽しい宴もいつかは終わりの時を迎える。
トウジ「ほなシンジ、わしはそろそろ帰るわ。」
ケンスケ「俺ももう帰るよ。」
シンジ「もう帰るの?」
トウジ「ああ、あんまり遅くなるわけにもいかへんしな。」
ヒカリ「マナさんはまだ帰らないの?」
マナ「うん。私の家は隣だから。」
帰ることにしたトウジ、ケンスケ、ヒカリの3人を玄関まで見送る。
ケンスケ「じゃあな、シンジ。今日は楽しかったよ。」
シンジ「うん、それじゃね。」
シンジの家を出ると、外は既にかなり暗かった。
ケンスケ「じゃあ、俺はここで。」
トウジ「そうか、気ぃつけてな。」
ヒカリ「それじゃね。」
わざわざトウジたちに気を利かして早めに別れるとケンスケは小走りに家へと帰った。
二人きりになったトウジとヒカリは何となく話しづらくて黙っていた。
やがてヒカリの家の前に着く。
トウジ「じゃ、いいんちょ。わいはこれで・・・」
ヒカリ「鈴原、ちょっと待って。」
そう言うとヒカリは家に入って箱を取ってきた。
トウジ「これは・・・?」
ヒカリ「クリスマスケーキよ。その・・・鈴原のために作っておいたの・・・・・妹さんと一緒に食べて。」
最後の方は声が小さくてほとんど聞き取れなかった。
トウジ「・・・・すまんな、いいんちょ。」
ヒカリ「いいのよ。」
ヒカリは顔を真っ赤にして俯いている。トウジもケーキの箱を片手に持ったまま立っている。
二人とも何も話さなかったが、そこには確かにほのかな心の交流があった。そして、二人とも、暫くそのまま
佇んでいた。
一方シンジたちはトウジたちがいなくなったので酒を飲み始めた。4人とも酔うことがないのでかなりの
ペースである。マナもシンジにつられてかなり飲んでしまい、酔ってしまって横になっている。
シンジはその介抱をしていた。
マナ「あついよー。シンジー。」
シンジ「ほら、マナ。水を飲んで。」
マナ「あついー。服ぬぐー。」
シンジ「ちょっと、マナ。だめだよ、そんなことしちゃ。」
マナ「だってあついんだもん。それにシンジになら見られてもいいわ。」
シンジ「マナー。やめてよー。」
普通は逆にぬいでと頼むのだろうが、シンジにそんな甲斐性はない。いっそ力を使ってマナの酔いを
醒まそうかと思うシンジだった。
マナ「シンジ、見て・・・・」
酔ったせいだろうか、妙に色っぽい声でマナがシンジに囁く。シンジが考え込んでいる間にマナは下着姿に
なっていた。
シンジ「マ、マナ!」
ほのかに紅く染まった肌が艶めかしい。シンジはくらくらしてきた。
アスカ「なんだか、寂しいわね。」
レイ「今までがにぎやかだったから、よけいそう感じるのね。」
アスカとレイはパーティの余韻に浸っていた。レイは静かにワインを飲んでいる。アスカはビールだ。
カヲルはその反対側で黙々と飲んでいた。
カヲル「酒はいいねえ。」
アスカ「そうねって・・・・なにやってんのよ、あんたたちは!」
部屋の隅に目を向けると酔ったマナがシンジに抱きついていた。しかも下着姿である。
シンジは完全にのぼせてされるがままになっている。
アスカ「離れなさいよ!」
レイ「碇くん、離れて。」
慌ててアスカとレイが側によってマナをシンジから引き離した。
アスカ「もう、折角の雰囲気を台無しにして。シンジ、あんたなんかやりなさいよ!」
シンジ「しょうがないなぁ。それじゃ・・・・・」
シンジはテーブルの上にあった水の入ったグラスを手に取る。シンジが力を使うとグラスはあっという間に
空になり、蒸発した水は雪へと姿を変えた。
マナ「綺麗・・・・・・・素敵な贈り物ね。」
マナが呟く。シンジの作りだした雪はまるで風に舞う花びらのようだった。光を反射して煌めいている。
それを見てカヲルが舞い始める。あれほど飲んだというのに足取りはしっかりとしていた。そしてカヲルの
動きにあわせて雪もまた舞う。幻想的なその光景に全員が魅入っていた。雪桜の儚い美しさに、そして
カヲルの力強い生命の躍動に。
一方こちらはアメリカにあるネルフ第一支部。
ミサト「世間じゃクリスマスだっていうのに私たちは仕事かぁ。」
リツコ「仕方ないでしょ。諦めなさい。」
とはいえ寂しくないわけではない。職員にも休暇を取るものが多かったし、青葉とマヤも休んでいる。
夫婦水入らずでクリスマスパーティをすると聞いて妨害しようかとも思ったミサトたちだったが、
よけいむなしくなるので止めた。現在発令所にいるのはミサト、リツコ、日向の三人だけとも言える。
だからこそこうして気楽に話せるのだが。
ミサト「何もクリスマスに実験をしなくたっていいじゃない。」
リツコ「実験とは言えないわね。S2機関の搭載はもう何度も実験済みだもの。」
ミサト「単なる工程に過ぎないって訳ね。」
ミサトには最初の搭載実験で大惨事を引き起こしたのがついこの前に感じられる。だから今回の軍による
エヴァ再生産に反対だった。しかし、いくら反対したところでネルフの権限が大幅に縮小されている今では
効果がない。不満げなミサトを日向がなだめた。
日向「しかし、S2機関内蔵型の量産機が配備されたとして、あの4人相手にどれだけ効果があるんです
かね。」
ミサト「軍も無駄に税金を使っているわよねー。少しはこっちに回せばいいのに。」
ミサトも日向もシンジたちの圧倒的な力の程を知っている。ましてやシンジがロンギヌスの槍を持つ今では
エヴァを再生産してもシンジたちに対抗できるとは思えなかった。
リツコ「仕方がないわよ。自分たちが勝てないと認めるのは軍の存在そのものを否定することだもの。」
日向「敵にするには相手が悪すぎる気がしますけどね。」
リツコ「軍隊なんてそんなものよ。敵がいないと存在できないもの。たとえそれが仮想上のものだと
してもね。」
私たちも同じだけど、と心の中で呟く。事実、使徒がこなくなってからと言うものネルフは縮小の一途を
たどっていた。
ミサト「それにしても、今までさんざん軍事バランスのことをうるさくいってエヴァ再生産に反対してきた
軍が、強権を発動してネルフから資料を接収して、自分自身でエヴァを作ろうとするなんて皮肉なものね。」
日向「カヲル君一人に厚木基地を落とされたのがよっぽどこたえたんでしょう。」
リツコ「怖かった、という方が正確ね。彼らにとって敵は強すぎても弱すぎてもいけないもの。」
ミサト「元からの決定事項なんだから、エヴァの再生産はやむを得ないとしても、軍にはエヴァに関わって
欲しくないわね。関わったら不幸になりそうよ。」
エヴァの再生産は2年前から決められていたことではある。ただ、この急な再生産と軍への配備はカヲルの
基地襲撃が引き金になったことは事実であった。
リツコ「あなたが言うと冗談に聞こえないわね。」
確かに、5人のチルドレンも、そしてミサトやリツコもエヴァに関わったせいで不幸になった気がしなくも
ない。今はずいぶんましになったが、少なくとも普通の人間よりかも不幸な人生を歩んできているのは事実
だろう。
ミサト「新しいエヴァシリーズか・・・・彼女たちは人類に何をもたらすのかしらね。」
人生の半分を使徒への復讐に費やしてきたミサトにとってはそれは非常に気になるものだったのだろう。
だが、ミサトが考え込む前に、非常警報が第一支部に響きわたる。
リツコ「敵襲?」
ミサト「日向君!」
ミサトに云われる前に日向は既にコンソールに向かっている。
日向「はい。これは・・・・・軍の研究施設に異常が発生した模様です。最大望遠で研究施設を捉えました。
メインモニターに映します。」
メインモニターに映し出された光景を見てその場にいる全員が息をのんだ。既に研究施設は廃墟と化して
いる。そしてその上空に浮かんでいるのは光り輝く二枚の羽を持つ6体のエヴァシリーズだった。
6体とも、その手には槍の様な武器を持っている。
ミサト「エヴァシリーズ!リツコ、これはどういうこと?」
リツコ「私にも分からないわ。」
日向「大変です。円状に展開したエヴァシリーズの中心に第十二使徒の時と同様の空間の歪みが!」
リツコ「ATフィールドによる虚数空間への干渉だとでもいうの!?」
中心部に生じた黒い穴から腕が突き出される。間違いなく虚数空間から何かがでてこようとしているのだ。
ミサトたちにはそれが何であるのかすぐに分かった。
ミサト「最悪の贈り物ね・・・・・・・エヴァ四号機とは・・・・・・・・・・」
解放の喜びからか、雄叫びをあげるエヴァをミサトは恐怖と嫌悪の入れ混じった表情で見つめていた。
続く
後書き
マナ「どうもー。マナです。新しい生活にも慣れて、これでシンジは私のもの。」
アスカ「いきなりなに馬鹿なこといってんのよ。」
マナ「それに、あんな事しちゃったんですもの(ぽ)」
シンジ「・・・・・・・・・(真っ赤)」
カヲル「暗黒な展開の反動か・・・いつまで続くことやら。」
マナ「アスカさんだってKさんが某所に投稿した小説の内容を知らないわけではないんでしょ。」
アスカ「う・・・・・・あれは・・・・・・・・」
レイ「あれは偽情報よ。」
マナ「偽情報?」
レイ「そう。この話で最後に私と碇くんが結ばれるのを隠すための・・・・・・作者がそういってたもの。」
シンジ「レイ・・・・・・・それは嘘なんだけど・・・・・」
レイ「・・・・・そうなの?」
カヲル「作者は今回お休みだよ。どうやら逃げたようだね。」
アスカ「なんかやな予感・・・・・・・・・」
シンジ「じゃ、次回予告です。」
エヴァと激突するシンジたち4人。しかし、エヴァの圧倒的な力はシンジたちを危機に陥れる。
過去の幻影に苦しむシンジとアスカ。もう一人の自分自身と対峙するレイ。一人奮戦するカヲルがそこで
見たものは。
次回 そしてそれから12話
「覚醒の刻」
管理人(以外)のコメント
マナ 「もう、シンジったら大胆なんだから(ぽっ)」
アスカ「ぽっ、ぢゃないいいいいっ!! そもそもあんた、なに酔っぱらって服脱いでシンジに抱きつくなんて恥さらしなことをしていながら、そんないけしゃあしゃあと「ぽっ」なんてやってられるのよ! その神経が信じられないわ!」
マナ 「あら、恋人同士がそういうことするのって、当然じゃないですか。私とシンジの間で、いったいなにを恥ずかしがるって言うんですか?」
アスカ「誰と誰が恋人同士なの? そもそもアンタ、いつのまに「シンジ」なんて呼び捨てにしてるの? アイツを呼び捨てにできるのはアタシ一人の特権! それを!!」
マナ 「あら、アイツだなんて。私のシンジを、アイツ、だなんてよばないでくださいな」
アスカ「む、むきいいいい!!」
レイ 「碇君・・・・そういうことすると、喜ぶのね」
シンジ「ご、ご、誤解だよ綾波・・・・」
レイ 「だって、考え込んでいたもの」
シンジ「だからそれは、マナの酔いを醒まそうかどうかってことをかんがえてたんであって・・って綾波なに脱ぎ脱ぎしてるんだよ!(真っ赤)」
レイ 「私、碇君に喜んでほしい」
シンジ「だから僕はそういうことで喜ぶ訳じゃないって!」
アスカ「このバカシンジ! ファーストとなにをいちゃついてるのよ!」
シンジ「だから誤解だって!」
マナ 「うう、私という人がありながら・・・・言ってくれればそれくらいいつでも見せてあげるのに・・・・」
アスカ「アンタが喋ると事態がややこしくなるから黙ってなさい!」
レイ 「碇君。うれしい?」
アスカ「このバカシンジ!
マナ 「じゃ、私も負けてられないわ!」
アスカ「だからアンタは!」
シンジ「うう、た、助けてよ・・・・(涙)」
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