とりあえず普通に動き回れる程度に回復したので外出してみる。目的は眼鏡を見に行くこと。今使っている眼鏡はええと、思い起こせば約9年前の作成。会社ではかけたりかけなかったり、日常生活ではあまりかけなかったりという感じで、昔に比べると使用頻度は若干落ちているもののかなりの古参である。ことに最近はPCの画面を見る際にはできるだけかけるようにしているため、使用頻度は上がっていると言ってもいいかもしれない。
そしてこの眼鏡、さすがに10年近く使ってきているものになるとフレームのあちこちにガタがきていて、ねじのワッシャがなかったりという感じで、結構な頻度で精密ドライバを使用してねじを締め直さないといけない。また眼鏡ケースのふたを開けるときに注意しないと、移動中にゆるみきってねじが脱落していることもある。ねじをなくしてしまったら締め直すこともできない危険な状態がもう1年以上続いている。こんな調子で海外出張に出たりして眼鏡をぶっ壊してしまったらと思うと結構恐ろしい。さらに併せて言えば、ホントに今この眼鏡で度が合ってるの?という疑惑も。ここ数年視力が落ち君なのはパソコンの見過ぎなのか、パソコンを見ているときの度があっていないのかという疑問があった。それらがあるので、一旦眼鏡をみにいき、ついでに今の眼鏡が合っているのかどうかを見てもらおうというものである。
結果的に眼鏡のレンズは、今の状況に比べておかしいわけではない、という結論に。多少前後しているところはあるかもしれないけど、それは日によって若干違うところもあるでしょうから、あえていまレンズの度を変える必要はないのではないか、と。変えてみて慣れるまで時間がかかる可能性もありますからねー、ということで、レンズの問題は解決。続いて眼鏡を作るかどうかという段になって、さらに話を聞いてみると、即日で渡すことはできないらしい。「視力の悪い左側のレンズが、店内在庫にない度数なので取り寄せになってしまいます」 ……さいですか。即日渡せますという売りには、少なくとも恩恵にあずかることはできませんか……うぐぅ。取り寄せになっても2週間近くかかってしまうため、とりあえず今日の受け取りは断念せざるを得なくなりました。うーむー。
眼鏡の件はとりあえずそこまで。このあと何をしようかなとおもいながら考えていて、映画を見に行くことにする。今年1本目の映画は、「硫黄島からの手紙」。クリント・イーストウッド監督の、硫黄島戦を日米の視点から取り扱った映画の、日本側版だ。アメリカ側の「父親たちの星条旗」は残念ながら未見。指定券を買い、昼食代わりのラーメンを食った後に見てみる。以下ネタバレ反転。
渡辺謙の演じる栗林中将の硫黄島着任に始まるこの話、従来の日本兵の概念からは大きく離れたものではないかなぁと思う。中にはがちがちの精神主義である海軍将兵もでてきているものの、精神論に偏らず、現実を見て、何が有効であるか、そしてそのために何をすべきかという視点で硫黄島を地下要塞に改築していく流れを、短い時間の中でよく描いていると思う。また同時に、情報がないため、合理的な判断の下に行うべき作戦立案が立てられず、伝令による情報収集もはかばかしくなく追い詰められていく様も。結果的には硫黄島陥落という道しかないことは誰しもが判っており、武士の美学という名の下、苦しみを早く終わらせる総反撃を主張する将校のいっぽうで、栗林が目指すのはあくまでも抵抗戦。陥落の遅延による米軍基地化を遅らせることで、本土爆撃をとにかく引き延ばそうとする捨て石。そのためには非情ではあるが自決も、玉砕も許さないという作戦方針。そして弾薬も、食糧も尽き、抵抗の術をうしなったところで、最後に行わざるを得なくなった総反撃。やらずにすむならやりたくはない。しかし司令官として、帝国陸軍としてやらざるをえない立場の苦悩。
そして一方、一兵卒として硫黄島に飛ばされた西郷という名のパン屋の目でも、硫黄島戦は語られる。地下壕をはいずり回り、自決を命じられ、そして戦火のまっただ中の退却行。バロン西の連隊に合流したところで、精神論に固まった総反撃を行う部隊と、米兵捕虜と親しげに離す連隊長伸姿など、様々なものを見る。仲間との脱走・投降を試みて、結果脱走に失敗した自分が生き残っている姿。襤褸のようになっての司令部との合流と、最後の戦闘。
司令官という最上位と、一兵卒という最下位の二つの視点でみる硫黄島戦。たんたんと進むスクリーンの映像と、二人の演技力は圧倒的なものだった。2時間という時間が短く感じられるほどに。
第1作を未見だったことが悔やまれる。日本側の視点にたいし、米側視点も見ることで、この作品を知ることができるだろうに、惜しいことをした。DVDが出たらレンタルするか買おう。
評価4+。新年明けて早々、高評価です。
筋肉痛と打ち身対策に、湿布を買ってきて貼り貼りしてみる。数時間貼っただけだけど、ずいぶんと楽になった。湿布薬侮れないですよ。