夜中に見るととても重くなりそうな内容と思われたので昼間に見た。
昼間に見たけれど、とにかく破局に向かって突き進む内容の沈痛さが痛い。第三帝国という一つの狂気を率いてきた人々が終局にかいまみせた姿であるだけに、感動というシーンはない。喜怒哀楽の喜楽が抜け落ちた姿。わずかにあるのは頽廃としての喜楽。派手派手しい音楽はそこだけで、あとはとにかく音楽は脇役に退いていて、砲弾の着弾音と地響きが主。
150分間ちかくこんな感じで進んでいく映画は久しぶり。映画館でみたかったなぁと思う。
しかし本編より長い特典映像ってどーなのよ。
劇場で見た漏れは勝ち組!<br>ってのは置いといて、喜怒哀楽、というか劇的な感情を揺さぶる性質の映画ではなく、ボディブローのように効いて来る映画ですね。<br>ほとんど第三帝国崩落の瞬間しか描かれてないんだけど、崩落の原因まで読み取れるってあたりが、痛々しい映画でした。原題は“Der Untergang(転落)”で、まさしく内容そのもの。<br>ただ、最後の本人のインタビューは突然60年の(見た目とかだけでない)ギャップがあるわけで、多少浮いていた感はなきにしもあらずです。
こーいう映画がドイツ国内で作られたってのは確かにある種の驚き。崩落の瞬間に的を絞ったからこそ、ここまでの作品になったのでしょうなぁ。確かに最後のインタビューには確かに若干のギャップを感じないわけではないけど。