怪人登場!


 さきに述べて置くが、ここから先は時間系列がかなり怪しくなるので、 多少のズレは勘弁していただきたい。

 悪夢の鍋が始まったとき、餓鬼地獄を想像させるかのような状態の鍋にたかるよりも、 私は早めの会計を行うことにした。他の人に任せるよりも私がやった方が早い。 慣れたもんである。全員から領収書及びレシートを徴収し、総額を弾き出す。 領収書に妥当でないものがあったので一部省いたものの、あとは概ね滞り無く集計できたわけで。
 私が一人隣の部屋で黙々と作業していたのは、別に ミラ さんの胸の感触を想い出しながらひとり○っちをしていたわけでもなければ、 いじけていたわけでもなく、頭の中の妖精さんとお話ししていたわけでも、 参加者を恐れて人見知りしていたわけでもなく。もっぱら会計シメです。
 ブロイ さんや こうしゃく が途中で気遣って再々見に来てくれたり、鍋の差し入れをしてくれたから 別に寂しくなかったモン(涙)
 まぁ実はあの時、胃の調子が良くなくてへばっていたので、正直それもあって別の部屋にいたというのもある。 しばらくすると調子が良くなったので平気だったけど。
 その後は鍋にたかって空腹を満たす作業に没頭する。
 怪しい おったんミラ 姉の○○○(伏せ字にするととてつもなくいやらしく感じるのは私だけ?)を覗いたり、 美男子の ANN さんから電話がかかってきたり、 CHIE さんから電話が来たりと、なんとも不思議な時間が流れていった。 恐らく三木のホテルマン達は訝しがったことだろう。
 私はいかんせん胃をやっていたのでさほど食えるはずもなく、 途中からイスに座ってひたすら笑っていた。 さくさく さんが来たときも食べていたように思う。同業職種の苦労話をしたときも確か食べていたな、うん。 途中何度か席を立って夜風に当たりに行っていた以外は、イスに座って こうしゃく の買ってきた おしゃぶり昆布か鍋の残り物を食べていた。

「飛騨さん、おつかれさま」

 横に座っていた Cisne さんが昆布を口にする私に話しかけてきた。

「幹事でも何でもないのに、何から何までお疲れさまです。私、感心しました」

 OH!はからずも真面目に誉められてしまい、ちょっと狼狽。今更、 「実はつぶされるのが怖くて働いているフリしていました」なんて言えるはずもなく、ひたすら照れ笑い。 見ていないようで人は案外見ている物のようだ。
 そういえば Cisne さんだけでなく、 MICK さんからも何度か言われた記憶がある。

「飛騨、お前は気を使い過ぎや。逆に誤解されてしまったりして損すんぞ」

 このひともおちゃらけているようで、やっぱ塾頭だなぁと感心させる一面を持っていた。 思わず尊敬してしまう。

「ヨコチチ、プッシュ!プッシュ!プッシュ!」

 あの響いてくる声はきっとネタだよ、うん。

「きゃ〜!MICKさんのえっちぃ〜」

 場を盛り上げるため、体を張って・・・

ミラ 、相変わらずえぇチチしとるな」

 ・・・前言撤回(涙)
 軽い倦怠感を覚えながらお茶を飲み干したときに、噂の怪人 しお さんが姿を見せた。ああ、あこがれの しお さんだ、それだけで私の胸は高鳴った。この人が同業職種大先輩か!

「今日は遅くまでお疲れさまでした。お仕事ですか?」

 私の顔は上気していたに違いない。そう、初恋のおねーさんを見つめるがごとく。 しかしそんな私にニヤリと不適な笑みを一つ投げかけた しお さんは
「いやぁ、途中の繁華街で準備運動してきてさぁ〜」

 ・・・前言撤回(号泣)
 さすがは怪人であった。初対面のJIMさんに「あったことあるよな?」といいはったり、 自分のことを聞かれると得意の

「俺のことは良いからサ!」

 一言でスルリとかわしてしまう。そうして気付くと相手に相手のことを話させているのだ。 恐るべし。一流のシステムエンジニアは違うな!
 しかし折角 しお さんが登場しても、私はもはや限界であった。オフの為に連徹をしていたので意識保持が限界に達していた。 ふらふらになりながら横を見たとき、 つるん さんもふらふらになっていた。
 もうその後は覚えていない。撤収命令が出たと思うのだが、記憶にない。最後に、

「翌朝、頼むで」

 という MICK さんの言葉しか残っていなかった。

 そして朝を迎えたとき、モーニンググローリーに包まれながら私が見たのは、 何故か照れ笑いする つるん さんであった。



こうしゃくからの一言:

へべれけ でろでろだったあたしに
一体何を言えというのでせう・・・(涙)
しいていうなら、ミラねえの乳はやっぱりいいね♪

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