GoGo!鶴橋!

鶴橋はとても活気溢れた街である。道路が狭いのが難点だが、物価が安く美味しい物が多い。
ここは元々地域柄、焼き肉屋やキムチ屋等が多い。怪しい露天商なども多い。
車を駐車場に止めて買い出しに・・・行くところに あき ちゃんから連絡が入る。

「飛騨さ〜ん、もうついた〜?」

いつもの事ながら、元気で可愛らしい声である。
CHAT初対面で「正座!」と言われたことはまるで嘘のようであった。

「ごめん、まだ鶴橋。今、キムチ買ってるねん」
鶴橋のキムチにはうるさいと自分で言うくらいなだけあって、ちゃんと あき ちゃんは店を紹介してくれた。

「どこどこを右にいってね〜」

私とのやりとり、僅か数分。しかしここで問題があった。

あき ちゃんは「東西南北」が分からなかった。

もし私が あき ちゃんの説明通りに行っていたならば、きっと私達は間違っていただろう。
「一つ曲がり角、一つ間違えて、迷い道くねくね〜♪」の世界である。
はっぱ くんがきいたらさぞかし苦笑していることだろう。
私は即座に彼女の説明したいであろう場所を適当に見当を付けて探し、話を聞き取る。
結果、商店街の中にあることが判明。そこをずかずか入っていく。

そこにはキムチ屋と肉屋が交互に並ぶという、不思議な空間があった。

なんで競合他社がこうも軒を並べていられるのか、私には不思議だったが、
きっと味付けや材料、値段に微妙ながら深い意味と違いがあるのだとおもう。
私は流石にこのアタリを一度歩いたこともあるので、衝撃はさほどでもなかった。
しかし 下条 さんと こうしゃく の目は既に点になっていた。つぶらな瞳が二人とも可愛い。
後に ミ● さんを見てこのシーンを想い出すのだが、私の生命維持の為にも敢えて伏せ字にさせていただく。

あき 嬢の御推薦による店舗にてキムチを買い込む。量が見当付かず、店屋のおばさんのアドバイスを頂戴する。

■キムチ入手 ミッションクリア■

私の胸に去来する万感の思いはただ一つ。
「しばかれないで済む」
そんな私を更に抉ったのは、復活を果たした 下条 さんの声であった。

「思うんだけど、ホルモンはここで買っていった方がいいんじゃないかな?」

神戸牛を三宮で仕入れる事になっていたが、そこにホルモンが売ってるという約束はない。
というか、元々三宮はおしゃれちっくな街並みなので、ちょっと考えにくかった。
大阪で言えばキタとミナミを足して2で割った感じである。
東京でいえば有楽町(銀座)と新宿を足しで2で割った感じである。
・・・全然わからない。書いてる当人もわからない。けどそんな不思議な町である。
何にせよ、おしゃれな街並みに「精肉店」というのがどうも一致しない。
私は三宮に詳しくないので、 MICKさん の言うがままを信じていた。そう、
「三宮で買ってこい。店はちえぞうがわかるから。兵庫県人やから詳しいねん」
という言葉を。

もっともその言葉を丸飲みにしてしくじれば、半分は自分の責任である。
自分が断食するのは一向に構わないが、他の人は巻き込めない。
ましてや「食欲魔人」の こうしゃく から食い物を取りあげたらどうなるか。
私が赤い水たまりに倒れ伏して、顔の形と色が変わってしまっている姿を想像するのは難くないはずである。

「買いましょう」

私は即断した。この間僅か3.145秒。円周率のような男である。
上記の問題以前に私の気持ちを決定付けたのは、価格の安さである。
神戸方面は決して安くない。ましてや神戸牛となれば値段はハネて当然だ。
参加メンツは様々。金を持ってそうな年代から、貧乏そうな若者まで。しかも妻帯者や独身者と様々だし。
基本的に安く上げよう、基本方針をそう定めたので、コストキラーの私としてはここは重要ドコロ。
下条 さんと話をしながら、次々と買い込んでいく。ホルモンだけで1.5kgは買っている。
この辺の肉の選定は 下条 さんに基本的にお任せ。妥当なラインを選んでくれるから口はほぼ挟まなかった。
むしろ私は雑貨(小皿など)をみていた。必ず小物類などで「ない」と困る物が出るはず。

雑貨や肉類を軽く買い込んだ後、コチジャン(だっけ?)等を買い廻る。
その背後で 下条 さんが「モー娘」の写真グッズを買っていたのはナイショである。

概ね必要な物も買った後、あやしい商店街をぬけてゆく。
途中の乾物屋の並びを抜けるときの こうしゃく の歩速が急激におちた事実と、その目の輝きには気付いた私は
こうしゃく 〜、昆布いらんのか〜?」
と気を利かせて聴いたところ、返答は背中への平手打ちであった。僅かな時間、呼吸困難に陥る。
一瞬石を積み上げる子供の居る川や、花畑で手をふるおじいさんがみえたが、私の魂は辛うじて戻って来れたらしい。
何にしても気を利かせた結果がコレでは先が思いやられるわけで。やれやれ年頃(?)の女性は難しい。
そう思いながら、利尻昆布をみつめる こうしゃく にも女心があったのだという世紀の発見を胸にしまいこむ。
ちなみに 下条 さんは淡々と一言。
「飛騨さんは爆弾が本当に好きなんですね」
事実だけに返す言葉もなかった。



こうしゃくからの一言:

 @コチジャンはあたしのリクエストだったんだよーーー!!
  うまかったのかなーーー?!(涙)
  それにしても、モー娘の写真を買うときの下条さん・・・
  お店の人「それ、冊でしか売れないんだよー」
  下条さん「そのつもりです!!」
  へんなとこだけ 男らしいってばな・・・

 A昆布んとこでたちどまってないっちゅーねん!!!
  たしかに 1つの店にあれほど昆布が並んでるのは爽快だったけど・・・
  でも、別にほしくなんて なかったもん!!!(涙)

続き  メニュー  戻る