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Sharon Sheeley
Songwriter
(RPM 206)
original song demo's 1960-1962 Recordings feature- Glen
Campbell, Delaney Bramlett, Leon Russell, David Gates, P.J Proby, Herb Alpert, Hal
Blaine, Mac Davies and others
Guitar Child - Glen Campbell
Blue Ribbons - Glen Campbell
Trouble - PJ Proby & Mac Davis
Dream On - Dean Hawley
It's A Good Thing - Herb Alpert
Blue Dreams - Glen CampbellI'd Weaken - PJ Proby
Sun Never Shines - Mac Davis
Thank Heavens For Tears - PJ Proby
Mr Guitar Man - Glen Campbell
He's The Great Imposter - PJ Proby
The Dream Of The Year - Glen Campbell
Forgot To Forget - Eddie Reeves
Its Just Terrible - PJ Proby
Heartbreak You're Calling Me - Mac Davis
See The Hills - Larry Collins
Love Is A Stranger - Delaney Bramlett
Other Side Of Town - PJ Proby
Don't Wait Too Long - Mac Davis & Larry Collins
Look Into The Mirror - Mac Davis & Larry Collins
She'll Be There - Delaney Bramlett
My Woman Needs Me - Mac Davis
Don't Dress The World In Black - Dean Hawley
What A Groovy World
Mrs Mac - Ben Findon
Something Different - Ben Findon, Jeff Beck, Sharon Sheeley
Baby What Went Wrong - Ben Findon
Cheers Love - Ben Findon
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●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●October 22, 2000●
レッキング・クルーは絶好調
バリー・マンに始まって、キャロル・キング、ジェフ・バリーとデモ・テープの発掘CDが怪しげなレーベルからリリースされるご時世だからこそでしょうか、英国RPMから、こんなCDがリリースされています。「Sharon
Sheeley: Songwriter」です。シャロン・シーリィの名前はジャッキー・デシャノンとの共作者として、しばしば目にしますが知名度はその程度のような気がします。あくまでも、ぼく自身に照らし合わせてのことですが(^^;)。正直な話、彼女のことについて調べたことがありませんでした。
しかし、このCDがあれば大丈夫です。1940年4月4日カリフォルニア生まれ。ポップ・ミュージックの世界で女性として最初に成功したソングライターとあります。また、ジャッキーとのコンビは、業界では初の女性によるソングライティング・チームだそうです。いわれてみれば、たしかに珍しい。恥ずかしながら、「S.
Sheeley」のクレジットしか見たことなかった時は、初めは男と思っていました。失礼。リッキー・ネルソンの「Poor
Little Fool」、フリートウッズの「The Great Imposter」も彼女の作品だ、といわれて改めて気づいた不勉強な私でございます。
さらに、エディー・コクランのガールフレンドだったそうです。そういわれて、コクランとビンセントがロンドン公演なかば、同乗したタクシーがタイヤのパンクがもとで街灯に激突し、コクランの命を奪った事故に、奇跡的に一命をとりとめた婚約者がいたことを思いだしました。シャロンとコクランは結婚のため一時帰国しようと、タクシーで空港へ向かう途中だったそうです。1960年4月のことでした。
いわれっぱなしなので、ひとこといわせていただくと、コレは買い、です。
デモといえ、このままリリースしてもおかしくない仕上がりですから、心配する必要はありません。ハル・ブレインにグレン・キャンベル、レオン・ラッセル、プラス・ジョンソン、デイヴィッド・ゲイツたちが演奏しているわけですから、心配どころか期待してしまっていいわけですよ。グレン・キャンベルによるトゥワンギー・ギター炸裂の「Guitar
Child」から始まり最後まで飽きさせません。また、フリートウッズの「The Great Imposter」のコーラス・アレンジなどは、ここに収録されたPJ
Probyが歌うデモを踏襲してるくらいで、個人的にはこちらのほうが気に入ってしまいました。また、同じくProbyが歌う「Other
Side Of Town」ですが、このアレンジが、どうもジャック・ニーチェくさいんですよねぇ。ジョニー・バーネットか、ジーン・マクダニエルズあたりが歌いそうな曲です。
ヴォーカルにはハーブ・アルパート、マック・デイヴィスの名前もみられます。考えてみれば、贅沢なデモ・セッションでございます。
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ベンチャーズのクリスマス・パーティー
The Ventures in Christmas
(東芝EMI TOCP-8685)
ブックレットの表は日本盤独自のオリジナル・ジャケット、ひっくり返すと米国盤のオリジナル・ジャケットというサービスも気が利いています。
ジングル・ベル、シルバー・ベルズ、楽しいソリすべり、サンタが街にやって来る、赤鼻のトナカイ、ホワイト・クリスマス他ボーナスト・ラックを含め全13曲。
(注1)
FEWCASとは、Far East the Wrecking Crew Appreciation
Societyの略で、すなわち極東レッキング・クルー評価協会のことである。じつは、3日前にでっち上げた名称でありますが、その実態は関西在住の大野氏が主宰する、レッキング・クルーを考察することを目的としたメーリングリストおよびホームページにあります。興味のある方、最新の分析状況を知りたい方は、
ぜひこちらへどうぞ。
また、親ヴェンチャーズ派との戦いの舞台となっている姉妹サイトも見逃せません。
William Henry Fry
Royal Scottish National Orchestra / Tony Rowe
(NAXOS 8.559057)
Santa Claus Symphony
Overture to Macbeth
Niagara Symphony
The Breaking Heart
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●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●December 15, 2000●
クリスマスはアド・ヴェンチャーズ
先日、疎遠になっていた友人から7、8年ぶりに電話がありました。ウレシーことに毎年クリスマス・シーズンにはスペクターのクリスマス・アルバムを聴いているのだといってくれました。じつは16、7年前に当時ぼくが持っていたスペクターのレコードをカセット数本にダビングして、「いかすぜ!スペクター」てな感じで、なかば無理やり彼に渡したことがありました。そのなかにクリスマス・アルバムがあったらしいのです。で、用件はというのが、今年も聴こうと思っていたところ、カセットが見つからない、だから助けて、というのです。
オトロシーことに日本で10年ほど前に復刻されたことも、輸入盤なら今もなんとか入手できることも知らなかったのでした。日本の音楽ライターのスペクターへの関心度からすれば、彼が知らなかったのも当然かもしれません。それにしても物持ちのいい人です。
そんなこんなで、いまお気に入りのクリスマス・アルバムは、ヴェンチャーズ!「今ごろ?」なんていわないで。
クリスマス・ソングを彼らのヒット曲のスタイルにアレンジしたロック・インストによるアルバムです。なんだか、スペクターのアイデアをちょうだいした、という感じですけど。ま、そんなことは抜きにして、これも大変楽しいCDです。日本盤の解説には、この録音時はノーキー・エドワーズ、メル・テイラー、ボブ・ボーグル、ドン・ウィルソンの黄金の4人、プラスアルファーと書かれています。
で話は、このプラスアルファーに触れざるを得ません。
ぼくのような素人耳にも、「ジングル・ベル・ロック」の息の合ったダブル・リードの相手方は誰か?という疑問がわきます。萩原健太氏の解説では、そのことにあまり触れたがらないようです。
ギターの名手ビリー・ストレンジは、ヴェンチャーズの初期の頃から彼らのアルバムで弾いていたそうです。相手方は、ビリーかもしれません。トミー・テデスコも候補にあげられるでしょう。ついでに、グレン・キャンベルもあげときましょう。とりあえず、ビリーでいいや。では、ビリーに合わせられる技量がノーキーにあったのか?ぼくは門外漢なので、判断はつきません。しかし、そのあたりを微に入り細に入り検証している組織が日本にあったのでした!
FEWCAS(注1)関東支局調査分析主任、鶴岡氏の大胆な仮説によれば、そもそもヴェンチャーズとは実態のない架空のグループ、あるいはプロジェクトで、ノーキー、メル、ボブ、ドンは表向きのツアー・メンバーにすぎず、レコードにおける彼らのプレイは僅かであろう、ということです。ヴェンチャーズ・ファンからすれば、信じがたいことかもしれません。しかし、60年代の西海岸のインスト・グループにはスタジオ・ミュージシャンが手懸けた架空のグループが結構あり、ヴェンチャーズもそのひとつだった、という話もあながち否定できません。さらに、レッキング・クルーの面々がヴェンチャーズのレコーディングに加わっていたことはヴェンチャーズ・ファンにも知るところです。ところが、スタジオとステージでは明らかにテクニックが違うため、単に手伝ってただけかぁ?という疑念をFEWCAS代表である大野氏は抱いたのです。そして、ヴェンチャーズ遺跡の発掘再調査を行なうことになり、いま正にそのさなかにあります。
トミー・テデスコ、ビリー・ストレンジ両名手がヴェンチャーズのアルバムでリードをとったことがある、という事実が明らかになった今、「いったいヴェンチャーズの実態とは如何に」という命題のもと、日本のヴェンチャーズ・ファンの悲鳴をよそに着々と解明が進んでいます。それを踏まえて、このベンチャーズのクリスマスを聴けば、さらに楽しいクリスマスになることでしょう。
さて、少し毛色の変わったクリスマスCDはいかがでしょうか。アメリカの作曲家ウィリアム・ヘンリー・フライが1853年に発表したサンタ・クロース・シンフォニーです。なんでも、このCDが世界初録音だそうです。また、サックスを取り入れた最初の管弦楽らしいです。
ぼくは、映画のサンタクロースを思い浮かべながら聴いていました。クリスマス・イヴの楽しいパーティー、吹雪の中をかけ抜けるサンタ、そして子供たちにプレゼントを届け、クリスマスの夜明けとともに空の向こうにソリが去っていく、という26分ほどのファンタスティックな管弦楽であります。
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