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June 29,1998 |
vol.4 |
レコード店に配布された新譜案内 |
それでも、88年1月の新譜情報には、「ベスト・オブ・ロネッツ」、「ベスト・オブ・クリスタルズ」、「ベスト・オブ・ダーレン・ラブ・シングス」の3タイトルを発表した。しかし、またしても延期となり、雲行きが怪しくなってきた。それでも、ライノ・レコードと歩調を合わせているらしい、といううわさがが流れてきたので期待は膨らんだ。 実際、アルファ側は、ジャケット、サンプル、リリース・シートなどのやり取りが、スペクター側と何度も行われたという。 そうした中、米国のレコード・コレクター雑誌「ゴールドマイン」の1988年6月17日号および7月1日号にフィル・スペクター特集が組まれ、それに合わせるように、ライノ・レコードは「Wall Of Sound: The Essential Phil Spector」と名付けられたLP,CDそしてカセットのボックス・セット発売の予定を曲目リストとともに 同紙に発表した。期待は確実なものと誰もが思ったに違いない。 この曲目リストを見ると、アブコからリリースされた「バック・トゥ・モノ」と単品の「ベスト・オブ・ロネッツ」、「ベスト・オブ・クリスタルズ」、「ベスト・オブ・ダーレン・ラブ」を合わせて2で割ったようなものに近い。 ところが、早くも不吉なニュースが報道された。それは、悪名高きアラン・クラインがスペクターの新しいマネージャーとなり、ライノの計画に対して中止を命じた、というものだった。たしかに、アラン・クラインは、やりてのビジネスマンだが、スペクターは、その昔、彼を音楽を食い物にしている人物だと批判している。その彼を、自分のマネージャーにするとは驚き以外ない。 |
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