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 タイトル
[書誌情報]
寸評
萌え
星くず英雄伝7ファニージュエル再び
[新木伸・メディアワークス・電撃文庫]
主人公ジークが、2回以来再びリムルの力によって、女性である「ファニージュエル」に変身。しかし、今回は、最初から、人格まで女性化してしまっているところがいただけない。
これは王国のかぎ
[荻原規子・1999・中央公論新社・C★NOVELS]
王子ラシードは、王妃の魔法で、少女に姿を変えられてしまう。
同じく王妃の魔法で、少年に姿を変えられた少女がでてくるが、彼女と、元に戻れないままでもいいから、一緒に暮らそうという話が出たとき、それはそれでいいよなあ・・・と想ってしまった。
快感!!脳内エンジェル
[安永一武・1999・青心社]
アイドルである主人公(女)が、過去を捨てるために、まず、他の女性の身体へと脳移植。残った身体に、男性科学者が脳移植します。ただし、かなり後半の話
Xchange2
[村上早紀・1998・パラダイム・パラダイムノベルズ]
ゲーム「Xchange2」のノベライズ版。ゲーム側のボリュームが増大した分、小説としては、それらを取り入れたせいで、どうしても、詰め込みすぎの感はあるが、ゲームの雰囲気を伝えるためには、仕方ないことかもしれない。どうせなら前後巻にしてくれても良かったのに。
Xchange
[清水マリコ・1998・パラダイム・パラダイムノベルズ]
ゲーム内のテキストのデキは、かなり良かったが、こちらも、小説というジャンルを活かして、なかなか秀逸のできになっている。どうせなら、ゲーム中で出てきたモノ以外にも、オリジナルの挿し絵が入っていてくれたら、嬉しかったんだけどなあ。
Shift!
[雑賀匡・1998・パラダイム・パラダイムノベルズ]
ゲーム「Shift!」のノベライズ版。ゲーム同様に、女のコになった後、最後のつめの甘さが、気になる展開ではある。後、挿し絵が、ショボイのも気になる。
マジックストーンは恋の罠
[若月京子・97・オークラ出版・I'S ノベルズ]
●幸運のお呪いグッズの副作用で、ビックリすると女の子化する体質になってしまったみのり君の物語。この作品のように「ヤオイ」系のレーベルで女の子化が描かれるのはかなり珍しい例です。最終的に男同士のシーンに落ち着いてしまうのはお約束なのであきらめて下さい。(笑) B

エリコ
[谷甲州・99・早川書房]
●SFマガジンでの連載がついに単行本化されました。主人公が性転換っ娘です。以下、新聞広告より抜粋。「二二世紀、大阪。美貌の高級娼婦、北沢エリコに迫る陰謀! 生物工学技術による改造人間やクローン、疑似人格までが入り乱れ、謎が謎を呼び、猥雑と戦慄が絡み合う傑作近未来小説。」 A

小説 超獣伝説ゲシュタルト 烙印の殉教者(上)
[吉川千鶴・99・ENIX・Gファンタジーノベルズ]

ちょー火祭り
[野梨原花南・99・集英社・コバルト文庫]
●登場人物の一人、魔法使いのスマートが、前巻に引き続き、女になってます。かなり楽しんでる様子。ただ、ぺらぺらっとチェックした限りでは、その部分のイラストが見当たりませんでした。イラストレイターの宮城とおこさんが女スマートを嫌がってる?! C

暗き激怒の炎
[北沢慶 / 山本弘 / 友野詳・98・角川書店・スニーカー文庫]
●山本弘氏による表題作「暗き激怒の炎」が該当作。【掲示板より】

ソウル・オブ・サラマンドラ
[此花咲耶・98・KKベストセラーズ・プレリュード文庫]
●主人公の剣士の魂が巫女に、巫女の魂が猫に入る。【掲示板より】 B-

A! 満月のトキオ・ヘブン
[花衣沙久羅・?年・集英社・スーパーファンタジー文庫]
●主人公(というよりヒロイン?)は満月になると女性化する体。続編に『B! 宿命のツインズ』『C! 天使のアリア』がある。【掲示板より】

シリウス星人基地
(単行本未収録?)
[原田一郎・70(1-12)・「風俗奇譚」掲載]
●(第1部)シリウス星人に囚われ、奴隷にされた家族。父は肉体労働と精液の供給、母は精液の採取、姉は出産奴隷、ジャックは、母の替わりをするために性転換手術を承諾する。 そして、最初の相手は…。この後、第2部が あるのか未調査です。(匿名希望)

狼そのほか
(『おかしな祖先』所収)
[星新一・?年・?社]
●狼に噛まれた主人公が夜になると狼に変身。その後ヘビや女性に噛まれそれぞれの姿に変身するという内容です。年明け早々の訃報に心を痛めつつ報告します。(ダイナモ)

無性植物
(『SFエロチックス』所収)
[加納一朗(アンソロジー,福島正美編)・64・三一書房]
●アンドロイド破壊事件を捜査中の刑事が 容疑者を追ってたどり着いた 老人の家 には 、不思議な植物が、、(ALO3)




小説(国内)
 タイトル
[書誌情報]
寸評
萌え
姦の忍法帖
(『転の忍法帖』所収)
[山田風太郎・?年・文春文庫]
●内容は,特殊な能力をもった忍者がナニをしたあとに相手の局部が可塑性になり...というものです.【投稿】

狼たちシリーズ
[藤原京・?年・集英社・スーパーファンタジー文庫]
●まぁ、萌えるようなしーんはあんまりないですね。私も挿し絵が鈴木雅久さんだというだけで買った人ですから。(ちむ)

大人になる時
(『奇妙劇場3 少年時代』所収)
[草上仁・91・太田出版]
●自分の息子がある日突然脱皮して少女となってしまう。この事実を平然と受け止める妻。実は妻は、主人公の少年時代、突然引越しをしていった親友だったというストーリー。主人公(男会社員)の視点でかかれているため萌え度は低いかも?(ATM)

エーベルージュ(最高の親友)
[阪本良太・97・竹書房・ガンマ文庫]
●ご存知富○通のゲームのノベライズ、こちらは中等部編(ノイッシュが女の子になるまで)。(ATM)

エーベルージュ(魔法を信じるかい?)
[イタバシマサヒロ・9・富士見ファンタジア文庫]
●そんでもってこっちは高等部編。(ATM)

ハイスクール八犬伝7 〜智彦変幻〜
[橋本治・?年・徳間書店・ぼくらブックス]
●私もこの巻しか持っていないので、どういうストーリーなのかは説明できませんが、高校生の智彦君が伏姫の霊力で女の子になってました。萌え度はいまいちかなあ…。この後のストーリーを読んでないので何とも言えませんが…(掲示板より)
●たしか、2巻あたりでも男性教師が妊娠しちゃったりとか、そういうエピソードありましたよね。割と全体的にギャル化みたいなものが作品のテーマになってるみたいです。けど、この作品って(少なくとも1〜6巻あたりは)読んでも何が言いたいのか、さっぱり分からんです。作者、真面目に書いてないんじゃないの? って、とある事情により橋本治には足を向けて寝られないはずの私がこんなこと言っちゃいけないんですけど。(yays)

ダブル三角
『御先祖様万歳』所収)
[小松左京・78・角川書店・角川文庫]
●小松氏の性転換ものとしてはかなりメジャーなタイトル。何故かリストに入っていないので。ただしこの作品では主人公が女性なので女→男の転換がメインっぽく扱われています。落ちまで行くとなかなかですが。(掲示板より)

やさしく歌って……
『夢みる佳人』所収)
[冴木忍・94・富士見書房・富士見ファンタジア文庫]
●本書は何故か3年に1冊しか刊行されない「道士リジィオ」シリーズの2冊目です。作品中では恋人を殺した道士が、呪いによって殺された上に自ら手を掛けた恋人の姿で蘇っています。鶴田謙二さんのイラストだったんで買ったんだけど、萌え度は低い(MASATO)
極道くん漫遊記外伝3 俺たちは天使じゃねぇ
[中村うさぎ・95・メディアワークス・電撃文庫]
●美少年ジュエル君が女の子になってしまうエピソードがあります。(掲示板より)
本家版極道くんばかりか、外伝でもこういうネタを書いてたんですね、中村うさぎは。(yays)
城崎温泉殺人事件
[吉村達也・?年・実業之日本社]
●これは殺人事件に巻き込まれたカップルの女の方が実は性転換して女になった男だったという話ですが、そのことを知って驚く父親との葛藤があります。これは読んでからですが、実はその女はが息子だったというのは別の理由で驚いたというものです。なかなか話しはおもしろいのでおすすめです。(掲示板より)
どうして、こんなに悲しいんだろう
『夢なら醒めて……』所収)
[竹内義和・95・青心社]
●オタクなのがアイドル化する話。ちょっと心が寒くなる話で容赦無いです。(真輝)
フェミニズムの帝国
[村田 基・早川書房]
●男性と女性の立場が逆だったら?っていう小説です。徹底した、女性優位社会に疑問を持ち、メンズリブ運動に参加する主人公。そのメンズリブ運動で知り合った女性を好きになり、寝てしまう。しかし、その女性は性転換をした男であった。(たしか、こんな内容だったかな?)(掲示板より)
童貞病棟 女医の麻酔針
[氷室洸・97年・二見書房・マドンナミストレス文庫]
●内容は同氏の『女医童貞手術室』と大同小異です(掲示板より)
●具体的には、女医が少年に少しずつ女装を強制し、最後はむりやり性転換手術を行うというものです。手術の過程がけっこう生々しいのが特徴でしょうか。私的にはけっこう萌えです(笑)(掲示板より)
女医童貞手術室
[氷室洸・?年・マドンナメイト文庫]
●この手の小説には多いのですが連載時は 手術後の話がありました。(2〜3話だったかな)(掲示板より) -
私の童貞指導
[氷室洸・?年・マドンナミストレス文庫]
飛竜伝説 −転生者カインの冒険−
[佐藤典人・94・フランス書院・ナポレオン文庫]                                                                                
●蛙の呪いで女になってしまった少年が主人公です。(Gori)
●いや、これは怪作。個人的にはこういうチャレンジャーな作品は大好きなんだけども、同時期に出たナポレオン文庫『魔界の風』なんかに比べるとやはり一般受けしない作品だったらしく、現在ではこの本、多くの書店から姿を消している。では、どのへんがチャレンジャーなのか? まず、少年が女の子になってしまう理由。「あの最中に、蛙を押し潰してしまったから、その呪いで」。…なんでやねん! 舞台設定もすごい。一応近未来SFなんだけども、少年はチベット遊牧民の生まれで、SFとは何の縁もなくヒツジを飼ってるという。お前はペーターか!(それはヤギ) で、女の子になってしまった少年は、蛙に頼み込んで男に戻れる呪文を教えてもらう。ただしこの呪文は三回しか使えず、しかもえっちしちゃうと再び女の子に戻ってしまうという設定。呪文を手に入れた少年はさっそく男に戻るんだけど、次の瞬間、幼なじみの女の子とえっちしていきなり女に戻ってしまう。あほか?! 残り二回のチャンスはさぞや大事に使うかと思いきや、15ページ後にはもう一回呪文を唱えて、さらに2ページ後にまたえっちして女になってる。なめとんのか?! ここまできたら、最後に一回分だけ残 った男に戻る呪文が、物語の鍵になると誰もが思うだろう。ところがどっこい、物語中盤で少年はあっさり呪文を使い切ってしまう。しかも、呪文の回数制限が無効になってしまう。その理由がすごい。「実は少年がダライラマの生まれ変わりだったから」。って、なんじゃそりゃ〜〜っ! 表題にある「転生者」というのは、実はダライラマの転生者という意味なのである。この作者、ダライラマに何か特別な思い入れでもあるのだろうか? しかも、SFだということを忘れてはいけない。実は、少年が次期ダライラマになるための修行をしている傍らで、地球生物のDNAに潜んでいた飛竜復活のプログラムが発動を開始していて、それを阻止するために連邦政府が動き出す。さぞやハードSFになるかと思いきや、太りすぎて飛べない翼竜が、ヒッチハイクをしてたりして、もう常人には理解不能な世界観である。そして迫り来る衝撃の結末!(凄すぎて、ここには書けず) ちなみに少年のダライラマ云々が殆ど物語の本筋と関係なかったことだけはここに記しておく。あと、最後の少年の告白シーンも尋常じゃない。「ずっと、好きだった。ダライラマなんて、もうどうでもいい。君と一緒に いたいんだ」。感動する所なのか、爆笑する所なのか、判断が付きかねるのは私だけではないはず…。(yays)
真時空伝説ガルキーバ(上・下)
[金巻兼一・96・主婦の友社・電撃文庫]
●テレビ東京で放映していたマイナーなアニメ作品のノベライズ。主人公・桃矢とその親友・煌は異世界の勇者の生まれ変わり。煌の方は女勇者の生まれ変わりで、この下巻では、一瞬だが前世の姿になって戦うシーンがある。 -
妖精界の秘宝 エフェラ&ジリオラ シリーズ
[ひかわ玲子・?年・大陸書房/?年・講談社]
●ひかわ玲子が大陸書房で書いていたエフェラ&ジリオラシリーズで魔法かなんかでの入れ替わりネタなかったでしたっけ?出版社がこけた後、シリーズ自体は講談社かどっかの文庫で再発行されてたと思うのですが…(掲示板より)
●はい、あります。大陸で3巻、講談社では1巻だったかな? 「妖精界の秘宝」だったとおもいます。元の話の性格上、萌え度は低いです。(掲示板より)
絶対無敵ライジンオー 僕たち地球防衛組(下)
[園田英樹・94・角川書店・角川スニーカー文庫]
ある日マリア(TV版を知らない人はボーイッシュな女のこと思いねえ)が、ん年ぶりにスカートをはいて学校に来ると、こういったシチュエーションでのお約束(^^;)、なんとなく気になる男の子(TV版を知ってる人へ。当然仁です。)にスカート捲りをされてしまう。で、いつものようにまわし蹴りをかまそうとするが、今日はスカートということで当然自爆。怒りと恥ずかしさで教室を飛び出したマリアは、「女の子がスカートをはかなきゃなんないなんて大迷惑よ!」とつい愚痴ってしまうのだが、間の悪い事にたまたま近くにアークダーマが(笑) かくして邪悪獣「オカマーン」の誕生である。この邪悪獣、美的基準もそっちのけ、妖しい光線を発してひたすら男を女にかえまくる。かくして女性化する、防衛隊の長官&隊員、校長、担任、そして作者(爆)
この邪悪獣と戦うため、女性化した担任のキス(ゲロゲロ)に送られ出撃した地球防衛組の面々であるが、邪悪獣と対峙したとたん担任の姿を思い出したしまい、その隙をつかれ光線を浴びてしまう。で、彼らも当然女の子に・・・。
内容的にはこんな感じで、お互いなんとなく気になる男の子と女の子のぎこちなさを軽いギャグのノリで書いています。(MASATO)
皇帝陛下の戦場
[矢野徹・83・角川書店]
●日本SF界の長老の一人矢野徹氏。この方が自ら主人公をはる作品が少なからずあるけど、その内の一つに『皇帝陛下の戦場』がある。爺の矢野氏がトランジスタグラマー(古い・・・)と精神交換。最初の1章だけだけど氏の願望が覗けて面白い。萌え度はDといった所か。「新井素子並みにバリバリ作品が書けるぞー」とか言っていたような記憶がある。(真輝)
ブンガ・ブンガの魔女
折紙宇宙船の伝説』所収
[矢野徹・?年・角川書店]
●『皇帝陛下の戦場』と同じシリーズの『折紙宇宙船の伝説』と『フロリダ超能力集団』(短編集)には「ブンガ・ブンガの魔女」と「太平洋エスパー戦争」と二つTSがありますね。やっぱり好きなんですね。(あまの)
太平洋エスパー戦争
フロリダ超能力集団』所収
[矢野徹・?年・角川書店]
●(『折紙宇宙船の伝説』を参照のこと)
男憑き
悪魔の城』所収
[豊田有恒・86]
●朝起きたら人気タレントの体に入っていた(あまの)
結晶星団
[小松左京・80]
●表題作は、性別が周期的に変化する異星人を描いた話。(あまの)
ちょー魔法使いの弟子
[野梨原花南・97・集英社・コバルト文庫]
●主役のジオラルド君は呪いで獣に変身できるようになるがこの第2作では奥さんと性が入れかわって奥さんが男に、彼は女になっています。(まつ)
●雑誌「Cobalt」12月号に読者のイラストでジオラルド君女の子バージョンが載ってました。どうやら女性読者にも好評のようです。(しかもこのイラスト、女の子時の奥さんと女ジオラルド君のツーショットだったりする……)(yays)
あばよ! 明日の由紀
[光瀬龍・?・朝日ソノラマ・ソノラマ文庫]
●小学生の頃、福島正実編のアンソロジーで読んで、その後ソノラマ文庫に入っているのを知って探したものの見つかりませんでした。見知らぬ女の子と体が入れ換わってしまい(謎の科学者が関与)、元に戻るため二人で協力する、といった話。(フビライ章一)
金属音病事件』所収
かたつむり計画
[佐野洋・角川書店・角川文庫]
●オシドルモンという薬で転換する話が出てきます。(あまの)
●戦中から戦後にかけての日本が舞台で、主人公の青年科学者は女になって徴兵逃れをします。たしか(記憶不安)。(yays)
春の軍隊』所収
男を探せ
[小松左京・79・新潮社・新潮文庫]
●一匹狼の探偵がやくざの親分の女に手を出したために捕まって女にされてしまうが逃げ出して自分の「男」(保存してある)を奪いかえす。(あまの)
●こないだのSF大会で誰かが、徳間書店の本にも再録されたようなことを言ってましたけど、どなたか御存知無いでしょうか?(yays)
一発!』所収
なんとなくエイリアン
[川又千秋・85・角川書店・角川文庫]
●もと男性の女性型サイボーグが出てきます。(あまの)
カンタン刑』所収
ドンデンの日
[式貴士・80・角川書店]
連想トンネル』所収
猫は頭にきた
[式貴士・82・角川書店]
●精神交換系。猫と意識が入れ替わった男が婚約者を奪われ、後半では今度は婚約者と自分が入れ替わり、最後に猫と彼女が入れ替わる(ややこしい)つまり、男女が逆転して終わる話でしたよね。ちょっとHな話でした。(本屋・図書館にない場合でも、PAPYでオンライン購入することができます。)(掲示板より)
あなたの魂に安らぎあれ
[神林長平・?・早川書房・ハヤカワ文庫JA]
●身体乗っ取り系のシーンが出てきます。(一シーンだけですが(^^;))(掲示板より)
ヴィーナス・シティ
[柾悟郎・92・早川書房/95・早川書房・ハヤカワ文庫JA]                                       
●文庫版の帯によると「21世紀初頭、電子ネットワーク国家となった日本をリアルに予測した衝撃作」らしい。本作の主人公は、バーチャル世界の中で[女→男]の変身をするが、そこで主人公が出会う物語の核心人物は[男→女]の変身をしている。実はこの人物、謎の組織に脅迫されており、バーチャル世界の中で強制的に美少女の姿と「性格設定データ」を適用させられている(性格設定データは本来の人格をねじ曲げてまで、受け身な少女としての思考と反応パターンを強要する)。本作の内容は非常に興味深く読めるものではあったのだが、巻末の解説(仮想現実論)があまりにも的外れであきれてしまった。『ヴィーナス・シティ』は確かに電子ネットワークを素材として調理したものではあるけど、仮想現実の功罪とか、そういうテーマはあくまでも二次的なものに過ぎない。私のような人間から見ると、あくまでもこの作品の本質ってのは、著者による「日本オタク文化論(with身体論)」なのである。だから実は、バーチャル世界じゃなくて、TRPGをネタに使ってもほぼ等価な物語を書けるはず。TRPGにおいてどうしてプレイヤーは金髪碧眼のキャラをプレイしたがるのか 、女性プレイヤーはなんで男キャラをプレイしたがるのか、等々。本作のなかで日本は世界に冠たる情報産業立国になっている設定だけど、それは、未来の日本を「リアルに予測した」というより、現在の日本発サブカルチャーの奇妙な文化的優位性の投影として捉えるほうが自然である。(発表年度的に、少しその描かれ方は楽観論的すぎるきらいがあるにせよ)。日本のアニメ・コミック文化をバックボーンとして意識しながら性転換のモチーフを描いているという意味では、きわめてこの館と親和性の高い作品と言えようか。
樹の上の草魚
[薄井ゆうじ・93・講談社/96・講談社・講談社文庫]                                       
●二人の青年の話。片方は途中で女性に変わる ちょっとH。(まつ)
●まつ氏に教えていただいた小説の中でも、個人的にすごく楽しめた一冊。小説全体を包む「透明なんだけど暖かい感じ」(巻末解説より)がなんともいえず心地よい。しかし、文学的フレーバーにだまされちゃいけない! この本は決して、女性仮性半陰陽だったことにより悩み傷つく青年の話とかではない。現代日本が舞台ではあるけれど、広い意味でのファンタジー作品である(なにせ、子供を出産するみたいに、男性性器ワンセットが産み落とされて? しまうのだから…)。それも、ここの館的にすごく嬉しいファンタジー。女性化した青年は類い希な美少女に(でも一人称の「おれ」に萌え)! そして看護婦さんとのノーマルともユリともつかない一夜の関係! 親友だった相手との微妙な関係・すれ違う感情、それがやがて友情とも愛情ともつかない感情へと…。つまり、こっち系萌えなエピソードがほとんど一通り網羅されているのである。おそるべし、薄井ゆうじ。いずれ、ナポレオン文庫とかでも書いてくれないかな? まあ、せっかくだから文学的な側面もちょっと見てみると、青年のつとめる電話局で旧式のアナログ交換機がデジタル交換機にとってかわられる事件が、メタファーと して青年のおちんちんの喪失と重ね合わされて「失われていくものの悲しさと美しさ」が描かれるという、そういう構造になっている。ここでもやはり、性転換は象徴的な「喪失」のキーワードとして機能しているわけである。(そういう意味では、性転換というモチーフを「付与」として描く試みはもっとあってもいいんじゃないのかなって気はする。客観的に見れば、性転換ってのはペニスの喪失であると同時にヴァギナの付与でもあるのだから。『フィメールの逸話』などはどちらかと言えば「付与」が描かれていたものの、あれもラストで少年は全てを喪失してしまうし…) 追加情報。この作品は97年夏に映画化された。
リバース −ドリームダイブで学園を救え!−
[森亜亭・?・フランス書院・ナポレオン文庫]
●姉の体の中に弟がいます。(Gori) +
魔界の風 ―マジカル学園☆大混戦!―
[秋吉カオル・94・フランス書院・ナポレオン文庫]
●魔法使いルキノスが最後に主人公の魔法によって女(ルキノア)に変えられる。(まつ)
王女グリンダ
[茅田砂胡・大陸書房・大陸ノベルス]
●大陸ノベルスで2冊だけでた「デルフィニア」のもと。(真輝)
デルフィニア戦記
(1〜14)
[茅田砂胡・中央公論社・C★NOVELSファンタジア]
●主人公二人のうち片割れが元は男だったと言っている。このシリーズは大好きな話である。掛け合いの感じなどが、デイヴィッド・エディングスぽい。主人公達は義理の親子から夫婦にもなったが、どこまでいっても戦友以上ではない。作者も怪獣同士は共闘しても結婚はしないと言っている、もっともである。(真輝)
●そういう男女関係って、性転換モノならではですよね。(yays)
エンジェルクエスト4
[メディアックス・パラダイスノベル]
●TRPGのリプレイ。体を入れ替えるトラップで2組入れ替わる。(Gori) +
超革命的中学生集団
[平井和正・74・早川書房・ハヤカワ文庫SF/角川文庫]
●言わずと知れた宇宙から啓示を受けている人(あの業界には何人もいそうですねぇ…^^;)のわかかりし頃のハチャハチャ小説。横順(ヨコジュン)が後半超能力で女の子になってしまいます。挿絵は何回か変わっていて、最初の方がいいです。永井豪のはちょっと…。(まつ)
レディ=スパイダー
[甲斐甲賀・93・富士見書房・富士見ファンタジア文庫]
●結社の抗争に巻き込まれて死んだ主人公が同じく死んだ改造人間に脳移植。挿し絵の効果もあり、中々良い。しかし変身するとおいちょっとという感じです。(真輝)
●設定はいけてるんだけどなー。これ、同じストーリーでコミックだったらもっと萌えたはず。セクシュアリティに関わるような描写(新しい性別への違和感・戸惑い等)が希薄なんで、字面を見てるだけだと盛り上がらんすね。そういや、これも蓬莱とおんなじ遊演体モノですな。(yays)
-
月光界シリーズ(3〜6)
[麻城ゆう・90・大陸書房/93・角川書店・角川文庫]
●女主人公に惚れてる男の兄が旅の同行のため女のからだで復活。イラストは最上級なんだけどいかんせんこいつは武人すぎ、萌えようはほとんど無い。(真輝)
●いやいや、ガッツで補えば結構萌えれるですよ? それにこのミズール兄さん、一見女の体になっても動じず変わらずなんだけど、五巻あたりでは敵方の武将と「拳を交える」型の友情で結ばれ始めて、でも肉体的には男と女なわけで、しかもその敵方の武将が、ミズール兄さん激ラブで中身男でも全然オッケーな奴で、兄さんの方も一〜三巻あたりではヒロインのこと好きだったのに、六巻ラストでは暗にその敵の男に恋してしまったことが描写されてるし(でも愛情の表現手段は喧嘩)…いやー、私はけっこうミズ兄、萌えちゃいやした。てへっ。…あと、大陸書房バージョンでの道原かつみイラストがどんなんだったかは気になるとこ。(yays)
禁断の秘薬
(『疑惑の石像 デュダRPGリプレイ1』所収)
[安田均/高井信・?・富士見書房・富士見文庫]
●ムーンライト・ドローンなる秘薬登場。効果は・・・。この秘薬はいくつかのHPでも使用されている。みんな見たことあるよね。(真輝)
ダブルセックス
(『怪物はだれだ』所収)
[平井和正・75・角川書店・角川文庫]
●ある夏の夜、乱淫にふけった後の悪夢で性別が入れ替わり、朝おきると女になっていた漫画家。なかなかナイスバディーの美女で、それを楽しんでもいたし急速に女性化。落ちもいいんだけど、惜しむらくは短編だということである。平井氏は他にも書いているし今も書いているので性転換物が好きなんだろう。男→女の主人公で長編が望まれる。(真輝)
バベルの薫り
[野阿 梓・?・早川書房・ハヤカワ文庫JA]
●魔術的秘儀で生け贄的に変身させられる男主人公。愛玩奴隷の経験があったので結構適応していた。彼より女主人公の方の描写の方が燃えるかな。この作者はどっちかっていうとやおい的な方が多いような。(真輝)
神変武闘女賊伝(1〜2)
[96・水沢龍樹・KKベストセラーズ・ワニノベルス]
●これは性転換フリーク必読の書。まさに性転換ヒロインの魅力を描ききった、聖典と呼ぶに相応しい快作。基本的に舞台は中華風ファンタジー世界である。乱世の大陸で、自らの独善と驕りのために数多くの罪を重ねてきた青年シャーフ。シャーフは、幼い頃に死別したとばかり思っていた母親の手により、可憐な少女へとその姿を変えられてしまう。それというのもシャーフの母親こそは伝説の女仙・九連玄女だったのである。九連玄女は、罪深い己が子を罰し、非力な体で乱世を渡り弱者の悲しみを知るように、とシャーフを変化させたのだった。少女シャーフはやがて、帝国崩壊の動乱の渦に巻き込まれていく…。他の登場人物との関係を通じて、シャーフの中で男の部分と女の部分がせめぎ合いまた共存する様子が、情熱的な筆致で描き出されている。 +
人格転移の殺人
[96・西澤保彦・講談社・講談社ノベルス]
●一応、出版社側の分類としてはミステリなんだけど、SF的な仕掛けによる人格転移が起こる(まあ、SFを名乗ったとたんに売れ行きが激減する世の中だしねー)。当然、男の人格が女の肉体に入るシチュエーションもあり。ていうか、カバー見返しの作者コメントによると、どうやら弓月光『ボクの初体験』に影響を受けて書かれた作品らしい。なんだ、西澤保彦ってば、僕らの味方だったんだ。
星くず英雄伝(2)
[97・新木伸・メディアワークス・電撃文庫]
●伊東岳彦的世界観で展開するスペースオペラ作品。主人公のジークは、若干十六歳にして、小さな星間なんでも屋の社長。父の残した宇宙船サラマンドラ号で銀河を股に掛けて仕事を請け負っている。そんなある日、リムルという男の子がサラマンドラ号に居候することに。が、リムルには実は重大な秘密が隠されている。海賊を騙すために女装していたジーク(この段階ですでにごっつく可愛い)は、いつのまにか自分が正真正銘の女になっていたことに気付く。そして、リムルもまた女の子に変化して…。性転換後、ジーク(女名:ジュエル/ジェーン)は貞操の危機にさらされたりと結構な目に遭って、僕らを萌えさせてくれること間違いなし。
くの一忍法帖
[94・山田風太郎・講談社・講談社ノベルス・スペシャル]
●風太郎先生の伝奇時代劇。言わずと知れた「忍法くの一化粧」が登場する。若い女の体液をすすることにより、武骨な伊賀忍者が見る間に全身これ女へと変身を遂げる。作中、そのシーンで風太郎先生お得意の忍法解説がある。それによると「現代でいえば女性ホルモンの作用」みたいなモノなのだとか。んな、ばかなー(笑)。山田風太郎だからこそ許される力技である。そのほか、同作には忍法によって女性の身体を乗っ取る忍者なども出てくる。先生は、別々の作品ではあまり忍法の使い回しをしないほうなのだが、「くの一化粧」はお気に入りだったようで、他の作品にも登場している。あと、『くの一紅騎兵』[96・講談社ノベルススペシャル]には、表題作の短編において、女性化した美少年が登場する(実際は、もうすこし裏があるのだが…)。 +
ライト・ジーンの遺産
[神林長平・97・早川書房]
●近未来SF。たしか男から女へと性転換した人物が登場するはず。未読(SFファン失格だな、自分…)。ちょっとお値段が張るので「また今度暇と金が余ってるときに買えばいーや」となってしまう一冊であった。
エリコ
[谷甲州・97・早川書房]
●作者はうろ覚えなので、もしかしたら大間違いかも(谷甲州って、こうゆうの書く人だったかな…)。未来社会を舞台に、性転換した青年→女性エリコを主人公にしたSF。SFマガジン連載中の筈。ちょっと見た限りではなかなかツボを押さえた出来だったと思う。詳細はいずれ。
気ままにウーマン! ☆☆
[菊地昭典・88・角川書店・角川文庫]
●田所省太郎は、いつの頃からか、性的な興奮によって女へと性転換してしまう体質になっていた。しかも、変身するとやがて別人格・麻美蘭の意識に支配されてしまう。医者によると、それは二重人体症という奇病だというが…。良質の性転換コメディ。ラストのどんでん返しは見物。
僕を殺した女
[北川歩実・95・新潮社]
●異色ミステリ。篠井有一は、眠りから醒めると、女になっていた。そして、自分とは違うもう一人の「篠井有一」が現れた…? あくまでもこの作品はミステリなので、魔法や性転換ビーム(ってなんやそら)のたぐいは出てこない。いろいろ書きたいことはあるが、さすがにミステリのネタをばらすのは気が引けるから止めとくっす。
SF学園変身伝説 ☆☆☆
[草川隆・82・秋元書房・秋元文庫]
●β星人によって精神を交換された原雅子と荒木徹の物語。萌えようにも、いかにも一昔前な少年少女読み物的挿し絵に阻まれる。こうなると資料価値だけですな。あと作中で女になってしまった少年いわく「女は妻となって子供を産み、家庭を守らなくてはいけない云々」。少年の言動がずっとこの調子なので、なんだか興ざめ。藤子の青年コミック短編『換身』(73)と比べて、「女の子になった男の子が、女の子の姿でさっそうと大活躍」という性転換ストーリーの醍醐味が全く味わえない。また発表年代的にどうしても山中恒の『おれがあいつであいつがおれで』の亜流という感は拭えない。
暁のビザンティラ
(上・下)
[菅 浩江・93・アスペクト・ログアウト冒険文庫]
●ビザンティラ、好きなんだけど、あのラストはやや悲しかったかも。とつぜん筋肉がむきむきっ…というくだりを読んだときは、まさに「ボクの気持ちを裏切ったな!」状態。この作品は「男性原理に対抗する母性原理」という主題がかなりあからさまに語られてるのだと思うけど、(そういう主題の好き嫌いは別として)だとしたらあのラストはそぐわないんじゃないかなーと思わなくもない。いいじゃん女の子のままで、と思った人は多いはず。 +
帝都物語
(10)
[荒俣 広・87・角川書店・角川文庫]
●え、なんでこんな作品が…と思った人も多いはず。実は10巻には、三島由紀夫の生まれ変わりという女性が登場するので、取り上げてみた。
魔クルスの黙示録 ☆☆
[大下英治・87・光文社・カッパノベルス]
●大下英治が昔書いていた超B級伝奇アクション。主人公の男性エージェントは、夜になると魅惑的な美女の姿に変じるという特殊な体質の持ち主。性転換の原因を「体質だから」で済ませてしまったという稀有な作品。
魔剣伝
(黄昏の段)
[流 星香・91・新潮社・新潮文庫]
●和風トランスセクシャル・ファンタジーの傑作。主人公の少年は、強大な敵(「暁の段」の主人公)を倒すために男でもあり女でもある存在にならなくてはいけない。そのため少年は、自分を愛してくれた少女に自分を喰らわせて(!)、少女の中に生まれ変わる。このあたりの幻想的な雰囲気や、いよいよ敵との対決になって、女になったばかりだという弱点を敵につかれて弄ばれてしまうところなど見所は多い。
未来放浪ガルディーン
(1〜3,外伝1)
[火浦 功・86・角川書店・角川文庫]
●コンセプトは「竜之介とひばりくん」だそうなので。って、そういうのをいちいちピックアップしてたらきりがないなー。今後はナシ。
銀河郵便は愛を運ぶ ☆
(イル&クラムジー・シリーズ)
[大原まり子・84・徳間書店]
●大原まり子も非常に性転換ネタ(より正確にはジェンダー・フェミニズム問題)の好きな作家。観念的な作風が特徴だと思います。『イル&クラムジー』シリーズでは、アンドロイドのクラムジーが、男性形から女性形へと変化。
エイリアン刑事
[大原まり子・]
メンタルフィメール
[大原まり子]
ハッピーバースデイ
[比留間久夫・90・河出書房新社/92・河出文庫文芸コレクションに収録]
●現代日本を舞台にした、ゲイの男の子が性転換手術を決意するまでの物語。イエス・イエス・イエス(だっけ?)の続編にあたる。
オレの愛するアタシ ☆☆
[筒井広志・85・新潮社・新潮文庫]
●ある日とつぜん精神が入れ替わってしまったカップルの、波瀾万丈のストーリー。けっこう好きな作品ではあるんだけど、作者のオヤジ的感性がときどき辛いのも事実。
ファーレンの秘宝
(全2巻)
[高坂麻依・94・フランス書院・ナポレオン文庫]
●ファーレン王国の陥落を前に、王子セネカは姉王女の秘術によって少女の姿になり、落ちのびていく。ってわけで、やはりセネカちゃんがかわいーのである。
俺はオンナだ?!
[山際 遥・93・フランス書院・ナポレオン文庫]
●ナポレオン文庫の初期ラインナップの一つにして、稀にみる怪作。主人公の美少年が学園にやってきた悪い魔女によって女の子に変えられてしまう。それだけならまだしも、中盤で、主人公の親友だったサッカー部のキャプテンまで女になってしまう。おそらくこの作品世界では100人以上の少年が性転換されていると思われる。このへん、作者が暴走してるかんじで好感が持てる(笑)。難は、作者の暴走ぶりに一部、挿し絵がついていけてないことか。
ラヴペア・シリーズ
(全6巻)
[岬 兄悟・8?・早川書房・ハヤカワ文庫]
●ピックアップする・しないのボーダー的位置にある作品。ほとんど好みで入れた。主人公の青年が不思議な少女(実は自分のアニマ)と結ばれることによって、少女と一心同体になり、超能力が使えるようになる。アンドロギュヌスという語が作中で多用されているが、シチュエーション的にはトランスセクシャル的なことが多かった。そういえばOVA化したのも、今は昔のこと。
他人の目覚め
[岬 兄悟・85・角川書店・角川文庫]                                                                          
●やっぱ似た者夫婦というか(大原まり子の項目を参照)。そういえば、人格交換パニックによって、最後は夫婦が入れ替わって、最後には妻と胎児が入れ替わっちゃうやつ、あれ確か岬兄悟だったと思ったけど何て作品だったかなー…。
●↑これは「事故の結末」(リモコン・パパ収録)[角川文庫・85年]だったと思います。その他にも岬兄悟氏はそれ系の作品を結構発表しています。「半身一体」(『半身一体』収録)[ハヤカワ文庫・92年]ある日突然半身が女性と合体した男性の話。「電話怪線」(『感情伝染』収録)[ハヤカワ文庫・92年]パラレスワールドの女性の自分と入れ替わってしまう話。「他人の目覚め」(『他人の目覚め』収録)[角川文庫・85年]ある朝目覚めると美女の中で目覚めて、眠るたびに他人に憑依していくという話。(掲示板より)
●岬兄悟さん、ショートショートでかなりあるんですよね…。こっち系のネタが。それも小ネタで。小説に書いたことが現実になる部屋で、小説の一人称を「あたし」に書き替えて性転換する作家とか…。これは、角川文庫のどれかに収録されてたような…。あと、以前にログインのショートショートに載ってた話で体にジッパーがついていて中から別人が現れる話とか…。
●タイトル・出版社等は岬兄悟氏のミニホームページの”岬兄悟の全著作リスト”で調べました。電話交換(ロック・ミー・ベイビー収録 ショート・ショート集/1986・3・31/早川JA文庫)電話中に異変が起こり恋人同士で入れ替わる(が元に戻るし、また入れ替わったりする),他人の靴(愛は爆発収録 ショート・ショート集/1990・6・25/双葉社)居酒屋で他人の靴を履くとその靴の持ち主の姿になる。確かこの作品がそうだったと思う。,過去電話(ョート・ショート集/1991・8・5/天山出版文庫)この中の”玉突き家族”が確か、家族全員で人格転移していく話だったと思うのですが。(掲示板より)
+
MAZE☆爆熱時空
(1〜)
[あかほりさとる・93・角川書店・スニーカー文庫]
●まー、いちおー、「オネニーサマ」がいるので。でも、オネニーサマも、男性体と女性体とで人格が別なのでトランスセクシャル的なドキドキ感はいまいち希薄。ま、そこでディープな領域に踏み込まないからこそ、あかほりセンセはあれだけの大衆性を維持し続けられるんだろうけど。 +
極道くん漫遊紀
(4〜6)
[中村うさぎ・93・角川書店・スニーカー文庫]
●あかほりさとると比べてもう一歩メジャーになれない中村うさぎ。文章力は互角だとすると、やはり作家性というものを捨て切れてない分、中村うさぎの方が不利なのだろう。その分、この「極道くん女の子編」はオネニーサマよりも楽しめたんだけどね。追加情報。電撃版の極道くん外伝でもギャル化ネタあり。 -
ジュラハンター・ケネス・シリーズ ☆
(全3巻,霊女の誘惑,魔狼の砦,キ・キララの妖女)
[倉田悠子・87・富士見書房・富士見文庫]
●無国籍ファンタジーもの。ファンタジーといっても、ロードス島ブレイク以降のファンタジーと比べるとずいぶんストイックな印象を受ける。主人公のケネスは両性具有者だが、はっきりとした記述はないものの、どうやら完全な女性体に変化することもあるようである。くりぃむれもんのノベライズ版などがラインナップされていた当時の富士見文庫は、いまでいうナポレオン文庫的性格が強かった。
聖ミカエラ学園漂流記 
[高取 英・86・而立書房]
●主人公の少女は、実は中世ヨーロッパの少年の生まれ変わりらしい。演劇の方は見たことないが小説版・コミック版よりもOVA版が一番いけてると個人的には思う。小説も続編があるけど…。 -
人外魔境コブの秘密
[松枝蔵人・88・富士見書房・富士見ファンタジア文庫]
●作者が「2巻の原稿はほぼ上がった」と云っていたにも関わらず続巻は未発売のまま。くうっ、ジェラルドかわうかったのにー。本作は今をときめく富士見ファンタジア文庫のごく初期のラインナップのひとつだった。
二分割幽霊綺譚
[新井素子・86・講談社・講談社文庫]
●女性仮性半陰陽ネタの典型的な扱われ方。確かに面白いんだけど、仮性半陰陽ネタって作家は便利に使いすぎると思う。実際の仮性半陰陽で手術を受けたりした人から文句が来たりしないのだろーか。 +
火星の運河
(『屋根裏の散歩者』所収)
[江戸川乱歩・87(初出27)・春陽文庫・江戸川乱歩文庫]
●乱歩って、ショタ趣味はけっこうストレートに作中に出してるけど、性転換的なロマンティシズムを明示的な形で作中に出しているのは、私が知る限りではこの短編だけである。
抱擁 ☆☆
[勝目 梓・91・白水社]
●中年つーか五十すぎのオジサンが徐々に女性化してく、というかなり「寒い」内容なんだが、それに0.8パーセントくらい興奮してしまう自分が悲しい。 +
男を探せ
[『春の軍隊』所収][小松左京・新潮文庫]
トーチカ
(『笑うな』所収)
[筒井康隆・75・徳間書店/80・新潮文庫に収録]
地球になった男
[小松左京・71・新潮文庫(後に別文庫での再録の可能性あり)]
-
吉里吉里人[井上ひさし・] ●井上ひさしが書くと性転換モノの甘酸っぱい感じがまるで台無しなのだが、一応、本作の後半では主人公の男性が性転換(女性の肉体に脳を移植される。『悪徳なんて怖くない』型)している。でも、現国の教科書の文学史年表にこういう作品が記されているってのは、ある意味すごいことかも知れない。あと、そういえば『ブンとフン』でも、途中からブンだかフンだかが女性形態をとっていたような。
株式学園の伝説・シリーズ ☆☆
(全3巻)
[辻 真先・朝日ソノラマ・ソノラマ文庫]
●番長のムサシが、宇宙人の処置によって美少女さくらの中に意識を移されてしまう、という設定。内容的にはこのてのネタの王道で、実際かなり面白いのだが…………いかんせん……イラストが…挿し絵が……とんでも、なかった……。私はいまだに本作の挿し絵を描いた画家に殺意を抱いている。
炎の蜃気楼 ●超有名少女小説。柿崎春家と最初の頃に出てきた敵役で、女に転生した武将が基準に照らしてヒット。
おれがあいつであいつがおれで ☆☆☆
[山中 恒・80・旺文社・旺文社文庫?]
●大林監督の『転校生』の原作。
少女のようにキララかに ☆☆
[山下 定・88・朝日ソノラマ・ソノラマ文庫]
●山下定のデビュー作。なかなか複雑なプロットなのでここには書ききれないが、主人公の高校生男子は、あるときを境に体が徐々に女性化していく。生理学的な性転換に関するSF考証がかなり先進的だった。ちなみにこの作者は、最近でもトランスジェンダー的なモチーフを扱った作品を書いている(そのものズバリではなかったのでピックアップはしていないが)。
そしてゾンビがやってくる
[竹河 聖・87・角川書店・角川文庫]
●竹河聖の軽めのホラー。クライマックスあたりで、憧れの彼女の体を黒魔術で自分のものにして喜んでいる根暗な男が登場。…こう書くとみもふたもないが。実はコミック化されているらしい。
大変だァ
[遠藤周作・69・新潮社/73・新潮文庫に収録]
●狐理庵先生、実は性転換もの、好きだったみたいです。 -
あべこべ人間
[遠藤周作・82・集英社・集英社文庫]
●『大変だァ』は放射能、こちらは薬品の作用によって性転換が起きる。 +
トマト畑クライシス ☆☆
[三浦真奈美・90・集英社・コバルト文庫]
●たしかこの人のデビュー作だったはず。その後の作品と違い、一昔前のコバルトっぽい可愛らしい作品。主人公の男の子は実は天使で、天使は性別が無いから、とつぜん女の子になっちゃったり男に戻ったりしてしまう。好きな女の子の前で女の子になってしまった少年の戸惑いがグー。 +
灰燼
[森 鴎外・]
●文豪の作品。かなりピックアップの基準から外れるけど、巨匠の作品なんで、しかたなく入れた。変生男子(へんじょうなんし)つまりは男性仮性半陰陽だった青年が登場する。
悪夢の虚像 ☆
(『陰画のアルバム』所収)
[山村正夫・73・産報/83・徳間文庫に収録]
●遠藤周作の『大変だァ』と並んでけっこう昔の作品。ボクサーの相良俊一は、バレリーナの梗子に思いを寄せるが、彼女にはいいように遊ばれた挙げ句、ポイと捨てられてしまう。俊一は彼女に対して復讐を誓うが、次の朝気づくとなぜか彼の意識は梗子の肉体に入りこんでいた。そして梗子の新しい恋人が梗子の姿をした俊一をそれと知らず、抱こうとする。抵抗しているうちに側にあったナイフでこの恋人を刺し殺してしまう俊一。そこへ魂の抜け殻となった俊一の身体が盲目的に梗子の身体に刃物をもって襲いかかってくる。気づくと俊一はもとの身体に戻っており、その前には二人の人間の死体が… -
アンドロギュヌスの肖像
[井野博美・91・青弓社]
●女性仮性半陰陽を扱った作品。
ふたりめの蘭子
(蘭子シリーズ1〜)
[さかいともこ・93・白泉社・花丸ノベルス]
●最近ではすっかりボーイズラブに特化した感のある花丸ノベルスだが、こんな作品も以前はあった。自殺をはかった蘭子、その蘭子を助けようとした主人公の少年は命を落としてしまう。しかしどういう偶然からか、主人公の魂は仮死状態の蘭子の中に入り込んでしまう。そして、蘭子として生まれ変わった主人公は、クラスメイトの男子生徒に徐々に惹かれていく。主人公の少年が次第に女性としての感性に目覚めていく過程が見物。それでいて、少年らしい行動パターンも残っているとこが良し。ただ残念ながら本作は1巻が出たきり中断状態。しかも単行本未収録の雑誌掲載分では話の焦点が脇役同志のボーイズラブにシフトしていてちょっと残念。この作者は現在小説を書いていないらしい。
キスして爆裂姫! ☆☆
[黒川裕也・90・講談社・X文庫]
●正真正銘の怪作。性転換らしきモチーフも出てくるが、学園ものの筈なのになんの脈絡もなくハゲの男が顔からビームを発射したり(ちなみに少女小説ですよコレ)、ちょっと通常人には理解不能な作品世界が展開していた。もちろん絶版。 -
DARLING NIKKI
(『MOON CHILD』所収)
[真木健一・94・河出書房新社]
●性転換者(ニューハーフ)が登場する




小説(海外)
 タイトル
[書誌情報]
寸評
萌え
紅に染められ
『バラディスの秘録 墜ちたる者の書』所収)
[タニス.リー・?年・角川書店・角川ホラー文庫]
●三つの短編が入っていて、そのうち「紅に染められ」が、男が死んで女になって蘇る話。観念的な所が多いので萌え度は高くないと思います。(掲示板より)
惑星破壊サービス
[マリオン=ジマー=ブラッドリー・87・創元推理文庫]
●いわずと知れたダーコーヴァ年代記である。(本作品はその第6巻にあたる)
この巻でこれまで種族名位しか登場しなかった先住民族「チエリ」が詳しく描写されています。内容は地球とダーコーヴァの(再)接触後、コミンの力が没落しつつある時期の話で、惑星の危機(閉鎖惑星の経済体系を破壊しようとする組織の暗躍)に対し、コミンが全宇宙から「超能力者」を呼び集めて対抗していく中で、地球人の男とチエリとの間で恋が芽生え最後には子供を…というものです。で、このチエリですが、通常は性的に未分化な状態で配偶者を得た時にどちらかの性に分化して交配し、また元に戻るという種族で、このあたり当時の世相を反映した作品だなあと感じさせます。(ル・グインやタニス・リーの作品同様フェミニズム系といったらいいのかな)ということで、当然萌えません。最もル・グインの作品と比べれば子供を産む所まで行っているので、偉いといえば偉いのですが。(MASATO)
反逆の星
[O.S.カード・93・早川書房・ハヤカワ文庫]
●SFをベースとしたファンタジー作品。舞台となる惑星はかつて銀河社会における犯罪者たちの流刑地だった。いまでは、流刑者の子孫が、それぞれに得意とする技術を発展させて国家を作り、惑星上で覇を競っている。主人公は、バイオテクノロジーに長じた部族の王子として生まれる。彼らの種族は自らの体を遺伝的に改変して不死身となっているが、その副作用でときおり、細胞組織が暴走して怪物となってしまう者が出る。主人公にもこの症状が現れる。初期症状は、男女両性の発現であるため、主人公は徐々に女性化していき、ついに男性社会である彼らの部族の王子として不適格との烙印を押され、王によって部族を追放される。追放された主人公は、緊張状態にある他部族への女使節として交渉にあたる密命を受け、旅に出る。…物語の前半部が主人公の性転換話である。その後主人公の体の変異はさらに進んで怪物化し、さらには一種の超能力者になって…と物語後半のプロットはややカオティックな感じ。
獣の数字
[ロバート.A.ハインライン・?年・早川書房・ハヤカワSF文庫]
●XXYの遺伝子を持っていた男が一旦死んだ後生き返ったら女になっていたということが書かれてますが、ただそれだけ。(MASATO)
ブラス城年代記
[マイケル.ムアコック・?年・東京創元社・創元推理文庫]
●ホークムーンが違う永遠の戦士に変化させられてしまう。あっさり変化させられて人格と記憶も変えられてしまうので萌え度E。「ホークムーンよ、ちったあ抵抗せいや!」といった感じです。(真輝)
宇宙大作戦 続・新たなる航海2』所収
プロクルステスの罠
[マーシャク&カルブレス・83・早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●真輝さんが書いていたのはこれだと思います。異文明の性遺伝子操作装置によってエンタープライズ号のクルーやクリンゴンまでもが性転換されてしまう話。残念ながら?ミスタースポックはXYYにされてしまう(性転換装置ではないのがミソ)ので、女性になりません。(フビライ章一)
宇宙大作戦 メトセラへの鎮魂歌』所収
生命体交換
[ジェイムズ=ブリッシュ・78・早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●TVシリーズでの「変身!カーク船長の危機」の小説化。女であった為に指揮官になれなかった(この設定は当時の世相ですね)カーク船長の元恋人の考古学者が、異文明の精神交換機によってカークと入れ換わりその地位を得ようとする、という話。(フビライ章一)
マイロン
[ゴア.ヴィダル・81・サンリオSF文庫]
●一度女性になり、その後事故で男性に復帰させられた2重人格の主人公の女性人格(マイラ)は「全ての男根を切除して性転換を進める」を掲げて行動します。(あまの)
ジューマの神々
[ディヴッド.J.レイク・87・東京創元社・創元推理文庫]
●子供(中性)−青年(男)−女性−老人(中性)と変わって行く異星人の星が舞台です。(あまの)
オズの虹の国
[ライマン.フランク.ボーム・75・早川書房・ハヤカワ文庫NV]
●『オズの魔法使い』に始まるオズ・シリーズの2作目。シリーズ中唯一、オズの世界のキャラのみが登場する(ドロシー等、人間界のキャラが出ない)作品。物語後半から、オズの国のオズマ姫を探す話になっていくのだが、まさかオズマ姫が主人公の少年・チップだったとは、当のチップ君すら知る由もなかったのでした、と。魔法でチップ君を本来の姿オズマ姫に戻そうという段になって、ささやかな抵抗を試みるチップ君が私的萌えポイント。ただオズマ姫になった瞬間から女言葉ってのがどうも…。原文の英語では同じI,My,Me…なんだから、訳の方も「あたし」じゃなくて「ぼく」のままにしておいてくれても良さそうなものなのに。 +
虚空の帝国(?)
[キース.ローマー・早川文庫SF]
●多世界+時間もの。ひょんなことから主人公はある追跡者からとことん逃げ回るはめに。その際、精神転移による逃走が有り、お約束でヒロインと精神交換。ここからおもしろいのはヒロインが男の欲望に引きずられて主人公とやろうとせまってくるのである。主人公は逃げる逃げる、そしてエンディングへとなだれ込むのである。ローマーは初期のハヤカワ文庫SFではめずらしいユーモア系で好きな作家である。「ハヤカワ文庫」ではなく「早川文庫」なのは古いため。(真輝)
スタートレック(宇宙大作戦)
[早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●カーク船長以下全員が性転換させられる短編があったはず。もちろんMr.スポックも。(真輝)
●みすたーすぽっくが…。いやー、いやー、ビジュアル想像したくないでちゅー。……あ、でも実は女エルフみたいな感じだったりして?(yays)
女神の誓い
[マーゼデス・ラッキー・?・東京創元社・創元推理文庫]
●盗賊団の首領が女主人公2組に敗れ、美女にみえる呪いをかけられる。艱難辛苦の後、主人公達に恨みを持つ魔物の召喚に成功するも、今度は完全な女にされてしまう。猛々しい男がよよよ・・・という感じになりつつあった。最後は死亡。落ちもいい。(真輝)
時空の支配者
[ルディー・ラッカー・87・新潮社・新潮文庫/95・早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●タイトルからもろSF... なんでもかなう元素の力で科学者が女に。男も女も違いは無いというオチをつけている。(まつ)
●マッドサイエンティストみずから三つの願い式に変身。挿し絵的に新潮の吾妻ひでお氏のほうが良い。もう少し直接的表現がほしかった。(真輝)
重力が衰えるとき
[ジョージ.A.エフィンジャー・?・早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●シリーズ3作。近未来のアラブ都市での話。整形した連中が出てくる。作品が良いのでSFファンは物語りのためにも読むべき。本女(ホンジョ)、性転(セイテン)当の用語が良い。(真輝)
●性転換美女を本物の女と見分ける方法として、手の大きさや形は誤魔化せないからそこを見るんだみたいな、いやにリアルというか実用的な話が出てきたはず、たしか…。(yays)
幽霊の勇士
(魔法の国ザンス 8)
[ピアズ.アンソニイ・92・早川書房・ハヤカワ文庫FT]
●勇士が連れの味方兼敵の美女と魔法のアイテムで精神交換。主人公が男らしすぎて萌え度は低い。が、ピアズ氏には期待が持てるのである。『オーラの乙女』参照。(真輝)
オーラの乙女
(クラスター・サーガ 2)
[ピアズ.アンソニイ・?・早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●両性体の異星人が美女と精神交換。人間の男と女の機微が感じられ、読み手次第で萌えられるかも。この作品は異星人の生殖活動がいくつか載っており、その筋にはたまらないかも(とほほ・・・)(真輝)
彼が彼女になったわけ
[デイヴィッド.トーマス・96・角川書店・角川文庫]
                                                                                                                                                                                                        
●これも必読書かもしれない。性転換愛好家のために書かれたと思しき小説は世に幾つも存在するが、本作は、「性転換小説の愛好家」のために書かれた小説、いわばメタ性転換小説なのである。少なくとも、そう読み解くことは不可能ではない。しばしば小説の中で性転換、とりわけ、男から女への性転換は去勢、あるいはより一般的に「喪失」の象徴として扱われる。それは物理的なレベルでは男性機能の喪失であり、ひいては肉体的/精神的な「力」の喪失であり、権威の喪失、主体性の喪失でもある。多くを持つ者が一転して持たざる者と化す、そのドラマ性こそが性転換文学の本質の一つでもある。よく浅薄なフェミニズム論者が性転換文学を持ち上げて「世の男性諸氏もかような体験をすれば、きっと女性を軽んじることなどもなくなるでしょうに」などと言っていることがあるが、彼女らは性転換文学に内包されている潜在的かつ本質的な女性蔑視の思想に一体気付いているのかどうか。なにせ、性転換文学において「女性」の位置づけとは「劣ったもの」「持たざる者」なのだから。しかし、その一方で、女性という存在の、劣るがゆえそして持たざるがゆえの優位性(騎士に奉仕される非 力な姫のような)に対するなかば矛盾した羨望のごときものもまた、性転換文学の根幹をなすもう一つの本質である。『彼が彼女になったわけ』で、誤って性転換手術を施されてしまった青年は、病院に対して訴訟を起こす。本作後半ではこの訴訟の行方がメインの話題になっていく。そして法廷内で、訴えられた病院側の弁護士は、青年が女性になることによって得た「優位」を並べ立て、「あなたはいったい、なんの償いを求めているのですか?」と問いを投げかけてくる。実際、青年は、女としての生き方に幸せを見つけつつあったのである。形勢不利と見た青年側の弁護士は、ついに最終手段に出る。弁護士は、青年の性転換が「喪失」に他ならないとして、性転換によって得たはずの「優位」の幻想を完膚無きまでに打ち砕き、今の青年が去勢された中性の宦官のようなものだとまで言いきる。この法廷での争いは、そのまま性転換文学が持つ二つの要素の対立を象徴しているのである…。ついでながら、大塚英志言うところの「『少女』という第三の性」にあっては、女性としての逆説的な優位性が、本来の逆説性を置き忘れ、無根拠な優位性へと変貌をとげているわけである。我が国における特徴的 な性転換譚に、「女」ではなく「少女」への性転換という一大モチーフが挙げられるが、これこそは日本社会が生み出した「少女」という存在のあまりにも無根拠な優位性に対する強い羨望と嫉妬の表れと解釈することもできまいか。……ちぇっ、語り入っちゃった。長くてすまんす。 -
封神演義(上・中・下)
[安能務 訳・88・講談社・講談社文庫]
●ヨウゼンというキャラクターが、よく女に化けて敵を欺く。 -
スチール・ビーチ(上・下)
[ジョン.ヴァーリィ/浅倉久志 訳・94・早川書房・ハヤカワ文庫SF]
●<八世界>シリーズのヴァーリィによる未来SF。設定はほぼ八世界シリーズとコンパチブルで、とにかく人体改造や性転換などが当たり前になっている未来の太陽系社会が舞台。新聞記者のヒルディは、謎の自殺衝動を抑制するために、女性に性転換する。その性転換をヒルディに促すためにマザーコンピュータは、架空世界でののバーチャルな記憶を圧縮してヒルディの脳にインプットする。その架空世界のなかでは、ヒルディは自分でも気づかないうちに女性として生活していた。…他のヴァーリィ作品と併せてオススメの一品。 +
悪徳なんかこわくない
(上・下)
[R.A.ハインライン・87・早川書房・ハヤカワ文庫]
●ハインラインの性転換嗜好が一番ストレートに出た作品(ストレートに出なかったのは例えば『輪廻の蛇』とか)。ある意味、古典にして基本。老いた男性が脳移植手術を受け、若い女性の肉体に生まれ変わるというSF作品である。主人公が、親友の男性(ドナーの女性とは共通の知り合いでもあった)と結ばれるあたりの展開や、才能はあるが貧乏な画家のためにヌードデッサンのモデルとなるくだりなど、存分にトランスセクシャルの醍醐味を味わうことができる。どうでもいいことだが、ハインラインは絶対、この主人公に感情移入して作品を書いていたと思う。
闇の左手
[A.K.ル.グイン・78・早川文庫・ハヤカワ文庫]
●SF。クマノミみたいに(そうだっけ?)、ある周期で性転換する種族の惑星が舞台。
冬の王
(『風の十二方位』所収)
[A.K.ル.グイン・80・早川文庫・ハヤカワ文庫]
●「闇の左手」の外伝的な短編。闇の左手では性転換する種族に対する三人称は「彼」だったが、本作では「彼女」となっている。それだけでかなり印象が違ってくるから面白い。
死の王
[タニス.リー・86・早川文庫・ハヤカワ文庫]
●あちらのファンタジーものでは私の一番のお気に入り。生まれつき男にも女にもなれるシミュが主人公。男として育ち、自分が女性になれるということも知らなかったシミュが、好きになった少年ジレクの前で女の子に無意識に変身してしまうくだりが美しくも幻想的。
妖魔の騎士
(上・下)
[P.アイゼンシュタイン・83・早川文庫・ハヤカワ文庫]
●うおおー、ギルドラムかわいすぎぃぃ! あの少女が実は主人公の「パパ」というのはもはや反則。
プロテウスの啓示etc.シェフィールド作品
バービーはなぜ殺されるの作者の作品群
オーランドー
[ヴァージニア.ウルフ]
●ま、古典ですね。最近映画にもなりました。ある青年の一生を描いた物語です。というか、青年は途中である日とつぜん女性に変わってしまうので、「青年」とも言い切れないんですが、まあそういうことです。
セラフィータ
[バルザック]
●両性具有とかの話題になると、前述のオーランドーと共にまず引き合いに出される巨匠バルザックの作品。神秘的な青年セラフィトゥスは美女セラフィタへと自在にその姿を変える。といってもどうやらバルザックの興味は神知学みたいなとこにあったらしく、あまり萌えるタイプの話ではない。そういえばコミックの話題になるが、九月姫が昔、短編で、主要キャラ二人の名がオーランドとセラフィタ、というのを描いていたはず(資料紛失)。 -
スキズマトリックスとかサイバーパンク小説
奇妙な中断
(『ホラー&ファンタシィ傑作選3』および『ウィアード(3)』所収)
[大滝啓裕編・シーベリイ.クイン・86(雑誌初出36)・青心社/青心社・『ウィアード3』に収録]
                               
●舞台は17世紀後半。英国貴族ウィラビー・モンキュ・マンローは海賊船に奴隷として連れ込まれる。ウィラビーはやがて、船内でやはり略奪されてきたスペイン娘・カルメリタと出会い、恋に落ちる。だが、逢瀬の現場を海賊の首領に見つけられてしまう。ウィラビーは見せしめに去勢されてしまい、さらに、無理矢理、女装と化粧を施されさらしものにされてしまう。以後、ウィラビーは女奴隷として扱われることになる。まあ、パルプ誌のお手軽さというべきか、その乱暴な去勢手術によってウィラビーの身体は胸がふくらみ腰も丸みを帯びて本物の女性のように変化していく。そんなウィラビーをカルメリタは「姉さん」と呼び、女同志として接する。どうやら彼女には潜在的な女性同性愛者としての素質があったようである。そしてウィラビーの抵抗にも拘らず、海賊船が陸に戻るころには、ウィラビーは精神まで女性化してしまっていた。海賊の首領の荘園で、カルメリタは首領の女として厚遇されることになり、ウィラビー(このころには女性名「ジョキナ」と呼ばれるようになる)はその腰元として召し上げられる。
 カルメリタの下でウィラビー=ジョキナは女性として生活し、女性としての喜びも知るようになる。またカルメリタとの同性愛的関係も続く。だが、あるとき、ふとしたトラブルから荘園を脱走しなければならなくなり、神秘的な老婆の助けにより、ウィラビーは再び男性としての自我を取り戻す。ウィラビーの活躍により、彼らは無事、荘園を抜け出し、その途中で海賊の首領への復讐も果たす。そしてウィラビーはカルメリタを妻に迎え、二人は以後、末長く相思相愛の夫婦生活を送ることになる。ところで、あるときウィラビーはフランスとの戦争に際して、軽騎兵隊として出征することがあったのだが、その帰途に彼が家に程近い木陰の墓地で目にしたのはカルメリタの立てたジョキナの墓標だった。物語はこの場面で幕を閉じている。どうやらカルメリタはウィラビーもジョキナも等しく愛していたようだ。
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●クイン(Seabury Quinn)
[1889−1969]
 ウィアードテイルズ1923年10月号=第7号にてデビュー。同誌に145篇もの作品を発表。上の『奇妙な中断(原題:STRANGE INTERVAL)』は読者をおおいに沸かせたそうである。さらに、クインは後年『ALIEN FLESH(他人の身体)』という作品をものしている。これは、「死んだ女の身体に精神を移された男が、かつての友人である男と結ばれる」という内容だそうだ。パターンとしては映画『SWITCH』とほぼ同じだが、やはり1930〜40年代という時代では、そのような作品を衆目に曝すにためらいがあったらしく、発表は死後になった。『奇妙な中断』はW.T.誌への発表第69作目。なお、このクインに関する解説は、『ホラー&ファンタシイ3』巻末の作品解題をほぼ全面的に参考にさせていただいた。







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