さて、前回は世間で言うところの真剣白刃捕りというのが、いかに役に立たないかという趣旨だったが、
あれを見て「じゃあ真剣白刃捕りってまるっきりのでたらめなのか?」と思った人もいることだろう。 実を言うそうでもなくて、真剣白刃捕りとされている技はある。しかしまあ、本当にそれができるかというと、 ちょっと怪しいところも多いのだが。とりあえず、今回は代表的な「本当の」真剣白刃捕りを出してみることにする。 |
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その1 柳生系統でやるやつ |
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左、受 右、捕り 受けは中段で捕りを攻める。 |
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受けは一刀両断にせんものと上段に振りかぶる。 | |
捕りは直ちに飛び込み、右手で剣を押さえ、左手で受けの右脇腹に当てを入れる。 | |
右手で受けの右手を引き込み、左手で肘を圧して一本捕りに崩す。 | |
潰して左手で右肘を押さえ、刀を奪って制する。 | |
その2 二刀流系でやるやつ。なんだか合気道みたいだが、戦前の資料だから多分無関係だろう。 |
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受け、右。 捕り、左。 捕りは右手を受けの刀に向けて伸ばし、右半身となる。 |
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切り込んでくるのを、右手の残像を切らせるように時計廻りに転回して躱し、入身する。同時に左手で受けの右手を制する。 | |
転換して左手で受けの右手に小手返しをかけると同時に右手で刀をこじり奪う。 | |
小手返しで倒して | |
そのまま制する。 |