今度は骨折(1997年10月)
(2/3) ミツコはまだ2歳の子供です。骨が成長途中でデリケー トなため、外部からネジを骨に取り付け、特殊な樹脂で固 定するという手術を行うことにしました。もちろん吸入麻 酔を施し、レントゲンの透視を行いながらの手術です。 1時間以上かかってうまく樹脂でネジを固定できました。 さらにその外側をグラスファイバーのテープで固定して手 術は無事終了。でも実のところ、長期間このギプスを装着 したままミツコがおとなしくしていてくれるか心配でした。 過去にはニホンザルで骨折の手術をした翌日、完全にギプ スを取り外した例があるからです。 そんな心配をよそに、ミツコは全くギプスをかまうこと なく、食欲もあり元気でした。そのうちに左手もよく使え るようになりました。でも完全に骨がついて、絶対に大丈 夫だと確信が持てるまでは、このギプスを取り外すのは危 険です。人間のように動物は治療に協力的ではありません から、もし完全に接合してなかったら、確実にもう一度骨 折してしまいます。 レントゲン撮影して、骨折した2本の骨が綺麗に接合し ているのが確認できたのは、なんと2ヶ月以上も経過して からでした。「もう大丈夫だ、嫁にいける。」と担当者に 告げると、飛び跳ねるほど喜んでくれました。