僕とカヲル君はともに葛城ミサトの住んでいたと、思われる町外れの洋館まで行くことになった。

だいぶ、歩き続けて行くと、レトロな感じの喫茶店が建っていた。

 

 

  −第3部・喫茶と洋館・前編−

 

 

カヲル「おや、もう昼過ぎか…………。」

シンジ「もう、くたくただよ………。あの喫茶店でひと休みして行こう。」

カヲル「そうだね、実のところそうしようかと思っていたし。」

こうして、僕たちは喫茶店に入った。

マスタ−「はい、いらっしゃい。って、渚教授じゃないか!?」

喫茶の中も思ったように外の造りと合うような、造りがされていた。中には客はいなく、カウンタ−には、ふじょう髭をはやし、髪の毛を後ろで束ねている30才前後の男が皿を拭いていた。その男は少し驚いた顔をしたが、すぐに男臭い笑いを浮かべていた。

カヲル「もう、教授ってつけるのはやめてくださいよ。加持さん。」

加持「ついつい言ってしまったんだ、悪く思わないでくれ。」

シンジ「知っているの彼。」

少し小声でカヲルの耳元でささやいた。

カヲル「ああ、加持リョウジ。こう見えても彼は物理学の第一人者だよ。」

シンジ「そうには見えないのだけど………。」

カヲル「人を見かけで判断するのは良くないと思うよ。シンジ君。」

シンジ「ご……ゴメン。」

シンジはバツの悪そうな顔をして言った。

カヲル「なにも君は謝る必要はないよ。忠告しただけだから。」

加持「さ、ここに来て座ったらどうだ?二人ともだいぶ疲れたような顔をしているじゃないか。」

こういって、加持さんはカップを取り出してきた。

加持「アップルティ−でいいかい?これは俺のおごりだよ。」

カヲル「ありがとうございます。ついでに何か食べる物があればいいのですけど。」

とタイミングよくシンジのお腹がグ−といいだした。

シンジは真っ赤になったが、2人とも笑いだし、ついにシンジも笑いだした。

こうして、アップルティ−とスパゲッティとサンドイッチを平らげた二人はお金(ちゃんと、アップルティ−の分は引かれている。)を払って、店を後にした。

あれから、2時間半歩き続け。

シンジとカヲルは古い館の前に立った。

レンガで造られていて、かなり大きい。正面にはドアが見える。

あたりはすでに夕闇に包まれていた。

シンジ「不気味な感じがするね。カヲル君。」

カヲル「ああ、そうだね。でも、使われてないみたいだね。人の気配がしないよ。」

そう言い終わると、カヲルは正面のドアを調べていた。

シンジ「どう?カヲル君。」

カヲル「カギはかかってないね。入ることが出来そうだよ。とにかく、中を調べよう」

こうして、シンジとカヲルは不気味な雰囲気のただよう、レンガ造りの古い洋館の中に入った。

入ってすぐに目についたものは、暖炉がとその上の壁にかかってる肖像画であった。左には階段。右手には扉がある。

シンジ「ここは…………広間のようだね。」

シンジは後ろのカヲルに言ったが、カヲルはさっき入ったドアをがちゃがちゃやっていた。

シンジ「何やっているの?」

カヲルは諦めたような口調で言った。

カヲル「どうやら、閉じこめられたらしいよ。だが、きっとどこかに、出口が隠されているに違いないよ。」

シンジ「大丈夫かな………。」

カヲル「心配しなくていいよ。僕がついている。きっと、出られるよ。」

シンジはやっと落ちついたようだ。そして、何かに気がついたようで、暖炉の上の肖像画に見入っている。

カヲル「この館に住んでいた。女の肖像画のようだね。」

シンジ「アスカをさらった葛城ミサトに似ている………。あっ!肖像画の口が動いた!どうなっているんだ?」

肖像画が不気味な声で話だした。

肖像画「ソロモンの力は、私の手によって、復活する。命が惜しければ、アスカから手を引くことね。」

カヲル「おかしい…………。彼女は100年も前に死んだはずなのに…………。」

カヲル「ここを、脱出後、あとで調べてみよう。」

そういうと、肖像画を壁からはずした。

シンジ「そんなはずないよ!確かに見たんだよ!さっきの声と同じだったんだよ!」

シンジは珍しく熱弁をはじめた。

カヲル「だれも、疑っちゃいないよ。だけど、どうなっているんだ!?」

しばらく、考え込んでいたが、ふと顔を上げた。

カヲル「とにかく、ここを出るのが肝心だ。」

シンジ「そうだね、こにいても、何にもならないしね。」

シンジはそう言い終わると暖炉の中を調べた。

シンジ「古い、燃え残った薪と火かき棒があるだけか…………。」

カヲル「フフフ………。甘いね、何かのドラマじゃあるまいし、そんなところに隠し通路があるわけないよ。」

シンジは情けない顔をして苦笑していた。

シンジ「それもそうだね。現実はそんなに甘くないよね。(これがアスカだったら迷わず「アンタ、バカぁ?」の一言で張り倒されてたな。)」

カヲル「さ、気を取りなおして、二階に行こう。」

こうして、僕らは左の階段を上った。

二階の廊下にはふたつの扉があった。青と赤である。

カヲル「頑丈な造りの扉だな。カギは掛かってないみたいだね。でも、このドクロのレリーフは趣味が悪いね。」

と、突然、シンジが素っ頓狂な声を上げた。

シンジ「あちゃ−、扉のドクロにさわったらへこんじゃったよ。どうしよう。」

カヲル「ま、誰もいないしいいんじゃない?でも、どうして、さわったんだい?」

シンジ「ん………ちょっとね。(こういうの押しボタンになっているんだよな……。証拠にカチッといったし。でも、甘かったな。なんにも起きないや。罠よりましだけど。)」

そして、扉を開けて中に入った。

右には机、左にはきちんとしたベッドがあった。うっすらとホコリが積もっている。

カヲル「執事の部屋だったみたいだね。」

シンジ「あ、机の上に銀色のカギがある。この館のカギに違いないよ。」

カヲル「うん、いい物を見つけたね。でも、机の引き出しには何も入ってないようだね。」

シンジ「さ、隣に行こう!(確か隣にもドクロがあったな、フフフ。)」

すでにシンジはニヤリと笑っている。

カヲル「シンジ君………。」

シンジ「何?」

カヲル「その笑い………。何か良からぬ事を考えてない?」

シンジ「いっいや。そんな大した事じゃないよ。」

カヲル「さ、隣に行こう。」

僕たちは再び廊下に出て、青い扉の前にきた。扉はさきほどの扉と色違いなだけで特に変わってない。シンジは瞬速の早さでドクロを押した。だが、何も起きない。

シンジ「………………。(そんな、ハズは……………やっぱり甘かったかな?)」

カヲル「………………。(もしかして、ドクロを押す楽しみを覚えたんじゃ…………。)」

二人は無言で中に入ろうとした。だが、扉は開かない。

シンジ「今度はカギが掛かってる、あっ!さっきのカギで…………。」

しかし、カギは合わなかった。

カヲル「どうしようもないね。一端、広間に行こう。」

こうして、二人は廊下から階段に出た。

シンジ「はっ!ドクロだ!」

シンジはそう叫ぶなり、階段の左の壁にあるドクロを押しただか、押せない。

シンジは押したり、叩いたり、引いたりしたがダメだった。

カヲル「何やっても無駄だよ。(やっぱり趣味になっている。それとも、恨みでもあるのかな?)」

シンジ「……………。(最低だ−−−。どうしても、出られないのか…………。あれくらいしか怪しい物はないのに……………。)」

こうして、二人は無言で広間に行き、椅子に座った。

はたして、二人は出られるのか!?

後編に続く。

 

 

  −第3部・喫茶と洋館・前編・完−

 



計良さんへの感想はこ・ち・ら♪   


− 作者&管理人達のコメントコ−ナ− −

 

計良「いかん…………。シンジ君が怪しい事をしだした。ま、アスカがいなくなった解放感が彼を動かしたんだろう。」

計良「この話のカヲル君は冷静だな。まさに、教授にだな。シンジも鋭くなっている。」

計良「あと、いきなり、ミサトさんを亡き者にしたのはヤバイかな?(ああっ、ミサトファンから抗議の声が聞こえそう…………。)」

視界暗転 場面転換。

ミサト「ええっ? アタシってば死んでるの?(汗)」

カヲル「ふふっ。やはりここが人気の差だね。主人公級の扱いを受ける僕と、端役の君とでは小説の中でもこうも扱いが違うんだよ」

ミサト「だ、誰が端役よ!! これでもアタシはネルフ作戦部長にしてシンジ君の保護者よ!」

カヲル「でもやっぱり端役(きっぱり)」

ミサト「ぐぬぬぬぬぬっ!!」

アスカ「はん、アンタだって主人公「級」であって主人公でないのよ! そもそもたったの1話しか登場しないやつが主人公になれるわけがないじゃない! 主人公はア・タ・シ!!」

レイ 「あなたも、所詮は主人公「級」なのよ・・・・第1話に出なかった時点で、もうそれは決まり・・・・主人公は、わたしと碇君・・・・」

アスカ「な、なんですってぇ!! ちょっとファースト! あんた言いたい放題言っちゃって!!」

カヲル「主人公がどうこういう話はいいんだよ。で、綾波レイ。君はこの話に出てこないが、どうしたのかね?」

レイ 「わたしには分からないわ・・・・計良さんに聞いてみないと・・・・。

アスカ「やっぱりそこはそれ、主人公と見なされていないから・・・・」

カヲル「まったく、君もしつこいねぇ・・・・」


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