無限抱擁
楽しい会話を終え、僕達は綾波の体のことを考え早目に寝る事にした

おやすみ、アスカ、綾波

そう言って自分の部屋に入りベッドの中へ潜り込んだ

次の日綾波は目を開けなかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おはよう、アスカ」

「レイはまだ寝てるの?」

「うん、まだ起きて来ないよ」

「そう、私起こして来るわね」

そう言ってアスカはレイの部屋へ入った

「レイ、おきなよ・・・朝よ、約束したでしょ朝ご飯シンジと一緒に作るって」

「レイ?・・・・・・・・ちょっとレイったら・・・・・」

レイは体を揺すられたが、目を覚まさない

「シンジ!ちょっと来て」

「どうしたの?アスカ」

「変なの・・・目を、目を覚まさないのよレイったら」

「綾波?・・・・・朝だよ・・・」

今にも泣きそうな声でシンジがレイに向かって話し掛ける。





「ここ・・・・何処?」

「ここは、あなたの夢の中よ」

「あなた、誰?」

「私?私は本物のあなたよ・・・・・フフフ」

「髪の黒い私・・・・目の黒い私・・・・」

「そう・・・私は人間・・・・あなたはなに?」

「私?私は・・・・・違う、私も人間そう人間としてみんな見てくれる」

「ウフフ・・・・違うわ・・・あなたは人間じゃないわ」

「そう、私は人間の形をした物、ただの入れ物」

[そうよ、あなたはタダノ人形、」

「人になりたい?私と同じ碇君と同じアスカと同じみんなと同じ人間に人になりたい?」

「なりたい、私は、私は碇君と同じ人間になりたい」

「でも、無理よ・・・人にはなれないわ」

「なぜ?なぜ人になれないの?」

「知りたい?教えて欲しい?」

「欲しい、教えて欲しい」

「あなたは人の形に似せて作られた化け物だからよ・・・・・・ウフフフフ」

「私が化け物?じゃああなたも化け物?」

「私はあなたの中に居る人間よ、たった少し残された人としてのあなたよ」

「人としての私、たった少しの私・・・・・・」

「碇君ともお別れね・・・もう、永久に・・・・・」

「もう?・・・・・・まだ、まだ駄目」

「まだ、・・・・・・いやなの、まだ、別れたくない・・」

「ウフフ・・・・・・だめよ、ほら、あの方が迎えに来てるわ、

見えるでしょ、あなたにも、あのお方が・・・・」

「見える、私にも・・・・あの人が・・・・・・・奇麗・・・・とても奇麗」

「そうよ、あの6枚の美しい羽根があなたを永久の世界へと導いて下さるわ

さあ、行きましょう・・・・私と共に」

「案内、ご苦労であった、下がって良い」

「はい・・・ミカエル様」

「汝がレイかえ」

「はい、私が綾波 レイです・・・・・ミカエル様」

「さあ、行こうぞ我永遠の時の狭間へ」

「ま・まだ、行けません、私は碇君と一緒に居たいのです」

「そうはゆかぬ、そなたは我の命なくこの人の世に生まれし物

それゆえ、そなたを連れて行かねばならぬ」


「ミサト、こっちよ早く」

「どうしたってのよ、何があったの」

「レイが目を覚まさないのよ、朝から」

「レイが!」

「シ、シンジ君、」

「ミサトさん、綾波が・・・・綾波が、起きてくれないんだ・・・起こしてるのに・・・」

「アスカ!すぐリツコに連絡して、早く!」

「分かったわ、」

「シンジ君、今のうちに言っておくわ、いい?良く聞いてレイはね、レイの命はあと少ししかないのよ・・・・・・もう意識を取り戻す事も

無いかもしれないの」

「な、 何言ってるんですか・・・・ミサトさん、冗談もいい加減にして下さい、怒りますよほんとに」

「冗談なんかじゃないわ、本当のことよ、シンジ君」

「リツコが来たわよ、ミサト」

「なにやってたの、ミサトあなたが付いていながら、気づかなかったの」

「リツコさんまで、なに言ってるんですか・・・・・・・・・・みんなして僕をはめようとしてるんでしょ」

「あなたも来なさい、冗談なんかじゃないわ、急いで」

「先輩、マギの用意は出来てます、レイをカプセルへ運ぶだけです」

「分かったわ,じゃあ始めるわよ、精神固定、周波数を全波形域に照射・・・・・・・・・・」

「駄目です、なにかのエネルギーが邪魔をしています」

「なにかしら、このエネルギーは・・・・・・」

「マギは無熱の光エネルギーと言う答えを出してます」

「この質量で無熱ですって、まるで神の力・・・・・・・」


「でも行きたくありません、これからも碇君と暮らして居たい、みんなに愛されて居たい」

「そうかへ・・・・・・・・・しかし、これがそなたの運命ゆえ、しかたあるまいて・・・・・・・・・・

・・・・・・むう・・・・なぜじゃ、なぜ現世の扉が開くのじゃ、我はなにもしてはいないぞえ」

「そうか、これがそなたの力・・・・愛しておるのかあの少年をこれほどまでに・・・そして神までも

そなたにお力ぞえをするともうされるほど・・・・、わかったぞえ、では我もそなたに時間を与えよう

そなたの心があの作られた体から開放されるまで最後の最後まで意識を与えよう、

しかし、与えられた時間を伸ばす事は出来ぬ、許してたもれ・・・・・・・・・・・・・・・

では行くがよい・・・・・・あの少年の元へと、そなたの愛する場所へと・・・・・・・・・・・・」

「はい・・・・・・・・・ありがとうございます、ミカエル様」

「しかし・・・・・神はなぜあの少女にこれほどまでにお力を使うのじゃ・・・解せぬ・・・・・

フ・・・・・はっはっはっはっ・・・・・・・・此れでは我も、堕天使ルシフェルになってしまうのう」


「どうなの・・・レイは戻って来れるの・・・・ねえリツコ」

「解らないわ、レイがこちらの世界に執着するなにかがあればあるいは・・・・・」

「綾波、綾波、・・・・・・・綾波!」

「ちょっと、シンジ君・・・待ちなさい」

「駄目よシンジ君、そこに入っちゃあぶないのよ!」

「マヤさんどいてください、綾波の所に行くんだから」

「駄目よ・・・・あっ」

「綾波・・・・・・・・・・・・・・・綾波、なんで・・・なんでだよ、ねえ、帰って来てよ、ねえ僕の所じゃいやなの?

ねえ、ねえったら・・・・・・」

「この回廊・・・何処までつづくのだろう、・・・どこまで行けば碇君に逢えるのだろう・・・・何処までも歩く・・・

碇君に逢えるのであれば、みんなの所に行けるのであれば・・・どこまでだって歩いていける・・・・

まだ、離れたくない、みんなと、碇君と・・・・・・・・・私の体とも別れたくない・・・・・・・・・・」

「聞こえる・・碇君の声が・・・・・・・・・聞こえる、呼んでる、私を・・・・・早く、早く行かなきゃ・・・・みんなの元へ

碇君の居るあの世界へ」

「見える、大きい扉が・・・あそこを通れば行ける、あっ・・・・・・解る・・碇君の温もりが、暖かい・・・・・凄く・・・暖かい・・・・・・・」

「あっ・・・・・・・・・・・・・綾波・綾波・・・・・・目を・・・・目を開けた・・・・・・」

「碇君?・・・・・・」

「綾波!お帰り、お帰り、綾波、待ってたよ・・ああ」

「もっと、もっと強く抱きしめて、もう放さないで・・・・・私を・・・・・・此処に居させて・・・碇君」

この小説はイロウルなおさんの「遥かなる空の向こうに」を題材にした外伝です。
苦情、感想などは私、yosi宛てにお願いします。


出張鑑定・・・もとい、コメントfrom分譲住宅

カヲル「さあ、case3はyosiさんのSSのようだね。しかし、これで外伝を書いてくれる人が3人・・・・うむ。なんというか・・・・君の小説、そんなに人気あるのかい?」

作者 「じぶんでもよくわかりません(爆) なにしろ感想はちょこちょこっとしか来ないし、カウンターはまわっているけれども他のぺえじに比べれば低い値。しかもそのほとんどが多分分譲住宅目当ての人だろうから。リンクページのコメントに「投稿中心のぺえじ」なんて書かれている場所もあるかも知れないくらいだから」

カヲル「まあ、自分の小説あまり更新していなければ当然だろうね。投稿のほうは100本越えているというのに、あいかわらず君の小説は30本に達していないのだから。ふっ、人の希望は悲しみにつづられている、というところか」

作者 「それはともかく、コメントコメント。話が思いっきり脱線しているよ」

カヲル「おっとそうだった。・・・・しかし、遂に「神さま」まででてきたか・・・・」

作者 「かわりにほとんど役所のないのがアスカですね」

カヲル「yosiさんがどちらのファンか、一発で分かる内容だね」

作者 「そういえば、レイファンからのメールで一番多いのは「レイちゃん殺さないで」ですからね」

カヲル「それに大して君はこう返事をするそうじゃないか。「殺すと言った以上殺します」ってね」

作者 「・・・・そこまでストレートじゃないですけどね。ま、それはともかく、そう宣言しているので、キャリバーンさんやyosiさんなど、レイちゃん蘇生ものの外伝が届くのでしょうね。・・・ってことは、わたしはこれで心おきなくラストへ突き進めると・・・・」

カヲル「まだ物語世界の中では5日くらいしかたっていないのに、もうラストの話しかい?」

作者 「うくっ・・・・・(大汗)」


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