この話は、「遥かなる空の向こうに」の外伝−短編です。
苦情などありましたら、私の所に直接メールを送って下さい。
原作者に迷惑をかけるわけには、いきませんから・・・





Children's picture




学校。

前までは、あまり面白くはなかった。

・・・いえ、面白い、ということに興味がなかった。

でも、今はとても楽しい。



「・・・それでねぇ、何だかあの終わり方安易じゃないかなぁって!」

「う〜ん、確かにそうよね・・・やっぱりあのシーンで戻ってくるってのはねぇ・ ・・!」

「でしょぉ!?シナリオ書き直しよ、あれ!!」

「シチュエーションだけはいいけどさぁ!・・・」


アスカと洞木さんが、テレビの話をしてる。

・・・今は、お昼。お弁当を食べ終わった所。みんなどこに行くでもなく、雑談を 楽しんでる。

私は、そんなみんなを見てるのが楽しい。

みんなが笑ってるのが、なんだか嬉しい。

そんな風に思えるのが、とても嬉しい。

───これまでは、なかった気持ち。

・・・アスカと洞木さんは、すごく楽しそう。

鈴原くんと相田くんは、お互いにふざけあってる。・・・いつもと同じ。

みんな、いつもと変わらない。

そんなみんなの中にいられる事が、嬉しい。

それから・・・碇くん。

私みたいにみんなが笑ってるのを見て、微笑んでる。

・・・碇くんの笑顔を見ていると、胸が熱くなる。

締め付けられるような気持ちと、恥ずかしい気持ちと・・・・あったかい気持ち。

その気持ちを抱いているのが、気持ちいい。

その気持ちを心の中で転がすのが、すごく気持ちいい。

碇くん・・・

アスカ・・・洞木さん・・

相田くん・・・鈴原くん・・・・みんな・・・。

・・・何だか、みんなが笑ってるのが眩しく見える。


───ふと、相田くんがカメラを持ってるのが目に止まった。

写真・・・

私の中に、一つ、したい事が浮かんだ。

・・・碇くんと一緒に、写真、撮りたい・・・。

碇くんと一緒の私が見たくなった。

・・・なんだか恥ずかしい・・・でも・・・

「・・・あの、碇くん・・・。」

少し緊張して、碇くんを呼ぶ。

「何?綾波。」

「あの・・・一緒に写真、撮ってくれる?・・・。」

「え?」

「相田くんのカメラで。・・・碇くんと一緒に、写真、撮りたいの。」

「え、あぁ・・・っと・・・う、うん。」

───碇くん、いつもみたいに慌ててる。でも、ちゃんと答えてくれた。

とっても、嬉しい・・・!

「ケンスケ、ちょっと。」

「ん、何?シンジ。」

「ちょっと、写真撮ってほしいんだけど・・・綾波と一緒に。」

「綾波と?」

相田くんが不思議そうに私を見る。

───相田くん、お願い。

「・・・OK。別にいいよ。それじゃシンジ、隣にでも座って。」

少し考えた後、笑ってくれた。

ありがとう・・・。


碇くんが私のすぐ側に座る。

そっと目を合わせたら、いつもみたいに微笑んでくれた。

・・・それを見て、頬が熱くなる。

赤くなったのが碇くんに見られたくなかったから、相田くんのカメラを見る。

本当に嬉しいのに、目をそらしてしまう。

・・・もう一度碇くんにそっと視線を移す。

碇くんは笑ってカメラを見てる。

良かった・・・。怒ってない。

怒らないとは思うけど・・・。でも、笑っててくれて良かった。

「レーイー!なぁにやってるのぉ!?」

「!!・・・アスカ。」

突然、アスカが私のすぐ前に立って言った。

「あの・・・碇くんと、写真撮りたくて・・・。」

「あぁー!ちょっとずるーい!」

アスカは大声で言う。

「レイ、私も入れてよ。ね?」

アスカが怒った・・・と思ったら、笑って私に頼んだ。

「え・・・」

アスカの頼みに、少し、私は迷ってしまった。

・・・一瞬戸惑った私を見て、アスカが言ってくれる。

「・・・レイ・・・・・・。いえ、いいわ。シンジと二人っきりで撮りなさい。」

・・・その声が、本当に優しくて。

「ううん、アスカも一緒にいて。」

アスカの言葉を聞いて、今度は迷わず、私は自分の希望を口に乗せた。

そんな私に、アスカはまた優しく笑って・・・。

「それじゃ、そうしましょ。・・・こらシンジ!しっかり前向いて!!」

アスカが、私の後ろに回り込んだ。

そして、私と碇くんの肩に腕をまわす。

・・・アスカ・・・

「うわっ、何するんだよ、アスカ。」

「いいからいいから!」

「全くもう・・・」

・・・碇くん、少し呆れたみたい。

でも、心の底から笑ってる。

その笑顔を見て、私もカメラに目を戻した。

「もう、いいかな?三人とも。」

相田くんがそう言った。

ふと見ると・・・みんなが少し離れて私たちを見てる。

・・・・・・みんな・・・笑ってる・・・・・・

「いいね?じゃあ、撮るよ!」

その声に、カメラの方に振り返り、私も笑って・・・











Children's picture Ended.




この短編を読んでくれた人たちへ・・・・・・

この話は、EVAコレクターズディスク・Vol.3のパッケージの、
笑っているチルドレンのお話です。

つたない小説ですが、メールの一つでも頂ければ、幸いかと・・・・

それでは、また次の機会に。
こんな小説の掲載を、快く承諾して下さったなおさんに、最大限の感謝を込めて。
まだまだ未熟なEVA小説書き、キャリバーンでした。



キャリバーンさんへの感想はこ・ち・ら♪   


出張コメントfrom分譲住宅

カヲル「キャリバーンさん、短編投稿、どうもありがとう!」

レイ 「私が主役なのね。うれしいわ」

カヲル「このぺえじの逃げた作者と違って、かれはレイな人だからね。アスカくんに毒されていない分、こういったほのぼのが書けるんだよ」

アスカ「だれに毒されてないですって! 言いがかりをつけるのもいいかげんにしなさいよ!」

カヲル「どこが言いがかりなんだい? 前にも言ったと思うが、きみのおかげでどれだけの人が人生を狂わされたか・・・・」

アスカ「自分の心の弱さを他人のせいにしない!!」

レイ 「・・・・あなたもね・・・・」

アスカ「ぬ、ぬわんですって!!」

レイ 「自分のことを棚に上げないで、って言いたいのよ」

アスカ「なななななっ・・・・・」

カヲル「まあまあ、女の子同士争わないで・・・・(この二人が戦うと、エデンが廃虚>になってしまう・・・・)」

アスカ「ホモは黙ってなさい!」

レイ 「・・・あなたは黙っていて。わたしはこの人と話があるの」

カヲル「うっ・・・・今日はいつになく強気な二人だ・・・・」

アスカ「作者が小説書かない以上、こういうところでアピールしないとだめだからね!」

レイ 「そう。作者さんが書かないから、こういうところで・・・・」

 ぎくうっ!!

レイ 「・・・・なに、今の音?」

アスカ「・・・・まーた作者の冷や汗ね・・・・・」




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