題有り。

_ こんな日に

週明け早々午後ばっくれる。家の点検立ち会いのために帰ったわけだけど、どこの世界に週明け平日の昼過ぎから家の点検に立ち会える会社員がいるかっつーの。マンションの半分近く人がいないんじゃないか？　くらいのいきおいでスケジュールされた点検。どうせなら午前中とかにしてくれれば点検後出社なのに……と恨みつつ。

_ 秒速５センチメートル

終わった足で渋谷に出た。秒速５センチメートルを見に行った。 以下ネタバレ。 えっとー。どの話も女の子はええ娘やねー。１話の明里といい、２話の花苗といい。少年時代のまっすぐまっすぐな想い。思春期の伝えたくても伝えられない思い。この二つがものすごくいい具合に絡み合っているわけで。そしてそこから３話のクライマックスにむかうわけで。この第３話での貴樹は、忙しさの中で心に持っていた何かを失っていくようにかかれているわけだけど、結局のところ種子島の高校時代に手紙もメールも出せなくなった状態に陥った時点で駄目じゃん、というところ。もちろん明里も共に、交わしあっていた手紙も届かなくなり、そこから徐々に徐々に関係を失っていっているわけだけど、明里はまだ少なくとも、１話において関係を失ってしまっていた貴樹との間を取り戻したいと手紙を書いているわけで、それに対してこの時の貴樹は何もしていないわけで。 　映画全体は１話では自分の気持ちに正直にむかっていった少年を、２話ではそのまっすぐな気持ちをまっすぐにむけられなくなっていった青少年を、そして３話ではその気持ちすらなくしてしまっていた青年時代と、それに気づいた今、という流れを描いているような感じではあるけど、なぜそんなにも自分から先に進まないのか。 　女々しい恋とかそう言うものではなく、あの雪の木の下で抱いた強烈な思いを、少しずつ摩耗するようになくしていった結果としてなるべくしてなったようにも見える。最後に出会った彼女の姿が、再びなくしてしまったものを思い出す引き金になるのか、あるいは終わったものを終わったものとして区切りをつけることになるのか、それは見た人次第ではあろう。ただ、偶然の再会ということが許されるほど世界が美しいにしても、その許された機会を契機になにかが変われるかどうかはあくまでも自分であるということもまた事実であろうなぁ。秒速５センチメートル。速いか遅いか判らないこの速度。時速180mですぜ。第2話の時速5キロが花苗の速度なら、時速180mはまさに貴樹の速度だろうなぁ。 　ちなみにこの３話ともに、貴樹にまつわる女性が出てくるわけだけど、その誰もが彼と出会うことで強くなっているなぁと。明里も、花苗も、そして別れた彼女も。一人の少年の成長の物語であると同時に、この話はそれぞれの少女が成長していく話しでもあるのではないかな、という感じ。というかこの映画の主人公は花苗でいいだろ、まじめな話。帰りを一緒にしたくてあんなに待っているいじらしい姿。ああかわいらしい！（笑）第3話の主題歌の使い方がすごくいいのと、2話の話が個人的には超ツボなので４。あーごろごろと転がりたい！(笑）