夢幻


 人は別れた後も、終わった恋に想いを残すことがあります。嫌いになって別れたのならともかく、 何かがきっかけで疲れてしまったりして別れてしまうと、想いは自然と残ります。 だからこそ復縁というか、復活愛のようなものがあるわけでしょうし、 そういう思いを残した形だからこそ、逆に優しくも愛おしくもなれるのでしょう。 別れてしまってから、大事な物や良かったことというのが分かるものですから。

 好きな人であるからこそ、大切な人だからこそ、別れてなお愛しさを感じる物なのです。 それは相当な時間がたたねば解らないかもしれません。 人は自然と、無意識に強情をはってしまいますから。
 例え別れても、それは身体が、心が、忘れはしません。 忘れられないから人は身も心も灼くのでしょう。 なによりも夢中になれる幸せを知ったばかりに、身も心も灼かれてしまう、 でもそれがあるからこそ人間なのかもしれませんね。





title : 夢幻


「君を抱きたい」 言わないで ヤメテ
アナタの吐息 耳元熱く
忘れようとするたびに アナタ 夢で私にそう言うの
汗で濡れたシャツが肌に付いて
冷たいハズなのに カラダは
シンからジンと熱いまま 意識 遠くに感じるの

 お願いだからもう眠らせて アナタを愛した記憶を消して
 心の底からアナタことを 塗りつぶすように消し去れたなら 楽なのに

例えアナタに夢の中でさえも もう一度でもキスなんかされたら
拒みきれない やっぱり私 アナタのことが大好きだから


「愛してるから」 そんな言葉が 熱いこの胸の奥をよぎる
終わりを告げた恋だけど 心の奥が“No!”と言う
とても苦しくて辛すぎるほどよ あんなに沢山泣いたのに
何故か傷跡だらけの翼 アナタを信じたがっている

 お願いだからもう呼ばないで アナタのことが消えなくなるの
 ズルいアナタをキライになれたら 愛した過去も憎めたのなら 良かったのに

許したい 許せない 愛してる 愛せない 複雑な気持ちが行き来する
それに疲れたから私 アナタの腕からするりと抜けたの・・・


 お願いだからもう眠らせて 私の中からアナタを消して
 瞳に映る真実の気持ち 優しいアナタが悲しいほどに 苦しいから

もしもアナタに夢の中でさえも 優しく唇にキスされたら
こんな風じゃ無かったはずよ 許してしまう やっぱり・・・(愛してる) 私は
アナタの腕の中に居たい もう一度強く抱きしめられたい
許してしまいたい 私 アナタのことを今も・・・ 愛してる!




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