- まず考えること(準備)
まず、家を造るという行為がどういうことなのかを知るために、情報を集めることです。住宅展示場に行くのも良いですし、そのための雑誌も多数販売されています。もちろん、建築関連のホームページをネットサーフィンするのも良いことです。そして、自分なりの住宅のイメージ(夢)を持って下さい。家族で夢を語り合うのも良いですね。例えば、吹き抜けのある玄関、明るく広いリビング、星空の見えるテラス、木のぬくもり、深い庇のあるポーチ、思いっきりカラオケ、etc.。それから、予算や規模・建築時期など基本的な要望事項を整理します。ただし、これらのことは専門的な知識が必要な場合もありますので、あまり深刻に思いこまないで、漠然としたものでも結構です。
- 連絡を取る(出会い)
実はこの点が最も難関になっているようです。高級な住宅しかやらないのではないか。普通の住宅を頼むと言ったら、笑って断られるのではないか。そんな心配はしないで下さい。設計を頼みたいという大事なお客様を邪険に扱うような設計事務所はありません。連絡方法は電話でもいいですが、この文章を読んでいる方はEメールが良いでしょう。"Contact"を利用することもできます。何度かメールのやりとりをしてから考え直しても良いです。その上で、日時・打合せ場所を取り決めます。会ったら必ず頼まなければならないとか、断れなくなるとかいうことはありませんから、深刻に考えずに気楽に連絡して下さい。最初にお会いする場所は当事務所でもけっこうですが、こちらからお伺いする方がいいでしょう。小さなお子さんがいてもゆっくりお話しができますし、建て替えの場合は敷地調査もできるからです。
- 話し合うこと(交渉)
お会いしたら、様々なことを語り合います。どのような家を望んでいるか、設計の手掛かりを得ようとします。今まで考えていたイメージや疑問に感じていたことなど、恥ずかしがらずに、何でも自由に語って下さい(下記注1)。お互いの考え方を良く理解することが大事です。また、過去の実績を見学するのも良いでしょう。その上でプランの検討を頼むかどうか判断してください。依頼を受けると、設計者は敷地を調査したり、与条件を整理して設計を開始します。さらに電話やメールで打合せをお願いすることもあります。通常は、最初に簡単な平面図やイメージスケッチを提案し、説明します。これらはその後の打合せの叩き台(素案)になるものです。漠然としたイメージがはっきりしてくるでしょうし、法規制や技術的理由でご要望に添えない点もあるかもしれません。あるいは、当初持っていたイメージが変化することもあると思います。スケッチを元に互いの考えを率直に語り合うことで、さらに理想の住宅への理解を深めることが出来るのです。
- 判断の時(契約)
さて、会って話しもしたし、スケッチも受け取って、可能性のある場合は重要事項説明書と設計料の見積書を提出します。検討材料は揃いました。実際に設計を依頼するかどうかを判断して下さい。検討することはプランやデザインばかりでなく、むしろ設計者の能力・人柄・信頼性・設計態度などをもとにした「相性」の問題も大事です。よく分からなければ、さらに打合せ、再提案しますが、それでもどうもピンとこないようであれば、早めにキッパリと断って下さい。態度を明確にしないまま先延ばしにすると、お互いに気まずいことになりがちです。当社では、ここでの作業は無料でやっていますので、費用のことも心配は要りません(下記注2)。依頼を受ければ設計料・支払条件を交渉し、いよいよ設計監理契約を結ぶことになります。商法上は口約束でも契約は成立するものらしいのですが、万一という事態に備えて正式な契約書を交わしておくことは必要ですし、お互いに安心できます。
- 複数の事務所を比較(コンペ・プロデュースなど)
あちこちと設計事務所のサイトを見て回っても、なかなか1社に決めるというのは難しいでしょうね。それで、上記の1〜4を複数の事務所と同時に進めるという方法もあります。このことはご自分でコンペを開催することと同じです。ただし、社名は不要ですが、他社にも頼んでいることは伝えてください。また、建築家紹介やプロデュース会社、コンペを主催する会社などのサイトを利用することも悪いことではありませんが注意が必要です。これらの仲介業者を利用することで、直接設計事務所とやりとりするよりも気持ちの負担が楽になるメリットはありますが、デメリットもあります(下記注3)。
注1
アトリエ・ギガでは最初にお会いしたときに「住宅計画チェックリスト」をお渡しします。これはネットワークの仲間達と共同で創作したもので、敷地条件・予算・家族構成などの基本事項、家族・個人の生活態様、新しい家の要望・イメージなどを記入してもらうものです。逆に、質問事項について家族で話し合ってもらうことで家づくりの要点も見えてくるでしょう。
2回目の打合せはチェックリストを元に充実した打合せが出来ます。
注2
契約できない場合も、お渡しした図面やスケッチ等は著作物であり、著作権は設計者にありますので、他に流用することは出来ません。
注3
プロデュース会社の代表格と言えるところに私も数年間参加していました。その会社の下請けのような立場で、依頼主のために働くという建築家本来の姿とは違うシステムです。利用者から料金を取ることはありませんが、設計者や施工業者から仲介料を得ることで利益を得ています。それで、設計料・工事費にその分を上乗せされる心配があります。また、施工業者を自由に選べないので、工事費も「言い値」ですし、設計者が見積書をチェックすることもありません。