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建築家の業務

以下のページの内容は(社)日本建築家協会(略称JIA)発行の「建築家の業務」('92年版)を要約し、多少の補足説明を加えたものです。他のページと重複する内容もありますし、

建築家の業務は広く、経済、技術、芸術にかかわりながら、建築主の意図と期待に充分応えつつまとめていく総合的業務です。

建築家の提供する業務の一覧

  1. 設計前業務
  2. 基本設計業務
  3. 実施設計業務
  4. 工事契約業務
  5. 監理業務
  6. 工事完成後業務

= 1.設計前業務 =

設計に先立ち、発注者の求めがある場合は、プロジェクトを事業として成功に導くための条件を検討し、基本設計のための設計条件の形に整理する仕事を行います。この段階の仕事には、法規その他の設計条件についての調査のほか、プロジェクトの経営的側面を検討し設計条件を策定する業務、敷地の効果的活用を検討し設計条件を策定する業務、必要な施設の機能・規模などを検討し設計条件を策定する業務、さらにプロジェクトの内容によっては許認可等に係わる折衝の代行などがあり、発注者において必要とされる範囲に応じてお手伝いします。

設計前業務に含まれる主な業務内容。

    これらは要望に応じて建築家が行う業務です。
  • 事業意図と与条件の把握
  • 法令上の諸条件の調査
  • 官公庁との折衝
  • 事業計画についての調査・検討
  • 敷地利用計画についての調査・検討
  • 施設計画についての調査・検討
  • プロジェクト企画資料の作成
  • プロジェクト企画案の作成
  • 工事費略概算の作成
  • プロジェクト日程計画の作成
  • 特別の調査や資料の作成
  • 関係者への説明

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= 2.基本設計業務 =

発注者から示された与条件にしたがって、建物の平面と空間の構成、各部の寸法や面積、建築的・設備的に備えるべき機能、主な使用材料や使用機器の種別と品質、予算とのバランスなどを検討し、それらを総合して内外のデザインを立案します。
この作業の成果は基本設計図書の形にまとめられ、発注者の承認を得た上で、次の実施設計段階に移ることになります。
無形のプロジェクト企画を形ある建築計画に移し変えていく過程にあって、発注者と設計者の間の意思の疎通が正しく行われ、でき上がる建物についてのイメージが共有されるための大切な段階です。

広い意味での建物の良否がこの段階で決定づけられてしまうと言ってもいいでしょう。

基本設計業務に含まれる主な業務内容。

    これらは一般的に建築家が行う業務です。
  • 建設意図と与条件の把握
  • 法令上の諸条件の調査
  • 官公庁との折衝
  • 基本設計方針の策定
  • 基本設計図書の作成
  • 工事費概算の策定
  • 設計内容の説明と発注者の承認
    これらは要望に応じて建築家が行う業務です。
  • 特別の法令上の手続き
  • 特殊分野の設計と図書の作成
  • 特別の透視図・模型などの作成
  • 特別の資料の作成
  • 特別の計画説明

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= 3.実施設計業務 =

基本設計によって決定した建築計画に基づき、デザインと技術の両面にわたり、細部の検討をさらに行います。この作業の成果は実施設計図書の形にまとめられ、発注者の承認を得たうえで、次の工事段階に移ることになります。
実施設計図書は、施工者が設計内容を正確に読み取り、設計意図に合致したものを的確に作ることができるように、また工事費を適正に積算することができるように設計の詳細を表現するもので、工事請負契約図書の一部となります。

実施設計業務に含まれる主な業務内容。

    これらは一般的に建築家が行う業務です。
  • 建設意図と与条件の確認
  • 法令上の諸条件の調査
  • 官公庁等との折衝
  • 実施設計方針の策定
  • 実施設計図書の作成
  • 工事費概算の作成
  • 設計内容の説明と発注者の承認
    これらは要望に応じて建築家が行う業務です。
  • 特別の法令上の手続き
  • 特殊分野の設計と図書の作成
  • 特別の透視図・模型などの作成
  • 特別の資料の作成
  • 特別の設計説明
  • 数量調書・工事費内訳明細書の作成

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= 4.工事契約業務 =

実施設計が完了すると、工事に関する契約を整える段階に入ります。
この段階では、工事の内容に適した工事施工者の選定、発注者の意図を反映した適切な契約条件の策定、設計内容に照らして適正な工事請負金額の決定、その他工事契約に係わる事項全般について発注者に助言し、または発注者の委任を受けて必要な作業を行います。

工事契約業務に含まれる主な業務内容。

    これらは一般的に建築家が行う業務です。
  • 施工者選定についての助言
  • 見積用図書の作成
  • 工事契約書の準備
  • 見積徴収事務
  • 見積内容の検討
  • 工事契約書への調印
    これらは要望に応じて建築家が行う業務です。
  • 特殊な見積用図書の作成
  • 代替提案(VE)の評価

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= 5.監理業務 =

工事請負契約が締結され、工事に着手した時点から監理業務が始まります。
工事期間中は、設計図書を補う様々の方法によって設計意図を施工者に的確に伝達し、施工図書等を検討・審査する中で設計意図の具体化を行うとともに、監理者として品質管理に参画し、工事が請負契約書などに示された諸条件に従って適切に運営されていくよう見守ります。
工事の完成に当たっては、工事の目的物が設計図書と請負契約書に示された諸条件に適合していることを確認し、請負者から発注者への引渡しに立ち会います。

監理の形態的には、常駐監理と重点監理に分けられます。重点監理は必要に応じて大事なときにだけ現場に赴く形態で、特に常駐監理の要望がなければ、重点監理となります。

監理業務に含まれる主な業務内容。

    これらは一般的に建築家が行う業務です。
  • 工事運営管理への協力
  • 設計意図の伝達
  • 施工図等の検討・承認
  • 品質管理への参画
  • 軽易な設計変更の処理
  • 工事費支払いの審査
  • 官庁検査への立会
  • 工事完成の確認
  • 監理業務完了手続き
    これらは要望に応じて建築家が行う業務です。
  • 大がかりな設計変更の処理
  • 特殊な官庁手続き
  • 定期的な現場派遣

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= 6.工事完成後業務 =

工事完成引渡しによって監理業務は完了し、施設建設という局面での設計者の仕事は終わります。
しかし、プロジェクトは建物の完成をもって終わるわけではなく、発注者が建物の使用を開始し、平常運転の状態に入るまで、またその後も、建物がライフサイクルを終えるまで続いていくと考えるべきものです。設計者はそのライフサイクルに対応した各フェイズにおいて、専門家の立場からお手伝いをします。

工事完成後業務に含まれる主な業務内容。

    これらは一般的に建築家が行う業務です。
  • 取扱い説明の指導
  • 竣工図書提出の指導
  • 瑕疵に対する処置の指導
    これらは要望に応じて建築家が行う業務です。
  • 特殊な竣工図書の作成
  • 特殊な取扱い説明資料の作成
  • 建物管理者の指導
  • 建物の調査
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