■ シリコーンゴム一発取り切り開き型 ■
旭化成ワッカーM8520使用レポ

かなり我流なのでコレが正しいかどうかわかりませんが…ま、複製品が取れればいい〜んです(笑)。

 


原型に湯口となるものを接着しベースに配置。
●注型時は天地逆になる事と、型は完全に切り開かず押し広げて複製品を取り出す事にするので
パーティングラインを通したくない部分を底(この画像では上)に向けるといい感じ。
この原型では靴底〜アキレス腱まで切って靴ひもにはPライン入れない予定。

 


枠を立てる。
●真空脱泡時にゴム中の気泡が膨らんで盛り上がってくるのでこの位の高さは必要。
と言ってもこのパーツのために用意したものではなく、人形全身用の枠をそのまま流用。
上部にガムテープを巻き付けてさらに高さを稼ぐことも有り。

 


旭化成ワッカーM8520。
●この位の透明度。通常よく使われる白色ゴムとはちょっと違う触感(?)。
かき混ぜる抵抗感は少し強い位の感じだが、糸引きとか粘り感が強力。
溶けたビニールのような、少し柔らかくなった水あめのような…。

 


流し込んだ状態。
●別容器にてM8520と触媒を混ぜ、予備脱泡後、型枠に流し込む。
予備脱泡時はゴムの延びがいいので泡がなかなか割れない為かなり盛り上がってくるので、
出来るだけ大きな容器の1/4位までの量にしたほうが良い。

 


真空脱泡した状態。
●ほぼ流し込んだ時の泡も消えました。このまま硬化待ち。

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切りだして原形を取り出す。
●全部切り分ける必要もなく押し広げても、ちぎれたりしない柔軟性が有るのでこの程度でOK。
通常の白色ゴムだとココまで開くとメリメリと裂けていっちゃいますね。

 


注型。
●当然注型にも真空脱泡機使います。ガムテープを巻き付けてオーバーフローの壁代わりに。
この際強く締めつけるとパーテイングラインがズレるので程々に。

 


硬化したら取り出して終わり。
●グレーに色付けしたレジンなんでこういう色なんです。
付加型の信越KE-1300とかと比べても透明度は落ちるものの問題なく使えるのではないでしょうか。

この型で量産ってのはちと面倒だしパーツや型が大きくなると柔らかい分、ズレ、歪みも出てくると思うので
小物の精密複製って感じでしょうか。でもこのゴムの強度は二面型でも利用したいところ。表面だけとか。
ただ、どの程度までレジンに耐えられるのか(幾つ抜けるのか)ってのは不明なんですがー。

真空脱泡機必須なので一般的ではないですが、こんなやり方もあるって事でヒトツ。

オシマイ。