■あかきサイクロン年末特別G.O.Y協賛企画■

1998年重大ニュースと言うか、この1年通して思った事。

■ガレージキットの造形スタイルが確実に変化した事。もしくは先祖返り。

 ガレージキット(以下GK)ってのはトイとかプラモとかの出来に満足できなくて造り始められた訳で、それを超える為に切磋琢磨して一時期はGKが優位に立った訳だけど、ここ数年で一般商品の出来が追い付いてきてGKと言う商品のマイナス面ばかり目立つようになってしまって。だからと言ってGKの役割は終わったとは考えたくないので別の方向性を見つけないといけないのだが。はっ。もしやそれがGKが同人誌的なアングラ方面に向かっている原因?うすうす感じてはいたけども。造形技術の向上とかじゃなくて煩悩の鉾先になってしまうと言うのはなんとも予想できなかった。と言うか忘れていた。一般のメーカー(現在ではGKメーカーも含む)が商品化しないアイテムを、と言う考え方もGKの生まれた切っ掛けのひとつであり、GKは裏プラモでもあったのだ。そこから言えば正しい方向なのかも知れない。ただ、当時は欲しかったものが思ったように造れなかった為、まず技術の向上を目指した。そしてアニメキャラクター造形という技術が確立された今、煩悩解放。昔出来なかった事を今こそ!?

 技術向上期の時点で喰う為の仕事にしてしまった俺なんかは、持っていたはずの煩悩を排除して対象を客観的に見る事しか出来なくなったのかも知れない。手段が目的化してしまった? キャラクターグッズが欲しいと思う気持ちより造形そのものがおもしろくなってしまったせいもあるけれど。

 GKフィギュアがすでに特殊なものじゃなく存在している今、煩悩をそのまま立体化しようと思うのは当然の事なんだろうね。まあ、15年も経てば状況は変わって当然。そういう造形から発するビームというか滲み出るオーラってのは、現在の同人誌的流れでは不可欠であり、同世代のGKの定義ってのはそういう事になってるんだろうな。そーいうノリってのが重要視されると言うか、仲間意識と言うか。技術的にはやっぱり甘い所も見受けられるのだけど、技術は後からいくらでも向上できるので今はそれでもいいのかも。

 そういうふうに理解しつつも私の中には、なんか思い描いていた進化の方向と違う…って、こー、なんかなーという思いも。シリコンで型どってキャスト流したものはすべてGK。って、同一線上に並んでしまっているのでこんなふうに考え込んじゃうんだよな。紙に印刷した物が一般雑誌とエロ本と同人誌じゃ売場が違うように何かあってもいいと思うんだけども。それはどちらが偉いとかじゃなくて。作家的には一般雑誌にも描くけどエロ同人誌も作っちゃうぜーってのは有りだと思うんですよ。でもそれを同じ売場に並べたりはしない訳で。そういう住み分けがあるといいなーって思います。「だからそれは思い違いだって」「でも年齢的にも、もう、一緒になって「萌え萌え〜」とか出来ないっすよ」


■長野冬期オリンピック(自体は、まあいいんですけど)

 オリムピック、冬は記録とともに美しさをも追い求める競技が多いようですな。夏は純粋に数値的記録のみ。美しさの判断は難しいですなあ。[更新日記2月20日より]

 と言う事に今さらながら気が付いて、美しさを点数にかえて優劣を競うってのは、はたして競技に成り得るのか?なんて事を考えたりしました。


■やっぱり造る人

 HPを始めてこうやっていろいろ文章を書く事が多くなったのだけれど、文章ヘタというか語彙が少ないと言うか。時間ばかりかかる割には思っている事をうまく文字に書き表せなくて、まだるっこしいです。

 模型、造形のHPですから、ウダウダ文字書くより画像一枚パーンと貼っちゃうのがベストだというのはわかっているんですがー、素人のHPでプラモ完成品画像を貼る事すら制限される状況ですし。

 

まあこんなところで。  1998/12/14 伊藤宏之


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