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作・演出:植田紳爾/草野旦 星組/全国ツアー公演/03.4 出演:湖月わたる・檀れい・汐美真帆 ほか 日本全国で薄っぺらいお墓が割れる……が、芝居は大がつくほどの熱演。心地よいコンビネーションを感じる |
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いってきました。湖月・檀のお披露目公演。和洋の強みがある湖月わたるにとってはうってつけの題材……ですが、いかんせん「蝶・恋」はシナリオが弱い。脇役の書き込みが入って、汐美真帆・涼紫央のためのキャラクターも新たに登場していたものの、それをうまく活かせてはいませんし、さらにセットが簡易化されててラストの「お墓がパッカーン」シーンが中国公演時より一層軽くなってしまっていたのが苦笑ポイント。 しかし脚本が弱くとも、セットがちゃちくとも、出演陣の熱の入りよう、これは良かった!役者の熱で脚本の弱さを補い、観客の感情を見事にコントロールしていたように思えました。(大熱演だけに、脚本のアラに涙するという感想もあるんだが) また、今回のツアーはトップコンビ+二番手のトリオの雰囲気が特にいい。お互い専科時代、月時代に面識がある三人でトリオを形成しているせいでしょう。 専科からのトップの湖月わたるも元をただせば星組っ子。一時はオドオド、キョトキョトで自信なさげな舞台姿が不安だった檀れいも、専科経験の上に返り咲きトップで、見事な華をさかせ、汐美真帆もシブい実力派。またこの三人が三人とも芝居巧者でもあり、湖月の熱の入った演技に引きこまれる形でテンションがあがっていたように見えました。 この後「雨に唄えば」組と合流する新生星組、どういう組になるのか期待大です。
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この日開演を告げたのは湖月わたる。三月に退団した香寿たつきの後を受けトップに就任。本作が披露公演となる。湖月はメリハリの効いた演技と、長身を活かしたダイナミックな舞台が特色。日舞の名取りでもあり日本物の強みもある。湖月の相手役となったのは同じく専科より移動の檀れい。輝くような美貌の娘役だが、美しい外見からは想像できないほどの芝居根性の持ち主。湖月とのコンビはゴージャスでスケールの大きな作品が期待される。 そんな湖月・檀のお披露目として選ばれたのは「蝶・恋(ディエ・リエン)」と「サザンクロス・レビューIII」。昨年行われた中国公演をアレンジしての再演だ。「蝶−」は中国で最もポピュラーな悲恋の物語を平安時代の日本に置き換えた舞踊劇。ストーリーがシンプルで、舞りで観せ形式的になりやすい作品だが、湖月・檀コンビは情熱的な演技で観客の心をしっかりとつかんでいた。 「サザンクロス−」は今回で五度めの再演となるラテンレビューの秀作。軽快なサンバのリズムに乗って、何より出演者が楽しんでいるのが心地良い。特に湖月は「歴代の主演者の中で最もラテン的」と演出家のお墨付きを与えたほど作品の世界にマッチ。ボサノバのリズムに乗せて客席に降りる場面では湖月の妖しい魅力に客席の熱狂度もマックスに達した。 この日、会場には湖月の晴れの瞬間を目にしようと全国からファンが駆け付け、休憩・終演後にはトップ初日の興奮を伝えようと早くもファンレターをしたためる姿があちこちに見られた。短期トップが続く最近の宝塚ではトップ就任後もファンは安心はできない。湖月の時代が一日も長く続くことを願いペンを走らせるファンの姿に、このコンビが長く良作に恵まれることを祈って会場を後にした。ツアーは十八日の埼玉公演で千秋楽。(ライター・山本ちず) |
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