【ガイズ & ドールズ】
月組/宝塚大劇場/2002.1

 再演希望の多そうなブロードウェイ・ミュージカル。でもなぜ今再演?

【共同通信社 配信原稿】

 ブロードウェイで「最も陽気なミュージカル・コメディー」と言われた名作が、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で再演された。月組公演「ガイズ&ドールズ」である。
 舞台は一九五〇年ごろのニューヨーク。ギャンブラーのスカイ(紫吹淳)と救世軍の女軍曹サラ(映美くらら)というちぐはぐな二人の恋模様に、賭博(とばく)の胴元ネイサン(大和悠河)と婚約者アデレイド(霧矢大夢)のカップルが絡む。ストーリーは単純ハッピーエンド。その分、歌やダンスをご堪能あれ、という作品だ。
 宝塚では十八年前に大地真央・黒木瞳のコンビがヒットをとばし、今回は昨年トップに就任したばかりの紫吹・映美コンビ。粋でクールでちょっと危険なムードのギャンブラーは、紫吹の最も得意とする役どころ。サラの窮地を救うシーンでのダンスは、抜群の切れとスピード感で最大の見せ場になっている。
 サラ役の映美は昨年、入団三年目で紫吹の相手役に就任。ダンス・歌・芝居のバランスが良く、大先輩・紫吹を相手に長丁場やり合うなど舞台度胸も満点。抜てきも肯けた。
 主役コンビもさることながらわき役陣も芸達者だ。ことに霧矢のコメディエンヌぶりが目をひく。本来男役の人だが、今回はギャンブラーの「万年婚約者」という、一風変わったひょうきんな娘役で起用。男役仕込みの迫力に加えて、娘役としての愛きょうがプラス。とくに伸びのあるソプラノは「本職」以上だった。
 宝塚といえば歌劇でもなく本格ミュージカルでもなく「独自の舞台ジャンル」という感があった。しかし今年は本作を皮切りに、本格的なミュージカル作品が続く。個々の力量が確実にアップした宝塚歌劇が、かつての「ヅカっぽさ」から脱却を目指しているように思える。二月十二日まで。東京公演は三月二十九日から。(ライター・山本ちず)
(了)

【雑感】
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