本文は、前回に引き続き葬儀手順に従ったエピソードです。
今回は読経・焼香から出棺まで。本葬の後半になります。
【焼香〜僧侶退場】
読経が始まりまして、しばらくすると焼香が開始されます。
読経をしているお坊さんが、それとなく手や会釈で、焼香を促したり、それを受けた司会者が
「御親族の皆様…御焼香をどうぞ…」
と、おごそかに告げることで始まります。
まずは主だった遺族から。仏に近い順番で、ひとりづつ、場合によっては2人づつなど、順に焼香台に進んでゆきます。一般焼香者よりも早く焼香をはじめるので、参列者の方に一礼してから焼香台に向かうのがマナー。
さて、この焼香の順番ですが、私のところなんかは、それほど大家族でもなかったので、その場で適当に順番を決めて、スイスイ焼香していきました。
これが親戚は多いわ、遺産も多いわというお家では、焼香の順番一つも権利の主張だったりするわけで、中には取っ組み合いの喧嘩になったという物騒な葬式も。
ちなみに、ウチの焼香の順は、
祖母→父・母→叔母・私→従兄弟(叔母の息子達)→伯父・伯母・従兄弟(小学生以下の子供)…
といった具合で、厳密に順番つけられないところは、2、3人一緒にやったりして、うまくやった方だと思います。
親族の焼香が済むと、一般の参列者の焼香がはじまります。
この時、先に焼香を済ました遺族は出口に走り、焼香だけで帰られる方に挨拶する場合もあるようですが、ウチの時はほぼ全員最後まで遺族席について、そこから焼香に来た方に会釈などで挨拶していました。
このあたりは、葬儀会社の手順にもよるようなので、いろいろみたいです。
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【出棺】
親族、参列者の焼香が済むと、いよいよ棺とのお別れがやってきます。
棺の蓋をあけて、白菊をビッシリしきつめ、場合によってはまだなにか、思い出の品など入れていきます。
この時の白菊は、祭壇のそばに飾られている、花環や花篭のそれを折りとって、入れていってました。
茎の部分は残して、頭の白い花のところだけを、バキバキと。それも親族、葬儀会社の人総出で、みんなしてバキバキ、です。
花を入れ尽くしてしまった時が、すなわち蓋をする時です。だからというわけではありませんが、だれしも一部の隙もないように、ビッチリ花を入れていったのを覚えています。
出棺時は葬儀手順の中でも、屈指の「泣き」ポイント。やはり数々の名言が飛び出す瞬間です。
とある御老人の葬儀でのこと。親族一同が、花で仏さんを埋めつつ、「最後のお別れ」をしていると、そこに老人の孫にあたる小さな少年がちょこちょこと寄ってきました。片手にはおやつでしょうか。一つのあんぱんが。
少年は棺のそばに立つと、手にしたあんぱんを二つに割り、その半分を棺にいれてこういったのです。
「おじいちゃんと、いつも半分こしてたから。これおじいちゃんにあげる」
一同、おもわず涙がこぼれたことはいうまでもありません。
そういえば、うちの母にも、出棺時のキメ台詞というものがありました。
棺に花をいれながら、
「おばあちゃーん(おじいちゃーん)、これからいいとこへいこうなー。」
と、いうもの。
本人がいたたまれず、そう思いたいから、口にしてるようですが、聞かされる方にとってはかなりの涙腺刺激剤。
聞かされる方も、二度、三度目でもついつい泣かされたりするわけです。
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