その五 番外編:お世話になります!葬儀屋さん

 この番外編は「葬送狂騒曲」に寄せられた、おたよりコーナーです。
 葬儀屋ならではの手腕に演出、そしてお値段…!それらにとまどったり、喜んだり、助かったりしたみなさんの、生の声集です。


 ★各項目の最後にあるブルーの文章は、山本のコメントです。

 ◆鵜呑み◆NEW!
●とにかくお葬式には出たことはありましたが、遺族としてはほとんど初めての体験で、母はもう収集が付かない状態だし、長男の弟も通夜が始まるギリギリまで仕事で、結局長女の私が仕切ることに・・・
 でも何から何まで知らないことだらけで、葬儀会社にこれこれはどうしますか?と聞かれても、母は決められないし、私も良く分らず葬儀会社の説明を鵜呑みにして判断するしかなかったです。
 もっと早くからインターネットで調べておけば良かった・・・

 こちらのサイトをじっくり読ませていただいて、わが家はお寺に頼んでお寺の指定の葬儀会社でやったのですが、こちらからの要望は、母が内々にしたい、花は生花で、という2点を葬儀会社に最初に伝えたので、司会者無しで、結果的に静かで良いお葬式だったと思います。
(たまっちさん)


----ありがとうございます!こんなページでも参考になることがあったら幸いです。
 さて、私のうちや親戚のところでも経験があるのですが、とにかく最初のお葬式というのは、右も左も分からないので、葬儀会社の説明や、提示してくる中で判断するしかなくなります。もっと混乱してると、葬儀会社にまかせきりってことにも。
 過剰に豪華にしてすごい経費がかかったり、ヘロヘロの装飾でボッタクられたりしない為にも、安心できるところに任せたいもの。
 人が亡くなって、バタバタしているだろうけれど、葬儀会社は数社に連絡とって、まずは見積もりださせるところからしなさい、とすすめる人もいるくらいです。
 何度か経験すると、慣れてきて最良の判断をすることができるのでしょうが、核家族化もあって、そう何度も何度もお葬式だすこと、ないんですよね。実際は。

 ◆やっぱり気になるお金の問題◆
●お坊さんに支払う金額に戸惑いました。
 何でも始めが肝心らしく、最初に大きい金額を渡してしまうと、2度目の時は前のお布施よりも高額にしないとだめらしいです。
 ちなみに私などは、この10年間に3回の葬式を施主として出しましたが、ついに100万のお布施になってしまいました。お坊さんのほうからおたくは、いくらですよ、と、金額を言われてしまうのです。
(河田彰規さん)

●お金がかかる。かかるとはしていたけれども凄い金額!
 うちは両親が何度もお葬式を出しているので(可哀相)、先日の祖父の時には手慣れた物でしたが、親戚は葬儀屋の言いなりで800万もかかったそうです。怖い怖い。
(真子さん)


----他にもあったのが「葬儀屋さんの言うとおり、されるがまま」という御意見。そしてこれは金銭面についても同じこと。「こういう事は値切るに値切れない」という御意見もありました。
BR>  ヤ○ザさんの中には、立派な葬儀を出すだけ出して、あとで難くせつけて値切る、という手法を使う方もいらっしゃるようですが、一般ピープルには、そんなことできませんよね。BR>  葬儀屋さんの請求は明細が出ますから、内容を把握して、納得いかない部分をただす事もできます。しかし、お寺へのお布施となると…。難しいです。
 河田さんところのように、お布施がドンドンステップアップしていくとなると、かなりイタイ。
BR>  俗に“名古屋では娘3人ヨメに出すと家が傾く”なーんていいますが、お葬式こそ続くとかなりの痛手ですよ。
 結婚資金のように前もって積み立てるのもアレですし(やってる人もいるでしょうけど…)。いや、恐ろしい。

●各宗門宗派より葬儀にくる代表者(坊主)によって、お布施・戒名等にランク料金が違うことや、宗派は同じでも宗門が違っているのにほとんどの人は気が付かないってすごいですね。
 まだまだ、葬儀業界での組合やネットワークが確立できていないことは、これからの課題だと思っています。葬儀業者がここにプロ的意識を持って運営していれば、そんなに難しいい事ではないので、通常は全ての(死亡退院〜葬儀・告別式・お清め・四十九日〜一周忌・納骨)儀式をアドバイスします。
(たつやさん)


----お坊さんにもランクがある、というのは聞くのですが、良く知ったお寺のお坊さんに来ていただく場合はともかく、葬儀屋さんに宗派だ言ってお願いすると、その先はブラックボックス。
 もっとも、忙しい最中で、タイムリミットもある、となると、葬儀屋さんがつれてきたお坊さんにお願いするしか、実際問題、遺族の取る道はないんですが…。

 この、お坊さんについては、“その七”の番外編でも取り上げています。参考にして下さいね。

 ◆凝りも凝ったり。葬儀演出大集合◆
●父の葬儀の時、まず葬儀屋が父と母の名前を間違えた
 次に、まるで性格診断アンケートみたいな質問で、父の人生に関しての物語が作り上げられた。
「お子さんは何人?」の質問に対し「二人です。」と言ったら

「二人の子宝にも恵まれ..」。

「趣味はなんですか?」の質問に対し「植木と小鳥を飼う事です。」 とか言ったら

「植木を愛し、小鳥を愛した内海徹治(父の名前)は
 皆に惜しまれつつ帰らぬ人になりました。」


といった具合に話を膨らます、膨らます
 この物語はスピーカーから流れ出て、赤面もののセレモニーに。
 ナンカ父がどえらい偉人になったよーな感じがした。
(太田真由美さん)


---- 「惜しい人をなくした!」と、とにかく盛り上げるのは、お葬式司会の手法の一つではあるんですよね。
 けど、あまりに美化されすぎると、良く知る人が聞いた時、気持ちが妙に冷めやしないかちょっと心配です(特に関西地方)。
 あ、これと似たような「膨らまし」をどこかで見たとおもったら、自分が転職する時の職務経歴書だったわ。詳しくは、このサイト内にある「それいけ転職!明日をつかめ!」を参照のこと。
 自分で言うのもなんなんだけど、もう、ベーキングパウダー入れ過ぎのお菓子のように、ボッコンボッコン膨らませて書き上げました。ハイ。
 転職も葬式も、こうしてみたら、人間の長所をアピールするという点では、同じ作業であったりするのですね。発見。

●とーちゃんの葬式の時、出棺の際、鳩を飛ばした。葬儀屋は「サービスです」と言ったので、料金には含まれていなかったらしいが、葬式のメニューには載っているようだ(羽数で値段が違うらしい)。鳩はきっと戻ってくるから、リサイクルできてよいなぁ。
(ricaさん)

●「おっちゃん急死、ついては明日葬儀場に来られたし」の母からの連絡で、はじめてセレモニー系葬儀を体験したのは2年前のことです。
 そこは、妙に巨大な建物でした。
 1階には結婚式場のように「○○家ご葬儀受付」があり、そこでお香典を渡して記名。螺旋階段を上がると、映画館のような分厚いドアがいくつも並んでいます。知った顔が見当たらないので、中に入ろうとすると、会館の人が小走りに寄ってきて

「ただいま、野辺送りの最中ですのでしばらくお待ち下さい」

と止まられてしまいました。ドアの向こうではなにやら荘厳な音楽が聞こえてきます。
「・・・のべおくり? いったい何をやってるんやろ?」
と待ちながら、何年か前、友人の結婚式に遅刻をしてあわてて会場に入るときに
「新郎新婦の入場が終わるまでお待ちください!」
と止められたことを思い出してしまいました。

 数分後、入場のお許しが出て、中に入ってみて、あ〜らびっくり。体育館ほどの広さの会場の奥にはずらりと葬儀ブースが並んでいます。10人分くらいの葬儀会場が一望できるではありませんか。

 どのブースにも花が飾ってある所や、それぞれ中央で遺影がほほ笑んでいるところなど、ちょうど「笑っていいとも!」のセットが横一列にいくつも並んでいるような状況です。もちろん手慣れた司会者もいます。葬式会場もこれだけいちどきに並ぶと
「そうか、毎日こんだけ人が死んではるねんなー」
妙に気持ちが和みます
 葬儀参加者一同も、ここではまるで客席観覧者。司会の式進行もしめやか・キビキビ・ぬかりなく、どんどんことは運ばれます。

 最後の焼香が終わると、一同は「お別れの間」のような別室に案内されます。
 いつのまに運ばれたのか、そこはすでに、ふたを開けて菊の花入れ放題状態にしつらえた棺が置いてあります。
 今まで進行リズムのテンポに乗って、泣く暇も与えられなかった親族一同、ここで涙のお別れです。
 棺のふたが再び閉じられると、さぁ、「野辺送り」。悲しみの中にも、期待が高まります。
 ドアが閉められ、さらに黒いカーテンが下りてきて、映画館のような暗闇になった通路。
 おぉ!どういう仕掛けだか棺が勝手にしずしずと動き出すではありませんか!
 遺族は、この「勝手に動く棺」の後ろをついて歩くのです。これぞ、平成の野辺送り〜!
 「浄土」を連想させるシンセ音と、レーザー光線とスモークの演出が「未知との遭遇」を連想させます。
 会場の端まで行くと、黒いカーテンの向こうに棺が消え、これで葬儀は終わり、一同は外へ。駐車場で待っていると、大型エレベーターで降りてきた棺が車に乗せられます。

 何もかもが1分のスキもなく進行通りで、年若いおじの急死であるのに号泣している人もいません。私も母も、得意の自己陶酔セリフをはくすきも与えられませんでした。いつのまにか参加者一同、素直に葬儀屋のリズムにゆだねてしまっているのです。
 喪主であるおばちゃんも、なんとなく所在なさげです。

 最初は「わたしゃこーんな葬式はぜーったいやだね!」と思いましたが、これはこれでいいのかもしんない、と今では思っています。
 身内が死ぬのは悲しいことだけれど、右も左も死者仲間がいることで、遺族の悲しみも、いくぶん和らぎます。
 故人とさして親しくなく、義理で参列した人にとっても、このデジタル葬儀は「泣きポイント」がつかみやすいので、非常に都合のいいものであるはず。
 さらに、自宅で葬儀を出すと、何年たっても「このあたりにお棺置いたなぁ」とか、いろいろ思い出してしまうけれど、こういうところで葬式をすませてしまえば、悲しい想い出も少しは減るというものです。
(前田ぽからさん)


----少し長いメールですが、今どきらしいお葬式の様子が克明に伝わってくるので、掲載させていただきました。
ぽからさんのこのメールは、だいぶん以前にいただいていたものでしたが、掲載のタイミングをみていたら、アップが予想外に遅くなってしまいました。すいませんでしたっ!
 さて、動く棺桶です。シンセにレーザー、スモークです。彼岸のかなたをデジタルで再現しているのは間違いないようですが、遺族の涙も止まり、縁薄い参列者は悲しみを新たにできるとは。現代葬儀の長所の一つであると言えるでしょう。
 しかし、なんともはや…。

 ◆困ります!病院&葬儀屋さん!◆
●臨終の際、病院で亡くなったのですが、病院がらみの葬儀屋ではなく古くから町内で付き合いのある葬儀屋に頼む事を決定した際、病院&葬儀屋から霊安室の貸し出しが出来ないと言われた。
 貸出しと言ってもそこで葬儀をしようと言う訳ではなく、単にこちらが頼んだ葬儀屋の準備の問題で翌朝遺体を納棺したいと言う事です。その間わずか、4〜5時間。
 同日に亡くなった方がいらしたみたいですが、霊安室は2つあり当面は空き室。
 ですが病院直属の葬儀やが出てきて、いきなり「それではお引き取り下さい」状態。親類一同、怒りを通り越して「ぽか〜〜ん」。  昔っから癒着気味だと言われる病院+葬儀屋。ここまでひどいと、人の死をなんだと思ってるのでしょう?確かに、あちらも仕事だといってしまえば、それまでですが、遺族のいたたまれない気持ちはどこにぶつければ・・・。
(働くひま人さん)


----葬儀屋以上に人の生き死にと密接な関係にある病院が、そんなにビジネスライクでどうるるんでしょう?もう治療する必要が無くなったから、お客さんじゃない、とでもいいたいのでしょうか。
 私を含めて、こんな病院&葬儀会社に当たることがないよう、いや、こんな病院&葬儀会社が無くなってくれることを祈りたいです。
●お葬式がらみというか、父が病院でなくなった時にウチでお願いした葬儀屋と病院とつながりのある葬儀屋とがダブルブッキングしたかたちになってしまい、病院を出るまでは病院つながりの葬儀屋が担当し、病院を一歩出たらもう片方の葬儀屋がひきついだりして、ひじょうにメンドウだったのを覚えています。
(わたなべさん)


----葬儀屋さんにも営業活動があるってのは、分かります。仕事ですから。縄張りがあるてのも、まあ理解できます。仕事ですもんね。
 でもあつかってるのは人間の臨終なんですよー!こんな、某国の国境越えみたいなこと、滑稽だとは思いませんか?

 ◆でも、やっぱりお世話になりました◆
●父の葬式の時は、初めての体験だったので、どうなるか心配だったのが、葬儀屋がプロで、超手際が良いので、感傷に浸る間も無かったです。
(ayaranさん)

●線香寝ずの番をした時知ったのですが、最近は12時間燃え、絶えることがないと いうありがたき線香があります。七日香という製品名でしたが、これは蚊取り線香と変わらぬ代物。渦巻き状で真ん中には赤い糸があり、専用の台につるします。蚊取り線香と同じ要領で先に火をつければOK。しかし、それでも気になるもので私は何度か目覚めて見ていました。
(makiさん)


----でも、なんだかんだいっても、ヒドイ葬儀屋さんばかりではありません。親身になってくれるとことの方がやはり多いのです。
 それにこういった業者さんの努力もあって、お葬式は(儀式面での革新はまだまだですが)、サービス面ではどんどん便利になっていってます。セレモニーホールのような大物から、このお線香のような小物まで。これも需要と供給の結果でしょう。

 ◆葬儀屋さんの舞台裏◆
●私の友人(まなみちゃん)は、一時期、メモリアルアドバイザーとして葬儀屋さんでバイトをしていました。彼女がその葬儀屋さんでアルバイトする事になった時、一番始めにさせられるのは、実際のお通夜・葬式などにでる事だったそうです。数をこなして、慣れる・・という意味で、葬儀の進め方や、間(ま)を覚えるためにだったようです。

その時に上司に言われた事は、
「・・絶対にご遺体の顔をみないこと・・」
だったそうです。無意識にでも心の中に、その顔が刻みこまれてしまう・・という理由だったようです。

また、葬儀屋さんへは、やはり(?)老人の方々がツアーで訪れるそうです。自分の時はどこがいいか・・という事なのでしょうかねぇ・・。
(えなさん)


----お年寄りの霊園ツアーというのは聞きますね。高い買い物だし、お骨になったら半永久的に暮らす(?)ところですし、モデルルームを見るような感じなんでしょう。
霊園がスイートホームだとすると、お葬式はまさしく結婚式に当たります。ブ地方の公民館などでは、仏壇や墓石の展示会も定期的に行われているようで、だんだんこっちの業界もオープンになってきたという証拠でしょうか。
 そのうち、ライダルフェアのように、公開疑似葬式で、自分の葬儀を決めておけるようになったりして。

※このコラムでは、お葬式に関するみなさまのご意見・体験談などを募集しています。
 ウチの地方ではこんなお葬式のしきたりがある!ウチの葬式でこんなことがあった!自分ならこんな葬式で逝きたい!など、お葬式に関することなら、どんなことでも結構です。どんどんメールでお寄せください。お待ちしています。

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Chizu Yamamoto
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